企業トップが語る「医療・ヘルスケア」ビジネス最前線: 変貌する巨大市場に挑む

  • かんき出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761262877

感想・レビュー・書評

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  • 「医療経営学」は、一般的には病院や診療所など医療機関の経営課題を扱う学問として理解されているようです。しかし本講座では、少し異なる視点から医療および医療関連事業を包含する新しい産業論として議論を展開しようと試みています。

     近年、医療や予防、健康ニーズの多様化、個別化、高度化に呼応する形で、従来の医療の枠組みを超えた新たな業態やビジネスモデルが創出されてきています。医療関連分野の経営は経済合理性を追求するだけではなく、その事業の性格から公共性や社会的責任が重要な要素です。また参加する企業体や個人の倫理が厳しく問われるなど、一般の事業の経営に比べて、きわめて複雑で高度な知識と幅広い経験や見識が必要であるとされています。
     そこで本講座では、医療関連産業に共通する特質を分析しつつ、製品・サービスなどのイノベーションと、市場競争原理・消費者の自己責任の原則の下、どのような新しい基幹産業が育つ余地があるのかを探ります。
     特に、これまでの医療ビジネスはBtoB(Business to Business:企業・機関同士の取引)が主体でしたが、今回はさらにこれら最新のBtoC(Business to Consumer:企業・機関から一般消費者に対する取引)の事業経営戦略を検証し、変貌しつつある医療産業構造を生活者の利便性向上の観点から議論します。
     すなわち、今日の医療サービス分野にはどのような市場が形成され、人々の生活にどのようなQOL(Quality of Life)を提供していくのかを経営学的に考察していきたいと考えます。
     なお、本公開講座の「医療経営学概論」は、薬学研究科ファーマコビジネス・イノベーション教室(略称:PBI、代表:木村廣道)が主催・担当する講座を医学系研究科の「クリニカルバイオインフォマティクス研究ユニット」(略称:CBI、代表:永井良三病院長)が後援する形で2003年から開講されました。
     この講座は本学の医学系、薬学系のみならず、医療関連に接点を持つ学生や教職員、および学外の医療関係業界に従事する社会人などを対象に、医療に関わる事業や産業の経営課題を扱うことにしております。
     元来医療関連事業を議論する場では、医学、薬学などの科学技術の側面が重視される傾向にあり、大学でその「経営」が正面から扱われることは限定的でした。しかし、限られた資源を最大に活用して、必要な人に必要なサービスを適切な価格で適時に提供する社会の仕組みづくりはまさに医療が抱えている最優先課題であり、経営学的視点から問題を分析し、解決を図ることが求められています。
     当ファーマコビジネス・イノベーション教室は、薬学・医学、医療系の学生・社会人に必要な経営スキルを提供・教育し、同時にこの領域の新興産業の研究を目指すべく、設立されました。これは、いわゆる理科系の学生・社会人に文科系に分類される経営学を提供するという、文理融合の企画として、社会に貢献するものです。
     その中で、この「医療経営学概論」では通常の学部・大学院の講義とは異なり、実際に企業の経営に携わり、あるいは医療分野の新しい展開にひろい見識を持たれている第一線のプロに講義を担当していただきました。
     今回の出版は、2004年の講義録を講師が加筆修正し、編集したものです。本講義は今後毎年行われますので、ご興味のある方は受講してください。

  • 途中で放棄。
    この先、続きを読むかは不明。
    オムニバスになっているうち最初の9章を読んだけれど、医者と患者の仲介役をしている企業の話が多かった。
    社会的な必要性の観点から、遠隔画像診断サービスは興味深かった。CTスキャン画像の読み取りetc.正確な診断をするには、やっぱり専門医の熟達した目が必要だと思うので、今後こういうサービスは進んでゆくのではないか。
    もうひとつ、医療分野でのマーケティングとブランディングの話も面白かった。
    丁度これを読んだ直後に「患者視点で病院を作りたい!」という方とお話したのだけれど、「医療行為は上から与えられるもの」としてとらえるのではなく、マーケティングに基づいた患者本位の病院経営を行えないものか。
    とかえらそうに言うけれど、実際病院ってあまり行かないから実態がわからない。

  • 各界の人の意見が凝縮したシリーズ。

  • 医療ビジネスというより、所謂ヘルスケアビジネスかなと思いました。
    というのは、この本は多くのヘルスケアビジネスに携わる方が
    出てきて、それぞれ数十ページ担当する形になっているのですが
    ベネッセとかサプリメントの会社の戦略だとかも書いてあるからです。

    それぞれの人の医療に対する思想とか、もちろんビジネスの紹介
    あとは会社自慢をだらだら書いているだけの
    文章とかもあって、内容盛りだくさんでした。
    最近買った中では一番の満足の本でした。
    まぁ、これは興味があるからですね。

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