- かんき出版 (2005年9月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784761262785
感想・レビュー・書評
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本作を皆さんにオススメする理由はマニュアル本やノウハウ
本にありがちな押し付け(ごめんなさい・・・)が一切無く、実際
にホテルで起こったホスピタリティの具体例だけを明記し、い
かにもホテルマンらしいお客様目線で構成している点にありま
す。
この本はリッツカールトン日本支社長が書いたおもてなし本です。(ダイヤモンド誌でリッツ大阪が過去のCS調査で三年連
続一位にもなっています)
そんなホテルの元支社長が現実にリッツグループで行った具
体例を分かりやすく、丁寧に解説してくれています。
もし皆さんが彼女(彼?)に結婚を申し込むつもりでホテルスタ
ッフに”ビーチチェアを用意して下さい”と頼んだら普通のホテ
ルでは言われた通り、ただ椅子があるだけだと思います。
しかしリッツは違います。
お客様に椅子だけを頼まれたスタッフは、用意した椅子の前
に男性が膝をついても汚れないようにタオルを敷き、白いテー
ブルクロスを敷いたテーブルの上に花束とシャンパンを置き、
タキシードを着てお客様を待ったそうです。
また別の話では、宿泊予定だった老夫婦の自宅が強盗にあい
そうになり、宿泊を急遽キャンセルしたそうです。
幸い問題は無かったそうですが、その夜リッツからお二人に荷物が届いたそうで、中を開けてみると焼きたてのクッキーとグラス、シャンパンと共にバスローブが二枚・・・
添えられていたメッセージには、「結婚二十周年おめでとうご
ざいます。お二人の力になればと思い、お祝いをお届けしま
す。」と、書かれていたそうです。
このような普通の感覚では到底考えられないような感動的な
事例が、この本には沢山記載されています。
過去、私たちはリッツカールトン大阪を義弟の結婚式などで数
回ほど利用させていただきましたが、(東京の六本木、防衛庁
跡にも出来ましたがまだ行けていません)全てがこの本の内
容通りであり、日本にあるホテルの中で最高位だと自信を持っ
て断言できるほど、ホスピタリティの実践が出来ている素晴ら
しいホテルです。
事実、結婚式の後、親族だけでホテルのバーにて三次会をし
たのですが、席に着いた途端、何も言っていないのにバースタ
ッフの方から”本日はご結婚、おめでとうございます。
これはホテルからのささやかなお祝いです。”とスタッフ全員の
拍手と笑顔と共に数万円以上する超高級シャンパンを無料で
提供頂きました。
そんなリッツカールトンは内装も非常に豪華でありながら、私
のような庶民でもスタッフが何ら区別する事無く、まるで”自宅
にいる”ような気分に浸りながら、最高級のおもてなしを心ゆく
まで満喫できる素晴らしいホテルです。
断言します。
この本はマニュアルでもノウハウ本でもありません。
本当のドキュメントであり、読み進めていくうちに素晴らしく暖
かい実話に感動して、いつの間にか涙が溢れてくるでしょう。
震災や不況で心がすさんでいる昨今ですが、皆さんに是非と
もこの本を読んでいただき、少しでも温かい心を感じ取って貰
えたらと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
■書名
書名:リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
著者:高野 登
■概要
リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間
「生演奏つきの面接は生まれてはじめての
経験だったろう」
リッツ・カールトンが
大切にする
サービスを超える瞬間
ザ・リッツ・カールトン・ホテルの日本支社長が語るのは“おもて
なしの極意だ。よくありがちな従業員と顧客との心温まるエピソード
などではない。欧米の上流社会で脈々と受け継がれてきた最高のサ
ービスとは、設備でもマニュアルでもなく “人の価値だと言い、
その育て方を指南する。教育は入社面接時から始まっていると言う
。面接会場はホテルの大宴会場。ドアマンとピアノの生演奏が志願
者を迎える。たとえスタッフの面接だろうと、宿泊客と同様にもて
なすことで、同社の理念やサービスの質を伝えるのだと説く。
(From amazon)
■感想
読んでいると、ディズニー関連の本に記載されているのと、もろに
かぶります。
まあ、当たり前と言えば当たり前です。
だって、2つの会社とも、おもてなしサービスについて一流であり
そこに流れる本質が同じだからです。
ここに記載されている内容は、本当にサービスのトップレベルで
実施することであり、2流レベルのホテルで期待してはいけない
サービスです。
・・・・ということを、最近有名ホテルに泊り、実感しました。
そこも有名なのですが、有名なだけで、働いている従業員のレベル
はひどいもんでした。(正確に言えば、出来ない人と出来る人の差が
激しいです。荷物を整理して料金を支払えと言っているくせに、
現場で突然お釣りないですっていう客室係のレベルが高いと思う
人間はいないでしょ?)
話がずれましたが、サービス業に携わっている方なら参考になるも
のはあると思いますが、根本的には、会社が従業員に対して、権限
を持たせないと、ここに記載されているほとんどの事は出来ないで
しょう。
でも、読むだけでモチベーションがあがったり、得る事もある本だと
思います。
■気になった点
・お客様とホテルマンの信頼関係は、コミュニケーションをとる事
から始まります。
・お客様に喜んでいただくことで、私たちもまた幸せな気持ちにな
れるし、成長できるのです。
これが仕事の本質ではないでしょうか。
・サービスの目的は、お客様に快適で楽しい時間を過ごして頂くこ
とです。そのためであれば、お客様をステージにあげてしまって
も良いと思っています。
・ルールを守ろうとするのは、ホテル側の都合。
お客様の好みや感性は一人ひとり違います。それにきちんと対応
してこそ心にしみるサービスを提供できると思うのです。
・従業員が同じ感性を共有していれば、部署に関係なく同じ行動を
とる事が出来る。
・会社が約束してくれるか。それとも従業員が約束させられるか。
この2つで違のは、会社と従業員の信頼関係の強さです。
・顔が見えなくても相手にこちらの様子は伝わるものです。
・人が自分の能力を最も発揮するのは、「誇りと喜び」が一緒に
なって相乗効果を生んだ時ではないでしょうか。
・情熱は周囲の人を巻き込んでいくエネルギーです。その情熱が
強ければ強いほど、現場や組織も大きく変わっていくのです。
・サービスは科学。
・マニュアルはサービスレベルを一定にします。その上で、次に
現場のサービスをホスピタリティのレベルにあげるための
プロセスが必要となります。
・会話を通してお客様の感性を知る。
・面接試験はお見合いのようなものです。
・企業が冒す最大の罪は、従業員にビジョンなき仕事をさせること
だ。
・若い社員にはベテラン社員に見えていないものが見えている。
・従業員の感性を鈍らせてしまうのは、仕事の内容ではなく、
「ビジョンなき仕事」なのです。
・本当に成功したいのであれば、目指す収入の5%を自分に投資しない
とダメだ。それともっと感性を磨くことだ。
・毎日の地道な繰り返しと積み重ねでしか品格は表れてこないのです。
・マニュアル通りにやってもそこから感動は生まれない。
それ以上の感性が必要なのです。 -
上司に借りた本。
具体例が多く、わかりやすい。
こういう接客、おもてなし、ホスピタリティを目指したい。 -
指示され続けている一流ホテルのサービス体験と、お客さんが感動するのはどういうサービスかということが実体験や他のスタッフの体験を踏まえて書いてあります。
もともと商売の知識をつけたくて読みましたが、人としての気遣いや振る舞い、コミュニケーションの取り方を感じ取りました。 -
素敵だけど、真似できないな・・
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【リッツカールトンのやり方が学べる】
リッツカールトン元日本支社長の高野氏が、リッツカールトンのサービスについてまとめた本。リッツカールトンが実際に現場で実践していることを分かりやすくまとめ、何がリッツカールトンをリッツカールトンたらしてめているのかを説明している。
理論的な論述は殆ど無く、あくまでリッツカールトンで行われている事実の羅列をしている点が△。「へ〜」「ふ〜ん」で読み終えることができてしまう点で、内容が浅いとも感じられる。
ただ、この本を読むと、ぜひともリッツカールトンに宿泊してみたいと思ってしまう点で、よくできた本であるとも言えるのではないだろうか。 -
高野登さんが、リッツ・カールトンのエッセンス、そして彼がホテル業界で得た大切を事を伝えてくれています。残念ながらまだまだ多くの会社は、このエッセンスを知らずにいますが、早急に広めていかねばならないものだと思います。多くの人が成幸するために...!!
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六本木のリッツカールトンでの宴会に出席した時は、
ふーん、ロビーない?迷路みたい
という印象しか抱けなかったんだけど、ホテルマンと接触してみれば良かった!
お勧めされたから読んでみたんだけど、良かった。こんなサービス味わったことないし、した事もない…
サービス業なんですが…
こんな組織に属してみたい。まずは情熱から! -
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「サービス」と「おもてなし」は違う。
お客様とは「対等な立場」で接する。 -
「サービス」を考える上で大切な要素がすべて詰まっていて、ホスピタリティとは何かを改めて考えさせられました。特に心に残ったのは
・サービスで重要なことは高く感性を共有すること
・目指す年収の5%を自分に投資する
の二つ。今日からでも早速意識してやってみよう。 -
「お客様のニーズを超えて感動とわくわくを与える」
このためにリッツ・カールトンが行っていることや大切にしている理念は、
業種を超えてあらゆるビジネスに応用できるし、自分の仕事の中でも実践していかなければいけないと思った。
実際には、多くのクレームや社員間のいざこざなどの問題もあるんだろうが、
トータル的には社員の意識が非常に高かく、誇りをもって仕事をしているんだろうな~という気がする。 -
We are ladies and gentlemen serving ladies and gentlemen.
この言葉がリッツ・カールトンの全てを表しているように思う。まず自らが紳士淑女たることでしか、真に素晴らしいサービスは提供出来ない。
いつか必ずリッツに泊まろう、そう思わずにいられない良書。 -
理想的で心のこもったおもてなしとは何かを教えられる。
ビジネスとして「おもてなし」を実行するマニュアル的な本のような、形ある決まりをマニュアル化するのではなく、人間本来の純粋さや、「自分の行動を喜んで頂ける」ことへ理屈なく自分自身が喜びを得られなければ決してなし得ない「本当の心のおもてなし」とは何か教えられる本。 -
リッツカールトンが素晴しいと言われる理由すべてが詰まった本。
この本を読めばリッツカールトンに泊まりたくなるでしょう。 -
「高野さんのキャリアチェンジ」についてはこちらから。
http://sonoma.ne.jp/2009/11/14/noboru-takano/ -
「リッツカールトン」というホテルは常に高級ホテルの代名詞として、知られているが、なぜ代名詞になるのか、が非常に良くわかった。というよりその哲学が本当にすばらしい。これを読んだ人は必ず、このホテルに宿泊したくなる。ぜったいになる。
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最近よくビジネス誌にも登場するリッツ・カールトン。 一瞥しただけだと単に高級ホテルというイメージだけが残っていたのだが、実は客に対するサービスが洗練されているという点で注目を浴びている。 本書を読めばリッツ・カールトンのサービス哲学がよく分かる。
リッツ・カールトンのサービス哲学の軸は「クレド」という信条によって支えられている。 一般企業にも経営理念というものが存在するが、最近は経営理念が有名無実化しているように思う。 その中でリッツ・カールトンのホスピタリティの考え方はクレドに沿っているため軸ぶれせずに最高のおもてなしを実現できているのだな、と実感する。
常に「感性を磨き」、お客様の「ニーズを先取り」する、という考え方は何もホテル業だけのものではなく、一般企業にも必要な考え方である。 この思考方法を自分の職場にも置換えてみたい。 -
泊まってみたくなる!!
著者プロフィール
高野登の作品
