桂よ。 わが愛・その死

著者 :
  • 海竜社
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  • レビュー :8
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759308884

作品紹介・あらすじ

無垢なこころで生きた作家・森村桂。その人生をあたたかく包んだ男の一途でまっすぐな愛の記録。

感想・レビュー・書評

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  •  何故か今も私のブログで検索ワード10位以内に入り続けるこの本の感想。一応こちらにも書いておく。

    ******************************

    「桂よ。わが愛 その死」三宅一郎(海竜社・2005)を読了。

     往年の女流人気作家、森村桂さんの衝撃的な自殺後、二人目の夫にして彼女のマネージメント&プロデュースを手がけていた「M・一郎」(桂さんのエッセイ内での変名)さんの手記である。

    図書館で借りたら母が「先に読ませて」と言ってきたので我が家で回し読み。母や叔母はリアルタイムでベストセラー「天国にいちばん近い島」(出世作にして代表作)を読んだ世代なのだった。

    森村桂さんについてはウィキペディアのここを参照されたし。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E6%9D%91%E6%A1%82

     私の世代の森村桂のイメージは(以下ブログに続く)
    http://hanamitsu.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-d071.html

  • 晩年病と闘っていた事はこの本を読んで初めて知った。
    森村桂を取り巻く悪を全て取り除こうとする夫の目線から書かれており、夫の理想形が彼女にとっては本当にベストだったのだろうか?と疑問に思う場面も少なからず見受けられる。

  • 数年前に亡くなった作家、森村桂さんの二番目の夫である三宅さんが書かれた手記。
    一晩で一気読みだった。

    狂気、カリスマ、アダルトチルドレン、読後、この3つの言葉が浮かんだ。

    10代の頃にフアンだった私には、衝撃的すぎる内容だった。
    が、一方で、彼女の異様なまでの天真爛漫さや、繊細さからくる危うさや、突飛な行動、それらと表裏一体の翳を感じていた私は、すんなり納得がいった。

    依存心が強く、人をすぐ信じてしまう彼女の弱みにつけこんで、次々と現れる悪意を持った羊達。
    騙されていることに気づきもしない彼女。むしろ積極的に騙されてしまう心の弱さ。愛情を与えず育て、奴隷の様に彼女を使う母親。そして、彼女が奴隷のように操る弟子たち。歪んだ信頼関係、歪んだ主従関係、依存的な生き方、彼女のカリスマ性。。。
    その上、純真さが仇となり、この世界では生きることが難しかったのだろう。彼女はきれいなお花畑でお花を摘んで生きることが似合っている。

    三宅さんは、最後の最後まで、精神を侵され蝕まれた狂った彼女を献身的に支えた。
    守りきれなかったと記されていたが、これ以上彼女は生きていられなかったのだろうし、これ以上生きていたら、医者の言う通り彼の方が先に亡くなっていただろう。
    しかし、本当の死因は「言葉通り申し上げることのはばかれる…」とだけしか記されておらず、想像のつくようなつかないような、、、フアンの誰もが知らない彼女の裏の世界をここまで世に公表(暴露)するのであれば、その死因もきちんと読者に伝えるべきだと思った。

    彼女の夫である彼の視点からの内容ではあるが、彼女の母親はどう感じているのだろう。どこまでが真実で、どこまでが彼自身の<正当化>なのかは分からない。が、少なくとも、彼女は苦しみながらも生きたいように生き、優しすぎる夫にとことん大切にされ、幸せだったのではないかと思う。

    彼女の壮絶な人生はこれで幕を閉じたが、三宅さんは残された雑務に追われる。それは悪意を持った人々との対峙だと想像する。彼は重いうつ病を患ったというがよくなったのだろうか。まだ若いので、残りの人生が幸せであるといいのにと思う。

    「桂のケーキ屋さん」を再び手に取り、懐かしくてまた忘れんぼのバナナケーキを焼きたくなった。

  • 若い頃、旅行記や婚活(とはその頃言わなかったが)シリーズをたくさんよんで、好奇心いっぱいで、行動力に感心するけど、そのハイパーテンションぶりに友だちになるのは遠慮したい人だと思っていた。ただそういう自分を描けることに感心していた。その後の「それでも朝は来る」などの離婚、再婚後の本も読んで、自分を客観的に表現できることにさらに感心していたので、自殺のニュースを聞いた時に、なぜ・・・と思って一度読んでみたいと思っていた。暴露本なので買うのはちょっとためらわれて、図書館で借りる。

    再婚でいい人に出会って心安らかに暮らしていたのに、なぜ晩年は急激に壊れていってしまったのだろう。やはりそのくらい病んだ心を完全に癒すのは難しいのだろうか。読後になんともいえない無力感が残る。

    それにしても著者のあくまでも森村桂をなんとかしようという心には頭が下がる。心を病んだ人とつきあうのがいかに大変かは、身近に何人もいるし、自分自身も病んでいるのでよくわかる。

    アリスの丘ティールームは、森村桂生前に一度行ったことがあるのだが、素朴な焼いたケーキがいろいろ並んでいた。いつかもう一度行ってみようかな。

  • 好きな作家さんの最後が悲しかったので、読まなきゃ良かったと思った。

  •  桂さん、このご主人に会えて幸せでしたね。

  • 森村桂さん、人生の最後にこんなに大変な闘病生活をされていたとは全然知りませんでした。今までのように桂作品を単純に楽しむことはできなくなるかもしれないけど、事実を知ることができたのはよかった。もちろんこれは三宅さんから見た事実であり桂さんの真実はまた違うものであるだろうけど。<br>それにしても再婚相手である著者、三宅一郎さんが、桂さんとお見合いをする前から、「お会いする以上、相手の方がお決めになれば私の方はそれでOKですから」と言ったのにはびっくりした。天啓のようなものだったそうですが、そんなことってあるんだな…。

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