大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ

著者 :
  • 海竜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759314793

感想・レビュー・書評

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  • 家族が抱える悩みには「業(ごう)」が潜んでいる。まず親の業を理解し、互いの心の状態を理解する。心の基本はニュートラル。快でも不快でもなく、中立の精神状態。身体の感覚を意識する時間を作る。執着を捨てる。仏教では理想は妄想に過ぎない。この妄想を捨てれば執着が消える。親に分からせようは不毛な選択。親をどうするかではなく、自分をどうするか。親の業は親に委ねる。相手の人生は相手のもの。諦めなくてはいけないことは諦めなくてはいけない。あなたはあなたの人生を生きていけば良い。あなたはもっと幸せになっていい。

  •  (再読)
     
     『ある女性は、母親と二人暮らし。一族は、明治時代からの貿易商でかなりの資産家。都内の一等地に古色漂う大邸宅を構えて住んでいる。
     女性は一階に、母親は二階に暮らしている。深夜・・・二階から突然、母親の怒鳴り声が聞こえてくる。そして、ゆっくりと階段を降りてくる音が。
     重たいドアが開く・・・母親が、うつむいたまま、ねめつけるようなまなざしでこちらをみつめている。その手には、出刃包丁が握られている。
    ・・・・・』

     「包丁をもって深夜向き合っている」母と娘。 それは、毎夜のように繰り返される。 母はもう95歳、娘は71歳・・・・・。

     こんな恐ろしく業の深い母と娘の実例から本書は始まります。 (序章 家族はもっとラクでいい より)

     ドクドクという心臓の音(わたしの)聞こえてきそうです。 他にも、わかりやすくて説得力のある実例が多数あります。
     また、『親の業を知れば、人生の謎が解ける』では、『業の診断テスト』もあります。
     業のタイプ別の詳しい解説は、とても参考になります。

     前回は、本書を通して、自分自身の本音に気づき、衝撃的でした。 今回は、少しは成長したわたしの今の心を確認しながら読みました。

     怒り、罪悪感、執着、等等。
    あゝそうだった、と想い出し、すとんと腹落ちでき、嬉しく想います。

    『愛とは、相手の心を、感情を、思いを、願いを、ーーありのままに理解して、けして否定しないこと。お互いの心の自由を認め合える関係のことです。』
    『ただ理解しようと努めることーーその「誠実さ」だけで、本当は十分なのです。』

     今のわたしの目標は、完璧を求めないことでしょうか。 読後、心が軽くなったように想います。

  • 他人なら我慢するのに、『家族だから』罵り、傷つけ、暴力をふるう。他人には見せないのに、『家族だから』残酷さや支配欲、身勝手さをさらけ出す。
    家族であるがゆえに苦しんでいるのだろう。
    ただの他人なら悩まなくてすむのに『家族だから』悩んでしまう。
    家族といっても別々の人間。
    家族ってホントやっかいだと改めて思いました。

  • 著者の「反応しない練習」がとてもタメになり、ちょうど家族に悩んでいたのでこの本も手に取りました。
    結論、業という自分の特徴がわかり、書いてあることを実践していけばラクになれる気がします。
    反応しない練習に続き、即効性のある方法が書いてありました。

    読了日 2021/04/26

  • 親との歪んだ関係に執着しすぎていたことに気づけた。
    悪い感情での反応がでなくなるまで、一度関係をリセットしたい。

  • タイトルが面白くて手に取った。親との関係で悩んでいる人向けの本。ざっくり言うと、親の性格や行動はどんなに働きかけても変わらないので、諦めて十分に距離をとりなさい、と説く。自分自身が親への執着心のようなものを持っている場合は、理想の親像、幻想を抱いているので、幻想だと気づくトレーニングをすることを勧めている。色即是空の発想は、親に対してもいえるということ。それにしても、本の中で紹介されている親子の事例が本当に危なそうなケースばかり。これは確かに改善の余地なく、逃げるしかないと思う。

  • 夫婦関係に悩んで借りましたが主に親子向け。ただ、楽になる考えかたの糸口は随所にありました。

  • 自分の家族に嫁ぎ先の家族、家族に翻弄され…。
    「家族の基本はニュートラル」
    いいんだ…、このままで…と背中を暖かく押してもらいました。

  • 親子というのは、最も身近な存在であるだけに、相手に対する激しい怒り、あるいは、良い関係が築けないのは自分のせいだと思う自責の念が強く現れてしまいがちですが、相手に過度に期待せず、少し引いたところから客観視することが、良好な関係に近づく一歩なのだと理解しました。

    頭で理解できても、実践するのは、なかなか難しそうですが、そのように意識を変えていけたらと思います。

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著者プロフィール

草薙龍瞬(くさなぎ・りゅうしゅん)
僧侶。興道の里代表。1969年奈良県生まれ。中学中退後、16歳で家出・上京。放浪ののち、大検(高認)を経て東大法学部卒業。政策シンクタンクなどで働きながら「生き方」を探求しつづけ、インドで得度出家。ミャンマー国立仏教大学、タイの僧院に留学。現在、インドで現地仏教徒とともに、インド社会の変革をめざすNGOと幼稚園を運営する。日本では宗派に属さず、実用的な 仏教の「本質」を、仕事や人間関係、生き方全般にわたって伝える活動をしている。毎年夏の全国行脚や、経典の現代語訳の朗読と法話を採り入れた葬儀・法事を行うなど、「もっと人の幸福に役立つ合理的な仏教」を広めている。『こころを洗う技術――思考がクリアになれば人生は思いのまま』(SBクリエイティブ)、『心の出家 変わらぬ日常をもっとラクに生きたいあなたへ』(大和書房)など著書多数。『反応しない練習』(KADOKAWA)は現在も人文・実用書のベストセラー入りを続けている。

「2022年 『増補新版 大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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