扉を開けて 二分割幽霊綺譚 新井素子SF&ファンタジーコレクション 2

  • 柏書房 (2019年9月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (420ページ) / ISBN・EAN: 9784760151578

作品紹介・あらすじ

ある日突然異世界に飛び込んだ、三人の若き男女たちの縦横無尽の活躍に胸躍るファンタジーアドベンチャー『扉を開けて』、一癖も二癖もある住人ばかりが居住する第13あかねマンションの地下で繰り広げられる奇妙な戦いを描く『二分割幽霊綺譚』――コミカルな筆致の中にも、歴史や宇宙における「人間」の存在の意義について鋭い問いを投げかける二つの傑作長篇!
また、『扉を開けて』の主人公三人によるスピンオフ短篇「斉木杳の憂鬱」を単行本初収録。巻末付録として著者自身のエッセイやインタビュー、さらに対談や新井素子論を収めるとともに、第1巻同様、単行本・文庫本など刊行の度に書かれた「著者あとがき」をすべて収録。かつてのファンから新しい読者までを満足させる、新井素子の魅力満載のシリーズ第2弾!

感想・レビュー・書評

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  • 新井素子さんの入り口はグリーンレクイエム。不思議な世界観と文体にハマり。図書館の隅っこにあったコバルト文庫で“星へ行く船シリーズ”“ブラックキャットシリーズ”を読んで更にハマり。そんな中、どうしても見つからなかったのがこの“扉を開けて”の文庫本。大人になって見つけた時は嬉しかったな。

  • 「扉を開けて」と「斉木杳の憂鬱」、「二分割幽霊綺譚」の3作品を収録。作品自体は独立しているが、第13あかねマンションという横串が通った舞台を用意して、そこからパラレルワールドなどの不思議な世界に導かれる。「軽い文体にカモフラージュされたこの過激性こそが、新井作品の本質」(山本弘氏の評論から引用)というのが、収録作品の面白さだと思う。過激に生物とは何か、平和をもたらすためにどうするのかなどを真面目に問うているし、登場人物に悩ませもさせている。個人的には「二分割幽霊綺譚」が好み。ドタバタしたコメディ風だが過激性は高いと感じた。

  • 二分割幽霊綺譚 うーん 昔はおもしろいと思ったんだけど今読むとちょっとつらいかなあ まあその時の年代ってのは大きいし あとやはりラノベっぽい文体は(今となっては)苦手 グリーン・レクイエムとか読んでみる?

    扉を開けては異世界物でどうも合わなかったので断念

  • 異世界転移した大学生がチート能力を持ちつつのたうち回るのと、普通のマンションに謎のおねいさんがゐて、しかもミミズのだい大群とかバカでかいモグラとかがゐて、主人公が幽霊のまま分割される話。
     他『扉を開けて』『二分割幽霊~』の、いろいろな出版社で発表された際書かれたあとがきが全部収録されてゐる(『斉木杳の憂鬱』も収録)。
     さうか、異世界転移した皆さんは靴下はだしか。さうか。うむうむ。
     あと山本弘先生による新井素子論。あー、なんかタイトルがナニなのでこの本に収録だけど、読後はこのアレを『ラビリンス〈迷宮〉』とか、『…絶句』の後へ入れてもいい感じ。
     アニメ版『扉を開けて』に出てきたヒロインの超能力をアレする演出で、五百円玉が必要もないのに無駄に自販機へ行くシーンがあったけど、本書見てなんか納得した。

  • 学生時代以来の再読。新井素子作品はコラム、エッセイとブラックキャットシリーズ以外は全部読んだと思っていたが、「斉木◯の憂鬱」は未読なのか記憶からすっぽり抜け落ちてるのか初読の気がする。そういえば当時、第十三あかねマンションはいずれかの作品に続くと思ってわくわくしてたことを思い出した。

  • 独特の世界観で描かれた作品集。最後まで予想させない筆力がある。

  • 新装版じゃなくて、25年くらい前に読んだのでこれじゃないんだけど
    長尾治さんのイラストのやつ。懐かしい。
    星へ行く船シリーズも同人が挿絵だったような?
    味わい深くて大好きでした。

  • 過去に二分割幽霊をNHKFMで聴いたことを思い出して読破。読み進めるに連れて、音声と共に記憶が完璧に蘇る。いやぁ懐かしい!
    あのマンションは、シリーズになっていた事に驚いた。

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著者プロフィール

1977年「わたしの中の・・・・・・」が奇想天外新人賞佳作に入賞し、デビュー。以後『いつか猫になる日まで』『結婚物語』『ひとめあなたに・・・』『おしまいの日』などを発表。1999年に発表した『チグリスとユーフラテス』が第20回日本SF大賞を受賞。

「2022年 『絶対猫から動かない 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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