驚きの江戸時代―目付は直角に曲がった

著者 :
  • 柏書房
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本棚登録 : 16
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760143511

作品紹介・あらすじ

仮病でサボることこそ仕事のできる男の証!?殿様の日常は家臣に監視されがんじがらめ!?江戸には火事を待ち望むひとが大勢いた!?回顧録の記述の中から、幕末維新期における人びとの意識の有り様を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:210.58//Ta48

  • 『昔夢会筆記』渋沢栄一、『福翁自伝』福澤諭吉、『伊藤博文直話』伊藤博文、『夢酔独言』勝小吉、『幕末百話』篠田鉱造著、『徳川慶喜家の子ども部屋』榊原喜佐子 等々…
    聞き書きなどから分かった奇妙奇天烈すぎる幕末・江戸!!
    江戸生まれ・明治育ちの人たちが後世に向けて説明した江戸時代の姿を、
    回顧録から読み解いてゆく。(2014年刊)
    はじめに
    第1部 時代とひと
     1 変革期の意識
     2 尊王攘夷の転変
     3 維新期の身分意識
     4 黒船と江戸の社会
     5 生命・財産の危機
    第2部 支配とひと
     1 儀礼と《身体》
     2 儀礼の中の非儀礼
     3 「表」と「奥」
     4 将軍の《身体》
     5 回顧録と古文書の間
    第3部 社会とひと
     1 大名家の生活と規則
     2 武士の生活と体面
     3 お辞儀
     4 食事
     5 旅
     6 子どもの使い
     7 一人前の働き手
    第4部 江戸とひと
     1 火災
     2 江戸東京人の生活圏
     3 江戸地域論
    おわりに

    358ページの大著ながら読み易い。本書の諸事例は、講義する際の「話の種」であると言うが、どれも興味深い。引用されている史料が、岩波文庫や平凡社東洋文庫で読むことが出来るものが多いのも嬉しい。徳川時代を安易に美化しないというのも良い。色々な史料を水平に繋げプロならではの見解を述べている。個々の事柄は、各回顧録を読めば知る事が出来るが、それらを比較分析し、解説しているところに価値がある。
    特に将軍の権威、表と奥の違い(公的空間と私的空間)が面白かった。
    難を言えば、参考文献一覧が無いことである。出典は個々に明記されているが、巻末に欲しいところ。誤字も残念である。

    江戸時代や回顧録に興味がある人には一読の価値がありオススメである。

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著者プロフィール

1974年生まれ。千葉県出身。歴史研究者。博士(文学)。現在、立正大学非常勤講師。江戸時代史専攻。研究テーマは、江戸・江戸近郊地域の民衆史。首都圏各地で古文書講座や歴史講座の講師も務め、江戸文化歴史検定の関連講座にも携わる。著書に『やさしい古文書の読み方』などがある。

「2017年 『忍者の末裔 江戸城に勤めた伊賀者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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