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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784759820836
作品紹介・あらすじ
人体を健康に機能させるために人体自らがつくりだす物質「ホルモン」に関するノンフィクション.
前半は,ホルモンの存在や機能がわかるまでの科学史(ミステリー).後半は,最近の話題も交えて,特に注目に値するホルモンの働きや最新研究を解説.
感想・レビュー・書評
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面白かった!!ホルモン、といっても焼肉ではなく、
人間が体の中で作ってる、なんかわからんけど大切(個人的感想)な物質、ホルモン。私が子供の頃は、ほぼ一般大衆に認知されておらず、今から思えばかなりヤバイ民間療法とか悪徳商法のネタになってた感あるホルモン。
全史、というだけあり、”ホルモン”と名付けられる以前から、その存在を疑われ始め、研究され始めた頃の話やら、個別な例が綴られている。序章は作者本人の祖母のホルモン系疾患がらみの思い出。
1、1883年体重235キロのフリークショウに出演していた”太った花嫁”ブランシュ・グレイの疾患についての考察、彼女の遺体の争奪戦のEP。研究者たちの黎明期。
「医学はまだ発展途上で、患者に対して無礼で、尊大で、身勝手だった。倫理委員会やインフォームドコンセントといった、二〇世紀後半になって医学研究を立て直した考えはいまだ存在せず、挑戦的な科学者たちが探検家のような感覚で闊歩し、自分の流儀で新発見をし、やりたい放題であった。ただ、彼らの無礼な研究方法は、患者の権利が侵害されないよう細心の注意が払われている現代よりも、きわめて早いスピードで科学を進歩させたのも事実である。」
2、茶色い犬の銅像(ロンドン)とロンドン大学。1913年ホルモン誕生(名前がついた)
3、イェール大学クッシングコレクション。低身長症、脳下垂体。
4、レオポルドとローブ(1924年シカゴの誘拐殺人事件の犯人)の例。人殺しはホルモンの病気なのか?という仮説の考察。
ヒッチコックの『ロープ』とか、シュローダーの『完全犯罪クラブ』(ライアンゴスリング出てたやつ)とか、結構インパクトあったのでよく覚えてる。
5、男らしくなる秘密の方法、もしくは男性を若返らせる(と思われていた)手術や薬など。1918年、精管結紮術の初例、体の活性化が手術目的。パイプカットによる若返りブームの時代に同時進行で多くの重要な発見があった。生化学研究が立ち上がる。
6、ジョーンズ夫妻と生殖内分泌学の歴史。
7、ジェンダー。1956年ブライアン・アーサー・サリバンの例。インターセックス(intersex、1990年ごろまで”半陰陽”という言葉が用いられていた)、性分化疾患の内分泌について。
8、1960年代成長ホルモン研究。低身長の治療。
9、ロサリン博士、ラジオイムノアッセイ技術。極微量の物質を測定する技術。1977年ノーベル生理学医学賞。
10、痛み、ホルモン治療とCJD汚染
11、更年期のホルモン、エストロゲンと治療の歴史。
12、テストステロン、治療と歴史
13、オキシトシン(信頼や愛情もただの内分泌系問題か?!)
14、性転換、性同一性と外生殖器との間の不一致
15、視床下部と肥満、プロオピオメラノコルチン(POMC)欠乏症
まさに、私自身がリアタイで経験してきた部分が多く、”つい最近”まで、こんなエグい状態だったというのを、文字で改めて読まされ、愕然とした。医学に関わらず、どの分野も”認知される”という課題が重くのしかかってるな、と思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
筆者の興味と自分のそれが合わなかった。医学系の読み物だったかー。分子生物学的な観点の話が読みたかったのだが。エピソードはちょいちょい面白いものがあったが、全体的には興味のない話題が多くてつまらんかった。
訳はよくない。まずサピエンス全史をパクったようなタイトルがクソだせえ。あと同じ人物だと思うんだけど数行のうちにゲイ教授とガイ教授が分裂している。 -
内分泌の発見から薬や治療に応用されるまでの歴史を分かりやすく解説してくれている。
まだまだわからないことが多く、複雑なメカニズムを理解して、個人に合った治療等に応用していく必要があることを再認識できた。 -
むちゃくちゃおもしろかった。
普段PMSとプレ更年期障害でホルモンへの恨みが深いので敵を知りたくて読んだ。
「生理機能をコントロールしてる器官(例えば睾丸)に当たりをつけて器官を取って機能がなくなるか実験」
「器官からとったもの注射したら機能が戻るから器官というよりはそれが出してる物質ぽい」
という絞り込みで内分泌学が誕生。
考えてみれば当たり前なんだけど「脳下垂体を生体から集めて成長ホルモン取り出したらクロイツフェルトヤコブ病に汚染されてた」ので「自然物質より合成の方が実は安全だった」とか、現在の反ワクチン反医療者の心情ってこの辺から発生してそう。
人体の機能は器官そのものだけにあるのではなくて、器官を適切に働かせるには適切な体内物質を生み出す部位や遺伝子とそれを受け取る受容体が必要で、体内物質や受容体の有無には遺伝子の有無や発現が関わってて、そのプロセスに登場する何かが欠けると機能しない、というのは、知っておくべきかな。
トランスジェンダーについて書かれた「14章 性転換」は、性同一性や性別不合について今わかっていること・わかっていなくても(これまでの内分泌系の研究がそうであるように)そうであろうという仮説どおりか違ってても大きくは外れてないだろうことが書いてあるし、なによりトランスジェンダーのホルモン治療による副作用よりもうつ病や自殺を減らせる効果に焦点がある文章で書かれている。
漢方には300年前から婦人病対象の薬があるわけで、それがなぜ効くのかはやはり「ホルモンが超微量で人体に影響あるから」なんだろうし、漢方の効能研究も進んでほしい。
強いていうと、文中に書かれた出来事がいつの話なのかがわかりにくい。けど、読みやすいのでおすすめ。 -
★生体ホルモンは如何に発見され研究されてきたか★
極々わずかな量で,私たちの身体の機能や欲求をコントロールする生体ホルモンの発見は,その特性を生かそうと,多くの研究者や医師たちを駆り立てた歴史の始まりでもあった.
ホルモンの機能が明らかになり始めた1920時代から,現代までを幅広く網羅したノンフィクション.
(出版社HPより)
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2月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003635443 -
ホルモンの発見から内分泌の基本、LGBTQのことまでホルモンの歴史がわかる。厚めの本だが、気になる項目だけ読むこともできる。
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Dr.仲野書評から。少し気になりながらも『まあ機会があれば…』くらいに思っていたところ、直後に訪った図書館で面陳されていて、これは読めってことか、と。ホルモンと言われると、フィードバックだらけの複雑極まる相関図のせいで、どうしても尻込みしてしまう部分があるんだけど、本書に関してはそのあたりは杞憂だった。専ら発見の歴史やらそれにまつわる面白エピソードやらに紙面が割かれていて、知識無しからでもリーダビリティが高い内容。かといってトンデモな内容ではなく、無理なくホルモンの多様性に触れられ、そして同分野への敷居を下げるという荒業を成功させている。面白し。
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0章 序章
1章 太った花嫁
2章 ホルモン誕生
3章 脳のビン詰め
4章 殺人鬼ホルモン
5章 男らしくなる秘密の方法!?
6章 ホルモンで永遠に結ばれたふたり
7章 ジェンダーを作り出す
8章 成長させるために
9章 測ることのできないものを測る
10章 強くなり続ける痛み
11章 頭がかっかする:更年期の謎
12章 テストステロン研究の創始者
13章 オキシトシン これぞ愛の感覚
14章 性転換
15章 飽くなき欲求:視床下部と肥満
16章 エピローグ
17章 謝辞
18章 注釈
https://www.kagakudojin.co.jp/book/b608364.html -
女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000059170
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