日本のいじめ 予防・対応に生かすデータ集

星野周弘 森田洋司 秦政春 滝充 若井弥一

• 金子書房 (1999年1月1日発売)

感想・レビュー・書評

[idaukoudaiさんの感想 · 2017年3月9日]

いじめの本質にせまり、それをアンケートとその数値で客観的に近いものとして読める一冊。
非常に興味深く、アンケートの回答の理由を考えながら読むことで一層の理解を得られよう。
一方で、現代のいじめには不可欠な要素が欠けている。
これは著された時代が原因なので誰が悪い訳ではないが、携帯電話及びインターネットでのいじめについての言及が皆無だ。
この本の出版年の後に携帯電話及びインターネットが爆発的に普及したため、この時点ではインターネットでのいじめはそもそも存在しなかったためである。
現代にはその要素が加わっていることを念頭に置きつつ、それでも尚読む価値は大きいと思う。