マジックにだまされるのはなぜか 「注意」の認知心理学 (DOJIN選書)

著者 :
  • 化学同人
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本棚登録 : 69
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759813449

作品紹介・あらすじ

誰もが楽しめるエンターテインメント、マジック。マジシャンは、人間の認知機能の盲点をついた巧妙なテクニックによって観客を魅了する。観客がそうとは気づかぬうちに注意を誘導し、ときには行動さえコントロールするのだ。その背後にある人間の認知機能の特性とはいかなるものか。本書では、認知機能のうちでもとくに「注意」の働きに焦点を当てマジックと関連づけながら、人の認知システムの不思議が満載されたステージを披露する。

感想・レビュー・書評

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  • 2回同じ本を借りちまった。読んでてきづいた。

  • マジックを入り口に、認知心理学における「注意」に関して解説。

    入門書でありながら、注意研究の発端となったポズナーの1980年の知見から最新の動向、また注意研究の応用として高齢者の鉄道駅構内における標識認知困難事例まで紹介している。かつ、実験心理学に詳しくなくても、どうやって仮説を検証したのか、具体的な心理学実験課題についても丁寧に触れられており、認知心理学・実験心理学の魅力を科学的・学術的にも耐えうる形で読者に伝えようという著者の意欲を強く感じる良書だと思う。

  • マジックにもっと関連付ければいいのに、という本。
    あとがきではマジックのことが沢山書いてあるが、文中はおまけ程度。
    認知に関しては興味深い物もあるが、基本的に学問のための学問という感じ。
    案内板に文句を言う老人はそもそも案内板を見ていない。
    見ている情報の三割くらいは脳が作り出したイメージ。

  • 推薦理由:
     不注意で気付けなかった、注意していたのに見落とした、錯覚をしたなどという事がなぜ起こるのか。人の脳は必要な情報をどのように選択して処理しているのかという「注意」のメカニズムを、認知心理学の視点から解説した本である。人間の認知機能の複雑さがとても興味深い。

    内容の紹介、感想など:
     『マジックにだまされるのはなぜか』というタイトルと、表紙に描かれているシルクハットに入った可愛い白ウサギに惹かれて手に取ると、読み始めてすぐにこれはマジックの本ではないことに気付く。本書は、人間の認知機能を全般的に研究する認知心理学の本であり、特に「注意」の機能を中心に取り上げたものである。
     人が「見ている」のは光の信号が脳で再構築された画像であり、しかも目に見えることを全て認識しているわけではない。視野に入っていても、そこに注意が向かなければ認識できない。どこに注意が向くかは色々な条件によって無意識に誘導されるので、本人の気付かないところで多くの錯覚が起こっている。マジシャンは、手の動き、目線、言葉、衣装の色やライトの輝きなど様々な要素を利用して巧みに観客の注意の方向を操作し、マジックを成功させているのだ。
     本書では「あっち向いてホイ」がなぜ難しいのかなど、日常的な事が認知心理学の視点から説明されている。様々な実験を通して実証されてきた「注意」のメカニズムが分かりやすく解説されていて大変興味深い。本書を読んでからマジックを見ると、一層楽しめるだろう。
    2011年夏号の読書案内で紹介した『錯覚の科学』も「注意力の錯覚」や「記憶の錯覚」を扱った本でとても面白い。合わせて読んでみては如何だろうか。

  • とても読みやすくて、ノウハウの詰まった良い本。
    マジックと言うキャッチコピーで書かれているけど
    種明かしは、その触りだけで物足りないので別にマジックの本を
    借りてしまった。
    しかし、人間がなぜ注意がそれてしまうのかについて
    実験を通して解りやすく解説していてとても良い。
    アハ体験画像がなぜ難しいのかも良く解ったりする。

  • マジックの本ではなく、認知心理学の題材としてマジックを取り上げているもの。
    おそらくマジシャンは経験則としてミスディレクションの方法などを習得しているのであろうが、それが認知心理学でも裏付けられている。
    逆に、認知心理学で研究しなければ、その仕組みはわからないといところも面白い。

  • 【新刊情報】マジックにだまされるのはなぜか 141.4/ク http://tinyurl.com/7rxd3pn マジシャンは人間の認知の盲点をついた巧妙なテクニックによって観客を魅了する。「注意」の働きに焦点を当て、マジックと関連づけながら人の認知システムの不思議を解説 #安城

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著者プロフィール

熊田 孝恒(くまだ たかつね) 京都大学大学院情報学研究科教授。理研BSI-トヨタ連携センター認知行動科学連携ユニット ユニットリーダー。教育学博士。著書に『マジックにだまされるのはなぜか』(2012、化学同人)。

「2015年 『商品開発のための心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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