- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784759305357
作品紹介・あらすじ
母は畑に出る、かまどの前に座る、井戸端で洗濯をする。母の手の下からはいつも、いいもの、面白いものが出てくる、まるで手品師のようだ-。九十五歳の生涯。その笑顔はいのちを包む。娘が綴る作家住井すゑの意外な素顔、逞しくあたたかい人間像。
感想・レビュー・書評
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すてきな本だった。
「おカネは人を卑しくする」という言葉にハッとした。 -
すゑさんが亡くなった半年後に執筆されたのか。
餅つきの日の楽しみを読んで、おばあちゃんたちを思い出した。
すゑさんが東京の出版社に行った時のお土産。
私が小さい頃は、こういうのがあったなぁ。
喜び合うこどもを満足そうに眺める…、なんて幸せな家族なんだろうか。
色んなすゑさんに関する述懐から、私もお母さんとおばあちゃんを思い出す。毛糸にセーター。家出。湯たんぽ。風邪っぴき。服の準備。
苦い思い出とともに、思い出すことも多い。
橋のない川の執筆についても、ちらりと出てくる。母と娘の、暮らしの思い出を綴った本。 -
帯
娘が綴る作家住井すゑの意外な素顔、逞しくあたたかな人間像。
母は畑に出る、かまどの前に座る、井戸端で洗濯をする。母の手の下からはいつも、いいもの、面白いものが出てくる、まるで手品師のようだ――。
九十五歳の生涯。
その笑顔はいのちを包む。
目次
白い骨 涙の海 母の笑い 光る沼 かまどの火 赤飯と餅つき まぜごはんのこと 小麦まんじゅう 藤代へ行く日 雨蛙の財布 夏帽子を買いに 毛糸編みとカイロ 東京のカアチャン とんだ失敗 大和恋い さいごの対話