1945年のクリスマス―日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝

制作 : Beate Sirota Gordon  平岡 磨紀子 
  • 柏書房
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本棚登録 : 127
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760110773

作品紹介・あらすじ

戦争と芸術と愛に彩られたエキサイティングな女性の生涯。

感想・レビュー・書評

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  • 2013年7月27日。日曜日に参議院選挙が終わり憲法改正を主張する自民党が勝ったと言われている今。今日から「終戦のエンペラー」というハリウッド映画も公開される。

    日本国憲法における男女平等など人権条項の草案作成メンバーの一人であった女性の自伝です。憲法草案が作られる過程について書かれていますが、それがすべてではありません。

    当時の日米を含む世界情勢の中でどのような思いで日本国憲法が作られたかが、一女性の視点で描かれている貴重な資料だと思います。

    この本を読み、憲法を誰が作ったかという議論は全く無意味であることを理解します。大事なのはその憲法がどのような内容かです。宇宙人が作ったって構わない。現時点で明らかにされている憲法改正に賛成する党の案がこれ以上のものになるのであれば国民に選ばれるかも知れないと言うことだと思います。環境を考えると無理だと思いますが。

  • 日本国憲法について記載してあるところは90ページで、残りはその前後の、日本およびアメリカの生活の話しであった。男女平等についてどのように自分が日本の中で考えて憲法に入れたかということが書かれている。それだけでなく、憲法自体がアメリカの3名の法学博士が加わって学問的な最高水準のものであったのを、日本で改憲を唱える専門家は知っているのであろうか。

  • 1995年刊行。ユダヤ系オーストリア人(後に米国籍)で、日本滞在10年にも及ぶ著者は、終戦後日本国憲法制定作業において、GHQの憲法草案策定に関わり、また、その後の日本との折衝において通訳を務めた。本書は彼女の自伝である。日本に関する記述は、①戦前の駐日外国人の目から見た日本の風俗、②戦中の外国人(軽井沢に集められた)の生活実態。③GHQ草案制定過程と日本との折衝である。なお、過日、著者は逝去された。彼女の日本女性の地位向上(特に女性選挙権を世界に先駆けて認めさせた)における功は大。合掌。
    ③につき、ⅰGHQ民政局は極めて理想主義的。この表れが前文、人権条項、なかんずく人身の自由に関する規範。ⅱ特に参考にした憲法典は、ワイマール憲法、ソビエト連邦憲法。ⅲ女性に関する条項・女性選挙権規定の策定は著者の功績。ただ、日本のみならず当時の米国人男性も女性差別に無頓着。ⅳ武力で押し付けても草案準拠の憲法を策定させようとの意図は米側にあった。ただ、武力行使にわたる脅迫的言動を用いて日本を説得せず。ただ、天皇訴追の可能性は示唆。ⅳ草案に関する日米折衝では、短期日だが、日米間では相当の激論が交わされた。
    彼女らの理想主義的な思いや姿勢は大切にしたいと、個人的には考えているところ。

  • p.193
    日本民族の付和雷同的正確と、自分から決して意見を言い出そうとしない引っ込み思案的な正確、しかも過激なリーダーに魅力を感じる英雄待望的な一面は、昭和の誤った歴史を生み出した根源的なもののように思う。だからこそ、憲法に掲げておけば安心といった気持ちから、女性や子供の権利を饒舌に書いたのだった。

  • 今の憲法に「人権」が手厚く守られているのは、
    ありがたいことだと思わせてくれる本。

    日本人に新しい憲法を書かせたってロクなことは書かないはずだ。
    特に戦争を起こした男連中には、、、

    アメリカに帰ってからのベアテさんの世界を巡っての活躍は
    作家の曽野綾子さんを思い出させてくれた。

  • 戦後50年、私自身が15歳の時に読んで影響を受けました。著者の訃報を知り、今もう一度読みたいと思っています。

  • この本の著者ベアテさん
    日本国憲法草案をつくったGHQの一人で男女平等を強く主張した方でした。
    当時22歳。

    憲法改定後には日本やアジアの芸術の魅力をアメリカに伝えたことが書かれている。

    その若さで自分の意志をしっかりと持っていて仕事に対しても凄く情熱を注ぎ、見習うべきことがたくさんあった。

    そして、夫ゴードンさんも素敵な方!

    これから就職や結婚、子育てが控えている私にとって
    ベアテさんの生き方は凄く参考になった。

    長かったし難しい文章もあったけど
    読んでよかった(●´ω`●)

  • 押しつけられた憲法ではなく、ちゃんと理想国家を目指した憲法だったんだなあ、と嬉しくなりました
    こんな女性がいたなんて、当時のアメリカでもすごいことだったのでは
    サインが残ってないなんて、本当に残念

  • 「押しつけられた憲法」論議のひとつの根拠となる憲法制定時の裏話を、実際に関わっていた著者の視点から眺めることができる。

    GHQ民政局のメンバーとして、憲法に「女性の権利」を盛り込むべく奮闘した著者。そのときわずか22歳。

    たとえ押しつけられたものであったにせよ、戦後政府が考えた非民主的な憲法よりもどれほどよかったか。

    アメリカという国にどんな思惑があったにせよ、民主主義にあってどれほどの前進であったことか。

    ただ結局、どれだけ立派な(あるいは、ひどい)憲法を頭に抱いたにせよ、真にデモクラシーを実現するのは、ひとりひとりの、ひとつひとつの行動でしかないのだと思う。

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