ヒューマンエラーを防ぐ知恵 (DOJIN選書)

著者 :
  • 化学同人
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759813043

感想・レビュー・書評

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  • ヒューマンエラーに対する理論的な考え、実践的なテクニックを紹介している。

    問題の捉え方だけでもこれだけある。

    1:前提条件の問題
    2:やり方の問題
    3:道具・装置の問題
    4:やり直せばよい
    5:致命的でなければ可
    6:認識の問題

  • この本の構成としては、大きく二つの論点が話題になっています。
    「 ヒューマンエラーはなぜ起こるか?」
    「ヒューマンエラーの解決策・防止法」

    この手の本はよくありますが、読みやすく、内容的に深く、そして実用的だと思いました。

    特に、最後のヒューマンエラーを防ぐための28の方策は、ソフトウェアI/Fや運用手順などを考えるときの指針として作業にあたる前に読み返してみようと思いました。


    読んだ中で、面白かったのは、悪魔の証明のくだりのところです。
    「ドコカニ・イルカーモさんがいる証明」は簡単だが「ドコカニ・イルカーモさんがいない証明」は非常に難しい。同じように「事故が起きない証明」も非常に困難。(つまり、想定した使い方で、想定した環境ならば、想定した形での事故が起きないという証明しかできない。)

    今の原発の安全宣言で色々な議論がありますが、この本を読んでから議論すれば、もっとよい議論ができるのではないかと思う本でした・・・。

  • エラーについては今まで考えたこともないことが書かれてあり、非常にためになった。
    いろいろと例を挙げられると、身の回りにもそれらの知恵があることを認識した。

  •  システムが巨大化し精密化する現代,もう40年ほど前から,大事故の主因は機械の故障から人間のミスに移ってきた。どんなミスがどんな事故につながるか,それを回避するにはシステムをどう設計するか。
     事故の事例ですごいのは,84年,千人以上の付近住民が中毒で亡くなったインドの化学工場の事故(http://tinyurl.com/yguogmf)と,77年に空港の滑走路で747同士が衝突し600人近くが亡くなった事故(http://bit.ly/enuIHk)。史上最悪の航空機事故は,飛行中に起こったのではないというのに驚く。そういえば911はテロで事故じゃない。

  • 本書の文章そのものが誤解を招かないよう配慮されて非常に理解しやすく,読みやすい。問題の解決策は問題の立てかたによって決まってしまうので,必ず複数のパターンを検討する必要があるという点は重要。

  • 人間行動を情報学・認知科学から研究する工学博士による書。
    エラーの起こる要因は1つの原因からなるわけではなく、「原因」「原因の原因」「原因の原因の原因」…。から成る。
    どれを取り除くのが一番有効かを考えるべきというのが印象的だった。
    トヨタの「なぜなぜ5回」と似てます。
    加えて、エラーの事例と解決案が多数あり、実例に使えそうで有益だった。

  • 具体的でわかりやすい。

  • 0411164718 /509.8 /ナ /
    南大 一般 一般

  • [ 内容 ]
    事故のきっかけになる人間のまちがい、ヒューマンエラー。
    それはときとして深刻な事故を招く。
    甚大な被害をもたらすヒューマンエラーは、どうやって防げばよいのか。
    本書では、事故の発生する過程に注目して、事故をその構造から捉え直し、ヒューマンエラー抑止の理論を考察。
    さらに、すぐに役立つ実践的なテクニックの一端を、問題形式で紹介する。

    [ 目次 ]
    第1章 ヒューマンエラーとは何か
    第2章 なぜ事故は起こるのか
    第3章 ヒューマンエラー解決法
    第4章 事故が起こる前に… ヒューマンエラー防止法
    第5章 実践ヒューマンエラー防止活動
    第6章 あなただったらどう考えますか
    第7章 学びとヒューマンエラー

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  • 509.8/N43 R

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著者プロフィール

1972年神奈川県生まれ。国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 副連携室長。中央大学大学院 客員教授。内閣府消費者安全調査委員会専門委員などを兼務。専門は、ヒューマンエラー(人間の間違い)、安全工学、認知心理学。カリフォルニア大学サンタバーバラ校への交換留学を経て、東京大学大学院工学系研究科修了。博士(工学)。著書に『「事務ミス」をナメるな!』『「マニュアル」をナメるな!』(ともに光文社新書)、『ヒューマンエラーを防ぐ知恵』『防げ! 現場のヒューマンエラー』(ともに朝日文庫)、『多様性工学』(日科技連出版)など。

「2023年 『テストに強い人は知っている ミスを味方にする方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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