日本の「実力」

著者 :
制作 : 柳下 要司郎 
  • 海竜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759310597

感想・レビュー・書評

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  •  近年、中国の台頭により、明らかにアメリカの態度が変わりつつある。尖閣諸島に関しても、当時の麻生首相が「尖閣諸島は日米安保の適用領域だ」と主張したところ、この発言を封じたのはなんとアメリカだった事実。今や、日米関係よりも米中関係をアメリカは重んじている。しかし、日米安保で守られている現在、アメリカが触れるなと言う事に触れるわけにはいかない。過去の歴史から、国家は自国の利益を優先し、同盟は破られるためにあり、あからさまに破られてきたのが国際政治の歴史であるにもかかわらず武力を放棄し、アメリカに国防の全てを委ねている日本は、自国民を守れるのか?つまり、日本という国は、私たち国民の生活や財産、そして何よりも生命の安全を守る「国力」を有しているのでしょうか。それも国際社会で実際に通用する国の「実力」としての「国力」を・・・
     国力は、いろいろな人によってさまざまに論じられてきたが、著者は、領土の大きさ、人口、軍事力、経済力といった量的なものではなく、もっと総合的に多くの要素を組み入れたものを国力として捉え、「心(精神的要素)」「技(国家戦略の能力や生き抜く力、国の知力・情報力(インテリジェンス))」「体(物理的な力を含めた国の体力:軍事力、経済力、システムや制度、政治体制)」の三つの分野に分けて論じている。
     大震災に見舞われ、復興に向けて動き出した今こそ、このようなグローバルな視点で「国」の在り方を考え、議論すべきではないか?政治家は、もっと大局感を持って国の舵取りをしてもらいたい。
     また、我々の世代は、戦勝国アメリカによって押し付けられた教育により洗脳された「自虐的な歴史認識」を改め、日本の文化、歴史、精神性に誇りを持ち、日本人としてのアイデンティティーを取り戻す必要があると感じた。だって・・・自国を誇りに思う心(=アイデンティティー)なくして国家は語れないですから。

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著者プロフィール

中西 輝政(なかにし・てるまさ)昭和22(1947)年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。ケンブリッジ大学大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授。平成24(2012)年に退官し、京都大学名誉教授。専門は国際政治学、国際関係史、文明史。平成2(1990)年、石橋湛山賞受賞。平成9(1997)年、『大英帝国衰亡史』(PHP研究所)で第51回毎日出版文化賞・第6回山本七平賞を受賞。平成14(2002)年、正論大賞受賞。近著に『アメリカ帝国衰亡論・序説』(幻冬舎)、『国民の文明史』『日本人として知っておきたい「世界激変」の行方』『日本人として知っておきたい外交の授業』『新装版 大英帝国衰亡史』(以上、PHP研究所)、『チャーチル名言録』(扶桑社)などがある。

「2018年 『日本人として知っておきたい世界史の教訓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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