方法としての東北

  • 柏書房 (2007年10月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (236ページ) / ISBN・EAN: 9784760130214

感想・レビュー・書評

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  • 「東北学」というよりも、赤坂氏の論文集、という傾向の方が高かった。
    思っていたのとは違ったけれど、たくさんの示唆が詰まった一冊だった。
    特に後半の、「聞き書き」について記された部分には、多くの知恵が潜んでいる。

    「東西」の横の軸と、「南北」の縦の軸。
    そして、「境界」に横たわる、見過されてきた多くの歴史。
    これまでのミンゾク(民族/民俗)学が、目を反らし続けてきたもの。

    これからの「日本」が目指す方向は、そのような中にこそある、と思う。
    本書には、そんな「これから」を目指すために必要なものが書かれている。

    惜しむべきは、本書が多岐に渡りすぎていて、一つ一つが薄く浅い、という点か。
    もっとも、それは著者の他作を読みなさい、という意味なのかもしれない。
    本書はきっと、そういった方向性を指し示すことを目的とした入門書の位置づけなのだろう。

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著者プロフィール

赤坂憲雄(あかさか・のりお):1953年生まれ。学習院大学教授。福島県立博物館館長。東北学を提唱し、九九年『東北学』を創刊。『柳田国男を読む』『排除の現象学』『異人論序説』『遠野物語へようこそ』『結社と王権』『境界の発生』『東北学/忘れられた東北』『岡本太郎の見た日本』(ドゥマゴ文学賞・芸術選奨文部科学大臣賞受賞)『東西/南北考』3・11から考える「この国のかたち」』(新潮選書)等著書多数。

「2024年 『柳田國男全集 別巻2 補遺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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