手にとるようにユング心理学がわかる本

著者 :
  • かんき出版
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本棚登録 : 178
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761264857

作品紹介・あらすじ

心の病、コンプレックス、夢分析…心の表も裏もわかるユング心理学の基本を、いちばんやさしく解説した本です。

感想・レビュー・書評

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  • ユング心理学の取っ掛かりの取っ掛かりのような本。
    文字数も多くないし、絵も豊富なので概略をざっと眺める程度にはちょうど良いと思う。

    ただ、もっと深く知りたいと思う内容もあったけど、それはおそらく他の本で深く調べるのがいいのでしょう。

    大まかなトピック
    「基礎知識」
    ・意識。無意識
    ・心の病=意識・無意識のアンバランス
    ・対話。造形。夢分析で無意識を観る
    ・無意識は複数の人格を作り出す

    「心のタイプ・性質」
    ・心には「意識」「個人的無意識」「普遍的無意識」がある
    ・夢分析には「連想」「拡充」がある
    ・性格には外向性・内向性×思考・感情・感覚・直観 の8型のカテゴライズがある
    ・コンプレックスとは無意識の中のこだわり。理論的な説明はできず、感情的になることも
    ・普遍的無意識には元型がある。
    ・男性は「アニマ」女性は「アニムス」を心の中にいらせている。
    ・集団の中で被っているペルソナ。しかし自分の性格の形と合っていないと辛い。
    ・心の中には「こうありたし」と思う姿とは真逆の存在(シャドー)がいる。
    ・投影とは自分のシャドーやコンプレックスを他人に投げかける事

    気になる事は多くあったけど、自分が何となく自分の心の中にはこういうことがあるなと思っていたことが明文化されていたのに驚いた。

    深めにユングを学んでみようと思いました。

  • 自分のタイプは4つの分類の思考型だから社会において「聖職に従事するペルソナ」をうまく利用する必要があるんだなーと自戒していた矢先、ネットで性格分析やったらENFP型って出てそれってつまり感情直感型人間!?えー…でも自我と向き合うって有意義だなぁ…中年期の発達課題らしいけど青年期にこれを固めたらどんな人生になるんだろうなぁ…

  •  手軽そうなタイトルですが、細かい字で2段組で字がぎっしり詰まっています。なかなか本格的で詳しい記述。
     一般人でもユングについてこれだけ知っていれば立派な教養ではないでしょうか。

     
    「集合的無意識」という用語は、本書では「普遍的無意識」という用語を使っています。

     
     特定のものから連想されるものは人によって違うのだから「夢」の解釈は人によって違うので慎重にしないといけないらしい。
     象徴するものの意味を覚えて当てはめる公式なんかない、占いやゲームではないということ。
     確かにそうですね。 
     ユング心理学では「自我」と「自己」は違うものだそうです。違い分かりますか?
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20180626/p1

  • フロイト:夢とは、無意識の世界に押し込められているその人の願望が形となって表れたもの

    ユング:夢とは、意識の誤りや未完成なところを補ってくれるもの

  • この本では以下のことがざっくり書かれている。

    - 人の心は意識と無意識からなる
    - 無意識には、個人的無意識と普遍的無意識がある
    - 言語連想検査で人の無意識を垣間見ることができる
    - 合理機能、非合理機能
    - アニマ:男が持つ女の心、アニムス:女が持つ男の心
    - ペルソナ
    - シャドー、投影
    - 自我と自己
    - 共時性
    - 元型
    - 錬金術、賢者の石

  • 河合隼雄著「ユング心理学入門」と同時に読み進め、自分の理解が合っているか確認しながら解説書のつもりで読みました。非常に分かりやすくコンパクトにまとめられていて良かったです。

  • 女としての意識だけで、可愛がられて生きるか。
    それとも男が気楽に可愛がれない、自立した女性になるか。


    この本は、ユング臨床にかかわっていない著者による、臨床とは離れたユングの読み本。

    男が持つ女のこころ「アニマ」・女が持つ男のこころ「アニムス」に関して比較的ページが割かれている印象です。アニマやアニムスの暴走や逆襲、4段階を経るという話は、好きってなんだろう、という答えのない問いに答える何かのヒントになるかもしれません。

    ちなみに最終段階のアニマは「母が子を溺愛するような激しい愛情」や「乙女が男に保護を求めるような弱々しさ」と無縁で、「女性的な美しさを持ちながら人としての生生しさがかけらもない」と。
    最終段階のアニムスは「これは、こうだ」ではなく「これは、こういうことだ」と示してくれて「他者に精神的な喜びや満足を与えることで人々から慕われるような男性像」だと。
    したがって、女性は「男が気楽に可愛がれない女」を受け入れる必要があり、「女としての意識だけ」で生きている女性を可愛がる男社会では受容するのに困難がつきまとう、と書かれてあります。

    そしてやはりこの本の最後の章が、「ユングをめぐる女性たち」であるところが、なんだか著者に関する想像をかきたてられて面白い。

  • ユングの心理学の概要が平易な言葉で書かれており分かりやすいです。
    意識と無意識、アニマとアニムス、第二の人格などユングの心理学を知る上で重要な概念を理解出来ました。

  • 面白かったです。ユング心理学に興味があり、簡単に読めそうなものから始めてみようと思い、手に取りました。思った通り、わかりやすく概要を掴めたと思います。

    性質上、抽象的な内容が多く出てくるので、まだまだイメージがあやふやな部分も多いです。雰囲気を掴めたのでこれでよしとして、続きは他の本も合わせて読んでいこうと思います。

  • フロイトと並ぶ、夢判断の心理学者くらいの知識しか
    正直なかったのですが、コンプレックスとか、ペルソナ
    とか、シンクロシニティなんかも、ユング心理学から
    生まれた考え方なんですね。知りませんでした。
    オカルト現象の研究なんかもしていたそうです。

    私が私であるという気持ちを支える意識の中心が
    「自我」、無意識と意識をあわせた心そのものが
    「自己」。この「自我」と「自己」がひとつになる
    ことにより、ありのままの自分を分析理解することが
    「個性化」。人生の意味を問い始める中年期以降こそ、
    こうした「個性化」による人生の本当の喜びを知り得る
    ようになるらしい。

    私はアラフォーですが、人生の後半にむけて、本当の
    喜びとは何かを探求していきたいです。

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著者プロフィール

作家

「2020年 『古関裕而 応援歌の神様』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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