皆川博子長篇推理コレクション2 巫女の棲む家 妖かし蔵殺人事件

  • 柏書房 (2020年5月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784760152292

作品紹介・あらすじ

霊媒として祀り上げられた少女を取り巻く人々の狂気の渦――著者自身の体験が色濃く反映された神霊サスペンス『巫女の棲む家』、芝居小道具商の歴代当主の失踪、そして歌舞伎俳優の消失に端を発する連続殺人をけれん味たっぷりに描く『妖かし蔵殺人事件』。宗教団体、梨園、まったく異なる世界を舞台に、欲望や情念の渦巻く複雑な人間模様を剔出、ミステリーとして昇華させた傑作二長篇を収録。

感想・レビュー・書評

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  • すごい本を読んでしまった。

  • 霊媒と歌舞伎。
    どちらも悲惨で、陰惨で、闇の中でまた幻と渾然一体となる。皆川博子の真骨頂のひとつだ。

    「皆川博子になるための135冊の本」にて、皆川先生が乱歩の「踊る一寸法師」と「パノラマ島奇譚」と「孤島の鬼」と「芋虫」と「人間椅子」好きって言ってるの、あまりにも分かりみが強い。
    「里見八犬伝の途中まで」とかも!!!

  • 舞台が中世ヨーロッパであっても、あるいは戦中戦後の日本であっても、彼女が紡ぎ出す世界は須らく、紛れもない皆川博子ワールドになる。
    そんなことを改めて思い知らされた「巫女の棲む家」だった。
    巻末付録のインタヴューで、著者自身の育った境遇がかなりの程度、この作品に反映されているということも分かり、誠に興味深い。

    そして「妖かし蔵殺人事件」では、皆川氏の著作の中ではいささか珍しく感じるが、いわゆる探偵のような役回りで軽妙に動き回る田浦の活躍が印象に残る。
    写真のストロボをモチーフにしたギミックを始め、本格ミステリーとしても良質に仕上げられており、また、氏の時代小説の大傑作「花闇」で鮮烈な存在感を示す澤村田之助が間接的ながら登場することも、読者としては嬉しいポイントだろう。
    令和の現代にこの雰囲気を醸し出すことは色々な意味であり得ないだろうが、しみじみと深く沁み入ってくる読後感は特筆に値する。

  • 表現が本当に格好いい。

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著者プロフィール

皆川 博子(みながわ・ひろこ):1930年旧朝鮮京城生まれ。72年『海と十字架』でデビュー。73年「アルカディアの夏」で小説現代新人賞受賞。86年『恋紅』で直木賞、90年『薔薇忌』で柴田錬三郎賞、98年『死の泉』で吉川英治文学賞、ほか多数の文学賞を受賞。著書に『聖餐城』『海賊女王』『風配図 WIND ROSE』『天涯図書館』など。

「2024年 『大江戸綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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