ブレイクの隣人

制作 : Tracy Chevalier  野沢 佳織 
  • 柏書房
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本棚登録 : 25
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760146444

感想・レビュー・書評

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  • 時代設定、登場人物、とても興味深いところを選んでいるのにもかかわらず、ストーリーに生かし切れていないように感じた。

  • 2016年44冊目。

    舞台はフランス革命の影響が忍び寄る1792年のイギリス・ロンドン。
    著者のトレイシー・シュヴァリエは、実在する当時の画家・銅版画職人・詩人であるウィリアム・ブレイクの詩に感銘を受けて本書を書き上げた。
    原題の「BURNING BRIGHT」は、ブレイクの詩集『無垢と経験の歌』にある“The Tyger”からの引用(Tyger Tyger, burning bright)

    田舎のドーセットシャーの村から引っ越してきたジェム・ケラウェイの一家と、
    当時のロンドンを貧しいながらも逞しく生きるマギー・バターフィールドという少年少女の目を通して、
    当時のロンドンの情景や現状を、様々な事件を通じて描き出している。
    その一つひとつの出来事に達観した視点から関与し、「相反する二つのものの間にあるものとは」という物語を貫くテーマを提供するのが、隣家に住むブレイク氏。
    なので、キーマンではなるが、ウィリアム・ブレイクを直接的に描いた小説ではないと思う。

    巻頭の街の地図を見ながら彼らの足跡を追いかける時間はとても楽しかった。(当時の少女たちが置かれた状況は決して楽しいものではないが)
    アストリー円形劇場のサーカス、ランベスにある数々のパブ、貧しさの中にも活気が混ざる通りの雑踏と臭い...
    文体も気取っていないので、すんなりとその世界観に入っていけた。
    ディケンズの『オリバー・ツイスト』と雰囲気が重なる。

    シュヴァリエの別の作品も読んでみようと思う。

  • 十八世紀末のイギリス。
    英国南部の村からロンドンへ引っ越してきたジェムは、そこでマギーという少女に出会う。仲良くなった二人はある日、隣人のブレイク夫妻のある行為を目撃してしまい…。

    正直な感想を言っちゃうと、何がおもしろいのかよく分からない物語でした。
    まずタイトルからしてズレてる気がする。強いて言うなら「ブレイクの隣人たち」(ジェムとマギーのことを言うなら)じゃない?
    というか、ブレイクさんが物語の中心でもないし、出番もそんなにないので、なぜブレイクの名をタイトルに入れたのか…。確かにブレイクさん自身はとってもインパクトのある人柄でしたけれども。

    次に表紙。読む前は面白そうに見えたたけど、読んだ後に見ると「なんでこいつが表紙飾ってるの?」と思わずにはいられなかった…。中心に居るのってジョン・アストリーですよね…?
    どう考えても最低なクズ野郎だったので、表紙を飾る意味が分からず。うーん、これもズレてる気がしないでもない。

    あとがきと解説を読むと、作者はブレイクさんについて書きたかったみたいですが、結局物語の中では脇役の一人に過ぎなかったので、何が書きたかったのかよく分かりませんでした。
    ブレイクさんの隣に住むジェムの一家と、マギーの一家の話だったかな。もっと焦点をしぼると、ジェムとマギーの恋の話でもあるので、最後二人が再会して終わったのは良かったと思います。

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