はじめまして量子力学 ふしぎがいっぱいミクロの世界

  • 化学同人
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759820584

作品紹介・あらすじ

「量子力学」の絵本だって!? 現代物理学で最も難解でありながら,常識を覆す衝撃的内容が多くの人を引き付けてやまない「量子力学」.それがなんと子供向けの絵本になった。もちろん中身に深くつっこんではいないが,一通りのキーワードを取り上げているので,絵を見ながら「量子力学」がどんなことを主張しているのかが,大まかにつかめる.子どもだけでなく,大人も欲しくなる1冊だ.

感想・レビュー・書評

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  • 量子力学を絵本にする野心的な試みの本書。「はじめに」であるように子どもたちとお父さんお母さん向け書かれており、量子力学の鍵となる考え方を暖かみのあるイラストと共に紹介されている。量子力学を知る一つの入り口として良いと思う。

  •  小3の子供が自分で読む様子がないので、読んであげた。
     一応「原子」や「分子」などのミクロな世界にも興味はあるので、話自体は聞いてくれた。
     
     ただ、絵本風な本の雰囲気に騙されてはいけない。この本は難しい。

     見開きページに色々なことが詰め込まれている上に、少しの文章で書かれている。だが、明らかに説明の量が足りない。これだけで理解するのは難しいだろう。
     僕は大学では物理学科にいたが、量子力学は学部卒くらいではなかなか理解し切れない。この本の範囲を大学の授業でしっかりカバーされているかときかれれば、量子力学を専門にしなかった僕はそうではなかった。つまり大学の物理で学ぶ範囲を超える内容を記している本、ではあるのだ。
     子供に読んであげる際には、ひとつひとつ丁寧に文を読んで、解説を加えたり、直接書かれていないことを補足したりして、なんとか、雰囲気だけでも分かってもらえたような気がする。
     この本は、意味不明な量子力学の世界の雰囲気だけでもなんとなく理解してもらう為の本と思ったらいいのかもしれない。内容は正確に記してあるように思った。イメージ化するためにいい加減な簡略化はしていない。これはこれでスゴイ。
     外国の本を翻訳したもののようだ。監修者と翻訳者を見たら、監修は物理の大学教授だが、翻訳は哲学科の出身の方なのだそうだ。なんだか納得である。
     量子力学の世界の概念を理解するという意味では哲学に近いかもしれない。確かに大学で物理を学んだものとしては、数学も物理も突き詰めると数式を使った哲学の世界のような気がしないでもない。
     この世は、こんな不思議なもので組み立てられているのだと、なんとなく思うのにはちょうどいい本なんだろう。

  • 子供向けの本だけど、量子力学についての基本はきっちり押さえてある。けれど、この本の想定読者である小学生?中学生?にどれだけ伝わるのかは疑問に思う。ちょっと内容が難しいんじゃないかな。

    それでも、量子力学という分野があって、世界にある全てのモノが量子からできているということを知るだけでも十分だと思うので、科学好きな子供にはぜひ読んでみてほしいし、大人が読んでも知的好奇心を刺激される。

  • 子供向け
    と見せかけて中々難しい内容です。

    お父さんお母さんも一緒に読むと良さそう

  • 息子8歳10ヶ月
    息子が喜びそうな本を図書館から借りてきて読み聞かせ…最近は息子が一人で読みます。作品によってはボリュームたっぷりでも読む。母はサミシイ。

    〈親〉
    絵が好き ◯
    内容が好き ◯

    〈子〉
    読んだ
    何度も読む(お気に入り)
    その他◯

    内容的にまだ早いのはわかっていて図書館から借りてきたのだけれど、それにしても読まなかった。
    気になるところを拾い読み程度。

    同シリーズの「相対性理論」はわからないながらも、読んでいたのに。

    母は読んでも、まったくわからん。

  • とても分かりやすい。ニュートンムックよりもこちらを先に読んだ方がいい。

  • とてもおもしろかった。物理を学んでないけど、シュレディンガーの猫をちゃんと知りたい、という興味を満たしてくれた。決して、子ども向けでも、解説本でもなく、不思議な現象とその実験のさわりをわかりやすく図示してくれる。

  • 量子力学に突然興味が湧いたものの、普通の文章だせでは理解できず、図書館で借りてきました。でも、やっぱり難しいので、繰り返し読みたいと思います。アインシュタインがすっごい人やったんやなぁと改めてわかる本。イラストが分かりやすいので、イメージがしやすいです。小学校高学年の子なら十分理解できると思います。理科好きさんにはおすすめ。

  • 一応読みながらまとめてみたけど、全然まとまらなかった。
    多分、この分野が仮説から実験して確かめる分野であり、まだ途上のせいだからだと思う。

    研究が本格的に始まったのが1860年頃。
    そこから、約160年でここまで分かってる。
    あと40年経ったら、もっと分かってくるだろう。
    そして、もっと地球で使われる技術も変わるだろう。
    それだけは分かった。

    ○ニュートンの「万有引力の法則」、「運動の3法則」
    自然界で起こる観測できるものを数学で表す
    古典物理学

    ○マックス・プランクの量子
    金属に熱を加えると最終的に白い光を出す
    熱した物体が出す光と、物体の温度の関係を式で表すには、熱した物体から出るエネルギーを小さな固まりに分けるしかなかった。
    この小さな固まりが量子。

    古典物理学ではエネルギーは連続してて、すきなだけ分けられる。
    プランクの量子ではそれ以上分けられない。
    今までと違う法則の発見!

    ○マクスウェルの光の波
    光は波として数式で説明できる。
    光の正体は電気と磁気の波。

    ○アインシュタインと光
    途中が途絶えた電気回路を作り、途絶えた部分の金属板2枚の間に光を当てる。
    紫の光だと電気が通る。赤の光だと通らない。
    光が粒の形をしてて、金属から電子をはじき出す。
    その力が光の色によって違う。
    振動数が多いほど力が強くなる。

    ○光は波でもあり、粒子でもある。
    (↑光のエネルギーって振動なんでしょ?
    振動だったら波じゃないの?って私は不思議…)

    ○ラザフォードの実験、原子の構造
    金ぱくに粒子をぶつける。
    8000個に1個粒子がはね返ってきた。
    (↑物はほぼスカスカな状態ってことだ)
    そこに、確かに何かある。
    それが原子。

    原子
    原子核 陽子(+)と中性子(中性) この2つをくっつけてるのは核力
    電子軌道 電子(-)の雲 陽子は電磁気力で電子を引きつけてる、電子は他の軌道に移ることができる。
    (↑中性子ってなんであるの?必要?)
    ちなみに、陽子と電子の数は一緒

    ○ニールス・ボーアの量子化された原子
    原子がそれぞれ違うスペクトルで光る理由の説明
    それぞれの原子で電子は決まった軌道で動く。
    エネルギーがたまると、もう一個エネルギーが高い軌道に移動。
    でも、自分の軌道に戻りたいので、エネルギーを光として放出(量子化)して戻る。
    その光の色(振動数)が一緒だから、原子によってスペクトルの色が決まる。

    ○量子 波と粒子の二重性
    ダブルスリットの実験
    ビー玉 どちら側にもビー玉が当たる
    波 どちら側にも波模様ができる
    電子
    すきま1つだけ 粒子の模様
    すきま2つ 波模様
    すきま2つ+観察装置 粒子の模様
    電子は実験次第で、波のようにも粒のようにもふるまう?

    ○ルイ・ド・ブロイ
    物質も波のようにもふるまえるのでは?

    ○シュレーディンガー
    物質がしたがう波の方程式をもとめた結果、物質波は「確率の波」と結論づけた。
    例 量子スピン
    電子の場合、アップかダウンかどちらかの向きに回る。
    その確率は50%、
    観察しない限り、どっちなのかは決まらない。
    私たちが見ると「現実がひとつに決まる」
    →シュレーディンガーの猫の思考実験
    →アインシュタインはこの結論が気に食わなかった
    「神さまはサイコロをふらない」

    ○ハイゼンブルグの不確定性原理
    電子など、原子より小さい粒子の場合
    位置が分かる時、速度が分からない
    速度が分かる時、位置が分からない
    ある瞬間の位置と速度を両方正確に知ることができない
    →ものが小さすぎるので、どんな計測器を使ってもものに影響を与えず観測することができない
    (↑ってことはいつか見られるようになるのかしら?)

    ○反物質
    ポール・ディラックの予言
    電子(-)にはふたごの粒子(+)=陽電子がいる
    陽電子は電子の反粒子
    陽子(+)にも反粒子の反陽子(-)がある
    反陽子と陽電子をくっつけると反物質ができる
    もし電子と陽電子がくっつくとお互いを壊し合って2つのガンマ線を生み出す
    反物質と出会って握手したら大爆発?
    (↑ドッペルゲンガー怖い説の始まり?)

    ○量子もつれ
    量子力学の世界にはお互いに影響を与え合う粒子のペアがある
    遠いか近いかに関わらず、一方に起きることが、もう一方にも影響を与える(ジョン・ベル考案の実験によって証明済み)
    1つが地球にいて、もう1つが火星にいたとしても影響を与えるらしい。
    アインシュタイン「どんなものも光より速く移動することができない」が宇宙の法則のひとつなら、どうやって一瞬で影響を与え合うのか?(「奇妙な遠隔作用」)

    ○放射能
    ・アンリ・ベクレル
    ウランを含む鉱石からは放射線が自然に放出していることを発見。(「自然放射能」)
    放射線は原子核が重すぎて、おちつかなくなった原子が重さを減らすためにエネルギーとして放出するもの。
    ・マリー・キュリー
    ウランの他に、ソリウム、ポロニウム、ラジウムの3つの放射性物質を発見。

    放射能の発見は、物質がどのようにできているか理解するに役立った。

    ・原子のエネルギー
    ・・核分裂
    原子核に中性子をぶつけて、原子核を2つに分ける。
    この時、大量のエネルギーが放出される。
    1度分裂が起きると、連鎖反応を起こす。
    (↑これが制御できないってことかな?)
    →原子力発電、原子爆弾
    ・・核融合
    2つの原子核がぶつかってひっつき、
    1つの大きな原子核になる。
    この時、大量のエネルギーが生み出される。
    →太陽

    ○トンネル効果
    粒子は壁(エネルギーのバリア)を通り抜けられる。
    →電子の、波と粒子の二重性
    ほとんどの電子は、粒子として壁に跳ね返るが、一部は波として壁を通り抜ける
    →放射線の場合は、アルファ粒子がトンネル効果で原子核から抜け出せる。
    私たちも粒子からできているから、壁を通り抜ける可能性は0じゃない。(ほぼ0だけど)

    ○セルンの粒子加速器
    宇宙の誕生の瞬間に起きたことを再現し、物質がどうやってできたか発見するために作られた装置。
    陽子を光速に近い速さに加速させ、陽子同士をぶつけることができる。
    これのおかげで、陽子と中性子がクォークというもっと小さな粒子からできていることが分かった。

    ○素粒子
    今の技術ではそれ以上分けられないもののこと。
    今は3種類の素粒子の仲間があると考えられている。
    クォーク:陽子と中性子を形づくる
    レプトン:電子の一族
    ボソン:力をつたえる粒子

    ビックス粒子
    すべてのものに重さがあるのはこの粒子のせい。
    最近、セルンで見つかった。

    ○数式の世界
    ここまで説明してきた科学的なアイデアはすべて数学を使って表すことができる。
    数学は宇宙の言語。

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著者プロフィール

Sheddad Kaid-Salah Ferron

「2020年 『はじめまして相対性理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

シェダード・カイド=サラーフ・フェロンの作品

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