日本の伝統文化しきたり事典

  • 柏書房 (2014年12月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (592ページ) / ISBN・EAN: 9784760145256

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  • 歌舞伎、富士山、和食、和紙…次々と評価される日本の文化。聞かれても答えられないそのルーツ。文化同士の繋がりから違いまで。この一冊で丸ごとわかる!写真や図版・図表を200点以上収録。

  • 著者:中村義裕(1962-)演出家・演劇評論家、日本文化研究。
    内容:私家版事典という印象。解説文は平易だが、本題の部分はしっかり調べてあり便利。
    ただし、俗説が滲んでいる箇所も(ごく一部に)あります。話の枕の部分やオチの部分などで、脈絡なく「日本人は美的感覚が優れている」などの根拠の曖昧なことをはさんでいたり、ということです。全く気にならないですけどね。

    例:
    “科学万能とも言える時代にあって、多くの恩恵を受ける代わりに、それ以上の心の豊かさを失っている今の我々にこそ、こうした「物語」が必要とされているのかもしれない。”(p.485)


    【目次】
    はじめに 003
    目次  [004-014]
     食文化  015
     侍  051
     風俗  087
     日本語  171
     思想  203
     芸能・芸道  271
     文学  429
     美術  499
     建築  549
    主要参考文献 [565-567]
    事項索引 [568-584]
    人名索引 [585-591]

    ※ 項目数のメモ
    一 14
    二 12
    三 32
    四 13
    五 28
    六 54
    七 26
    八 18
    九 06

    【メモ】
     山本常朝(1659-1719)の語録をまとめたのが『葉隠』(1716頃成立)
     やくざと芸能興業は(ある面では)扶助関係にあった。なお、著者の中村義裕は、「やくざ(制外者)」≠「暴力団(組織的暴力集団。やくざより金銭調達が近代的)」とそれぞれ規定している(p.66)。まあ、江戸時代のヤクザの言及が中心なので、この辺の記述はおまけだろう。
     明治時代に「演劇改良運動」が起きる。1872年には内容を勧善懲悪ものにするように政府から指導があった。
     歌舞伎役者は士農工商の範疇外だった。
     能は武士階級の式楽(=嗜み)として保護されていたため、明治時代まで歌舞伎役者とは比較にならないほど能役者の地位は高かった。(足利義満が世阿弥を寵愛したと書かれているが、室町以後江戸以前の時代には《この項では》とくに言及していないので、扱いは変わらなかったと解していいのかもしれない。実際、「能」の項目にも、足利義満の言及がある。)

  • 【配架場所】 図・3F開架 
    【請求記号】 361.5||NA
    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/book/168789

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著者プロフィール

1962年生まれ。早稲田大学卒業。演劇評論家。日本演劇学会会員、早稲田大学演劇学会会員。
少年の頃より芝居が好きで、 現在までに6,000本を超える芝居を観、その劇評や記録を残しているほか、多くの俳優との対談や芸談の聞き書き、演出、講演など、演劇全般の裾野を広げる活動を行っている。

「2019年 『明治・大正・昭和・平成 芸能文化史事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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