生物の大きさはどのようにして決まるのか: ゾウとネズミの違いを生む遺伝子 (DOJIN選書)

著者 :
  • 化学同人
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759813562

作品紹介・あらすじ

生物の大きさは,種ごとに,ある程度決まっています.これは考えてみれば不思議です.たとえばヒトでは,2メートルを超える身長の人がいる一方で,1メートルくらいの人がいますが,ヒトとシロナガスクジラの違いほど差が出ることはありません.なぜなら大きさを調節する仕組みが生物にはあるからです.この,生物の大きさがどのように決まっているかを,遺伝子,DNAのレベルから理解する研究が進み,少しずつその仕組みがわかってきました.本書は,その研究の最新の成果を紹介していきます.

感想・レビュー・書評

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  • タイトルとは違って分子生物学の入門書。DOJIN選書であり、入門書のはずなのに、全く引き込まれなかった。メンタルが弱っていたのか、私がアホなのか。

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  • 生物の大きさ決定の仕組みを知る。
    実用的な大型化・小型化の話も。

    理図書 463.7||O75 11898337

  • 8月新着

  • かつてエルヴィン・シュレディンガーは、その著書『生命とは何か』の中で問うた。原子はとてつもなく小さいのに、自分たち生物の身体はなぜこんなにも大きくなくてはならないのか。答えるに、自分たちは、そのとてつもなく小さな世界が抱える不安定さを食べるだけの大きさが必要だったのである。では次に、なぜ自分たち生物の身体は、種類、個体によってこんなにも違っているのか、もしくは違いすぎないのか。いや、そもそもその個体が大きいというのはどういうことなのか。細胞の数が多いのか、それとも一個一個の細胞が大きいのか。動物、植物を違うことなく、物理的、生理学的に明かされていく、その個体の大きさを決定するメカニズム。等身大に生きるとはどういうことなのか考えさせられずにはいられない。

    "たとえば、4倍体のサンショウウオの細胞は、2倍体のサンショウウオの細胞に比べて大きさ(体積)が2倍である。同様に、人工的につくった4倍体のマウスの胚は、たいてい生まれる前に死ぬが、胚の細胞は2倍体のマウスの胚の細胞より2倍大きい。しかし、サンショウウオの4倍体の体全体の大きさは2倍体とほぼ同じであり、持っている細胞の数が約2分の1である。4倍体のマウスの胚では、全体の大きさは2倍体の胚の約85%であり、その細胞の数は40%である。ショウジョウバエでも、2倍体のと1倍体(半数体ともいう)の雑種を用いる実験で、器官の大きさと細胞の数について同様の事実が観察されている。(中略)これらの例で示されるように、多くの動物では、細胞の大きさ数ではなく、器官の大きさが一定に保たれている。哺乳類の肝臓の一部を切除したとき、切除された部分の肝臓が再生されるが、再生は肝臓全体がもとの正常な大きさになると止まるというのがよい例である。このような現象の仕組みは基本的に同じようなものであると推定される。動物の体全体はいろいろな器官からできているので、体全体についても同じように考えることができる。"

  • 生物(植物と動物)の大きさがどのように決まるかを研究されている、この本の著者である大島氏によって書かれた本です。

    生物を構成している個々の細胞の大きさは変わらないけれど、その数が異なるというのが結論のようです。その数は遺伝子によって制御されているようですが、その部分は、私にとっては難解な解説でした。

    第4章に書かれていた「肥満になるのはなぜか」の内容ですが、いろいろ書かれていますが、肥満の原因は、やはり「食べすぎ」のようですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・全体の大きさが大きく異なると、体重を支える役目をする手足の形・構造が変わってくる。ゾウと犬は約10倍違う、しかし手足の骨の直径は、10倍ではゾウの重さに耐えられず、約30倍となるはず。体重は一次元サイズの3乗に比例するが、体重を支える骨の断面積は2乗に比例、したがって直径は高さの1.5乗に比例するから(p20)

    ・恒温動物(哺乳類、鳥類)では、熱の発生・酸素消費・摂取のいずれかで示される基礎代謝の単位時間の値(基礎代謝)は、どの動物についても体重の2/3乗に比例する(p24)

    ・基礎代謝率を体重で割った値(質量あたりの基礎代謝率)によると、小さい動物は、同じ体重あたり非常に大量の植物を取る必要がある(p24)

    ・哺乳動物の細胞の大きさは、おそらく種によって大きく変わらないだろう、したがってマウスの約10万倍の体重を持つゾウの細胞数は、約10万倍である(p38)

    ・成長ホルモン、インスリン受容体、インスリン様成長因子が、大きさを調節する因子である(p80)

    ・完全飢餓状態では、約50日で体重が30%減少し、死ぬ確率が高い、小型哺乳動物では体重あたりの必要な食餌の量が、より大きいので、ずっと早く死ぬことになる(p105)

    ・肥満になる二大要因は、遺伝子的なものと、食事あるいはカロリーの採りすぎ(p115)

    ・アメリカでこの30年間でBMI=25の割合が6割にもなったのは、人種構成はあまり変わっていないことを考えると、食事の質と量の変化であろう(p116)

    2014年2月16日作成

  • 手軽に読める読み物ではなく、まじめな内容で、少し難しかった。

  • 2階書架 : 467/OSH : 3410157840

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著者プロフィール

九州大学名誉教授、理学博士

「2015年 『線虫の研究とノーベル賞への道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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