「日本の伝統」という幻想

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  • 柏書房
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本棚登録 : 107
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760150502

感想・レビュー・書評

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  • 「伝統」という言葉には、抗い難く従わざるを得ない響きがあります。
    日本の社会も古くから存在しているので、伝統的なものが点在しているのは事実です。
    その反面、現代人が伝統と思っていることの多くは、実は明治以降や戦後のどさくさに紛れて誕生した文化なのです。
    まさに書名通り、それら日本の伝統という幻想を愉快に解説している一冊です。
    読了後には穿り出された真実に対しての幻滅は無く、寧ろ「そんなものでもいいじゃないか」と感じました。
    伝統も面白い・楽しいという感情的な理由で始まったに違いなく、ビジネスになるかで現存していることが多いのです。
    伝統的か否かを難しく考えることなく、文化的な風習や生活を楽しむことができれば良いと思います。

  • 「日本古来の伝統」
    「日本人は昔からそうやってきた」
    「伝統的な文化・しきたり」
    などと言われるモノの中には、明治以降に始まったものがけっこうある、いやそれどころか戦後からのものだってある。

    例えば、
    初詣は明治18年頃
    夫婦同姓は明治31年
    告別式は明治34年
    古典落語という名前は昭和23年頃
    恵方巻は平成10年

    そんなに古くないから価値がない!と言うことではなく、人は30年以上続く習慣や行事を「伝統的」と捉える傾向がある。

    ということ。 「伝統だから守らないといけない、黙って従え」という【伝統マウンティング】をやられない様に、逆にやらない様に伝統の仕組みを解説した本です。

    自分の生まれる前からある物って昔からずーっとあるって思っちゃうもんなぁー

    京都とか伝統を売りにして成功しているビジネスモデルもあるから馬鹿にできないな!

  • <目次>
    やや長いまえがき 伝統に関する「法則」と、伝統に付随する「見えない言葉」
    第1部  「伝統ビジネス」の作り方
     第1章  「伝統ビジネス」とは何か?
     第2章  記念日と二十四節気を狙え!
     第3章  失敗に学んで、新しく作れ!
     第4章  江戸・京都・旧国名を使え!
     第5章  一つ前はダサく、二つ前以上はロマン
     第6章  対立は「伝統」を作る
     第7章  伝統ビジネスは無限サイクル
    第2部  「伝統マウンティング」社会
     第1章  「伝統マウンティング」とは?
     第2章  女人禁制の国技・大相撲
     第3章  「先祖代々之墓」を守れ?
     第4章  「着物警察」はなぜ生まれるのか?
     第5章  「伝統マウンティング」の構図
    やや長いあとがき 「思い出」と「伝統リテラシー」

    <内容>
    昨年出た『「日本の伝統」の正体』に続く、第2弾。この本で面白いのは、最初のまえがきにある、「伝統の4法則」と”基本法則”。この分析がなかなか秀逸。また「伝統」が生まれると、それに付随して「伝統を守れ」とか「絶やすな・変えるな・従え」という無言の圧力がかかるし、そう言われると返す言葉がない状態になる。これを「伝統マウンティング」と呼んでいること。
    あとは具体例を出しながら、「日本の伝統」を笑っているのだが、特に第1章に出てくる「伝統ビジネス」はなかなか怖い気がする。

  • 前作『「日本の伝統」という幻想』に比べると、やや軽めな内容。ここには2匹目のドジョウがいなかった。

  • へーっていうのが結構あるが、だいたいの伝統は江戸時代中期以降とか明治時代からのもの。もっと古い起源をもつ伝統も一般化したのは近現代になってからだとかそういうの。ただなんか読んでて楽しくはないんだ。

  • 相撲は国技、京都マジック、先祖代々之墓、着物警察…「伝統」に惑わされないためのリテラシーを磨け!!ビジネスとマウンティングの観点から腑分けして読み解く、“伝統の解体新書”。

  • 内容もさることながら、文章が面白くて驚いて、経歴を見て納得。他のも読んでみようっと。
    令和になった今こそ読むべきでは。出されたら黙るしかない日本の伝統ですが、所詮思い込みとでっちあげなら、そんな気にすることないじゃん、と気が楽に。伝統ビジネスできる気になりましたわ、いけるんじゃないかな。
    絡新婦の理とか京極作品読んでいて、途中で出てくる、常識の覆される一瞬というか。後生大事に持っていても、意味がないかもしれないのですね。

  • せいぜい100年

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著者プロフィール

山口県出身。第一回「星新一ショートショートコンテスト」入選を機に作家となり、その後、脚本家・放送作家としての活動に入る。歴史関係の著書も多く、本書の旧版である『歴史Web』(日本文芸社)や、『「超』日本史』(扶桑社)、『笑ふ戦国史』(芸文社)、『1時間でパッとわかる なるほど現代世界史』(静山社)、『日本人はなぜ破局への道をたどるのか?』(ワニブックス)などがある。小説では、『ラジオな日々』(小学館)、『笑う20世紀』(実業之日本社)など。近著は『あなたに似た街』(小学館)。

「2016年 『【悲報】本能寺で何かあったらしい……光秀ブログ炎上中! 歴史Web2.0』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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