本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760154807

作品紹介・あらすじ

【絶版】今まで出されていた書籍の発行を終了すること。出版契約期間の満了や該当書籍の売行きが今後まったく見込めない場合などに絶版にする。(『出版社の日常用語集〈第4版〉』より)

■新刊だけが本じゃない!
「あなたが、いまこそ語りたい『絶版本』はなんですか?」そんなシンプルな問いかけから、この企画は始まりました。語りたくても語る場がなかった「あの一冊」について、24名に思う存分語っていただきます。「いま、ない本」から見えてくる世界とは?

■依頼の内容
【企画の趣旨】「あなたが、いまこそ語りたい『絶版本』はなんですか?」をテーマに、二千から三千文字(目安)のエッセイを書き下ろしていただく企画です。 一人一冊に絞って、その本に対する思い入れや思い出、自分自身や自分の研究に与えた影響をまじえながら紹介していただきます。「世の中にはまだこんな本があるのか(あったのか)」 「あの人はこんな本に影響を受けたのか」という驚きや再発見を読者に提供できればと考えております。また、これを機に、事実上「絶版」となっていた本に注目が集まり復刊されること、また古書市場や図書館の利用が促されることも願っております。

【原稿につきまして】単なる本の紹介ではなく、その本とご自身との関係や思い出に焦点を当ててご執筆いただければと考えています(ブックガイドではなくあくまで読書エッセイです)。また、「絶版」とタイトルにありますが、基本的に「絶版」をうたう版元は(弊社をはじめとして)少数です。なので、「絶版」の範囲を厳密に捉えていただく必要はありません。「事実上の絶版」=「品切重版未定」(通常の新本市場ではアクセス不可能なもの)を含め、ご検討いただければ幸いです。なお、特定の版元への批判や中傷はなるべくお控えください(この企画の本旨はそこにはありません)。

■集まった24名
古田徹也/伊藤亜紗/藤原辰史/佐藤卓己/荒井裕樹/小川さやか/隠岐さや香/原武史/西田亮介/稲葉振一郎/荒木優太/辻田真佐憲/畑中章宏/工藤郁子/榎木英介/山本貴光+吉川浩満/読書猿/岸本佐知子/森田真生/ドミニク・チェン/赤坂憲雄/斎藤美奈子/鷲田清一

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • honto店舗情報 - 柏書房『絶版本』刊行記念 藤原辰史、出版人と書店人と、「絶版本」を大いに語る
    https://honto.jp/store/news/detail_041000071830.html

    絶版本(一般書/単行本/日本文学、評論、随筆、その他/) 柏書房株式会社
    http://www.kashiwashobo.co.jp/book/b612026.html

  • 『絶版本』をテーマに語る、24名のエッセイ。
    ・柏書房編集部―いまこそ語りたい、あの一冊
    24名のエッセイ。対談も有り。
    編集後記、選者一覧有り。

    絶版、品切れ重版未定・・・何とももどかしい、その存在。
    『絶版本』がテーマの24名のエッセイは、その心情を物語る。
    新本では手に入らない憤り。
    大量に市販されても現在では稀覯本。
    優れた私家版との出会い。
    恩師から贈られた絶版本への想い。
    電子化されない専門書や学術書へのジレンマ。
    出版社の倒産による絶版。
    悩ましい内田善美の著作の再販&復刊問題。
    絶版ならばと、恩師の著作を蘇らせるプロジェクトを始動。
    国立国会図書館のデジタル化資料の個人送信の実現について。
    ジャンルの立場も様々な方々の『絶版本』についての語りですが、
    その一冊も範囲が広く、難解なものもあれば、興味を惹かれた
    ものもあるし、これが絶版?という驚きも味わえました。
    中野美代子/著の「奇景の図像学」は読んでみたい。
    ウガンダの衝撃のイク族の現在はどうなっているのかな?
    私にとっての『絶版本』は、
    「ヴィシー政権」白水社の文庫クセジュ。
    世界史への興味を誘ってくれた本で蔵書にしたいと願って、
    学生時代から探してますが、未だ出会っていません。嗚呼。

  •  「あなたが、いまこそ語りたい『絶版本』はなんですか?」をテーマに、エッセイを書き下ろしてもらうという企画。その本に対する思い入れや思い出、自分自身や自分の研究に与えた影響をまじえながら紹介してもらうというもの。
     24人のエッセイ、対談により、絶版となってしまった本が紹介される。
    (絶版本といっても、古書市場や図書館、あるいは電子書籍など、読むだけならば選択肢はかなり広がっていて、書き手によっても捉え方は違っている。)

    〈興味深かった言葉〉
    ・書物という特殊な財は、そのコピー一冊一冊は消費財でも、その総体は耐久財として、永続することが理想とされる(稲葉振一郎)
    ・得も言われぬエモみがあるのは、とりあげられた本が実際に絶版であるというだけでなく、著者がその本に出会った過去もまた現在の著者からはもう手の届かないところにあるという、いわば二重の意味で失われたものであるからなんだ(吉川浩満談)
    ・良書の存在を知らせるだけでは十分ではない。…書物は、各読み手の知的好奇心や情報ニーズ等に触れない限り、開かれることはないのだ。…異なる時代に生まれた良書を召喚するためには、新たな文脈(コンテクスト)を与えてやらなくてはならない(読書猿)

  • 読売新聞2022102掲載 
    東洋経済20221022掲載
    エコノミスト20221025掲載

    本の価値は絶版になったと同時に失われるのだろうか?
    よい本には時代にかかわらず人の心に触れる根本的な何かがあります (本文より)

  • これまでどれだけの本が作られ、そして絶版(品切)になったのだろうか。本書は、所謂本好き達が思い思いの絶版本について語っている。本好きにはたまらない一冊である。

    絶版本は流通に乗ってないがゆえ、その存在を知ることも難しい。運良く知ることが出来ても、それを読むには更に根気が必要だろう。それでも読みたい、そう思える本に出会いたいと矛盾するようなことを考えていた。

    本筋とはズレるが、本書を読み進めるうちに、このように思われる絶版本はほんの一部であり、ある意味幸せな本だという考えがふと浮かんだ。大部分の忘れ去られた絶版本にいつか光が当たる時が来るのだろうか。

  • ふむ

  • https://www.kashiwashobo.co.jp/book/9784760154807
    藤原辰史
    リヒャルト・ヴァルター・ダレー『血と土』
    原武史
    竹内好『転形期』

  • 特に絶版本だと気にしなくても良いのかな。それぞれの筆者の心の中で気にかかっている一冊を、物語とともに語るような。

  • 私が今読んでる本もいつかは絶版本になるのだろうか。本の行く末はわからない。

  • 絶版になっていて、自分(筆者)にとって大切な本というコンセプトなので、ジャンルがいろいろで、かつ深い考察がなされている。渋い一冊。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1979年、熊本県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。東京大学文学部卒業、同大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。新潟大学教育学部准教授、専修大学文学部准教授を経て、現職。専攻は、哲学・倫理学。著書『言葉の魂の哲学』(講談社)で第41回サントリー学芸賞受賞。

「2022年 『このゲームにはゴールがない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

古田徹也の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
J・モーティマー...
村田 沙耶香
ヴィクトール・E...
アンデシュ・ハン...
牟田 都子
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×