金田一秀穂のおとなの日本語

  • 海竜社 (2017年9月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784759315264

感想・レビュー・書評

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  • 著者の金田一秀穂氏によれば、金田一家は京助、春彦までは立派な国学者だったが、自分は彼らには遠く及ばない一研究者にすぎない。なのにテレビというところは、何でもかんでも権威付けしなければならないようで、いまだにキンダイチという苗字を引っ張り出す。謙遜しながらも、正しい日本語というのは決して辞書の中の言葉だけではないと説く。相手に通じさえすれば立派な日本語。方言にしても地域限定でしか通じないかもしれないが、それでも立派な日本語。
    「だらしない」は本来「しだらない」。江戸時代、グダグダな感じを強調するため誰かが「だ」と「し」をひっくり返して使い始めたものが現在に至ったもの。それが今や辞書にも掲載される立派な日本語。テレビで解説している金田一先生、実は日本語には非常におおらかなであることが一番の驚きだったかも。

  • 【日本語に関するエッセイ】

    金田一秀穂氏の著書はこの本で初めて読みました。
    読みやすく多彩な言葉遣いで、時々知らない単語(と言っても前後の文脈で推察できるようなもの)が出てくるので勉強になりました。

    三章の「旅と日本語」の話は、日本各地や世界で感じた日本語教育や日本文化、日本人の気質のことなどを金田一氏の目を通して書かれており、興味深く感じました。

  • 「「キンダイチ」と日本語」と「「メディア」と日本語」の章がとてもおもしろかったし共感するところが多かった。この本は大人はどんな言葉を使うべきかというようなことではなく、金田一秀穂先生のエッセイ。著者はよく「言葉は時代により変わるものだから、そんなにめくじらたてなくても」とおっしゃっているが、しっかりした考えはやはりお持ちで、どうでもいいということではないのだ。敬語は相手次第とか水に流せないやりとり(LINEのこと)とか、都合によって安易に名前を言い換える傾向とか。母語なんだから丁寧に扱いたいと思った。

  • 筆者の秀穂は春彦の息子、祖父は有名な金田一京助である。三代続いて有名な国語学者だ。三代目は何かとプレッシャーがかかる。国語学者にならねばという圧力と期待だ。そうしたプレッスアーのせいか彼は大学を卒業した後しばらくはブラブラして過ごす。
    彼はこう書いている「大学を出て三年間、なにもせず、毎日、パチンコをして小遣いを稼ぎ、本屋で本を買って家で読む、友だちとも会わず、学校にも行かず、そうやって暮らしていた」。彼はぶらぶらすることは悪くないと考えていた。でも、彼はぶらぶらに飽きた。ぶらぶらに退屈したのだ。彼がぶらぶらした三年間のブランクは国語学者としては決して無駄でなかったと思う。だから、彼の父は信用して待っていたのだ。彼はこうも書いている「私の父は、ずっと待っていてくれた。今になって、そのことがどんなに感謝すべきことかがわかるのだ」

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著者プロフィール

言語学者

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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