プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ

著者 :
  • かんき出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761269333

作品紹介・あらすじ

99%のマネジャーが勘違いしている!どうすれば部下の能力を引き出し、生き生きと仕事をしてもらえるか?慶應ビジネス・スクール人気教授の授業を書籍化!

感想・レビュー・書評

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  • 部下の動機づけこそマネジャーの一番の仕事。
    できない人がいて、その人を助けたり指導することで経営の専門能力を磨くことにつながる。自分で勉強しながら身につけることができる。
    とった情報はそのまま配るのではなく、組み合わせて分析解釈してわかりやすく加工すること。部下の動機づけを高くするように
    3つの経営専門能力の中身。
    コンセプチュアルスキル 仕事を構想し企画し戦略を練る
    ヒューマンスキル 人々を動かすための人間関係力
    テクニカルスキル 仕事が要求する専門技術力
    情報をとりに行く先の人の状況を把握していく。どんなより大きな目標の一部になっているのか。
    みんなに振っている仕事を認識し、その状況進捗評価方向性を配る。個別情報と気持ちも配る。
    部下がどのステージにいるかを把握して、適切な配り方をする。拡大か収束か結晶化か
    悲観的に判断し、明るく行動する

  • 対象とされているであろう年代として、
    また、人事コンサルティングに関わる人間として非常に興味深く、気付きの多かった本。
    講義をまとめたという形であることもあり、
    読みやすく理解が進んだ。

    マネジメントというとうまくやりくりをする、
    自ら動き回るような印象を強く持っていた。
    その要素はもちろん含まれるのだろうが、
    部下や周りが動いていくように仕向けることが重要だという論調だと理解した。

    そのためにキーワードである「配る」対象やその獲り方や配り方だけでなく、
    動機付けの構図、
    キャリアのステージの考え方、
    企業の人事の構図まで網羅されているところに納得感が強かった。

    特に、人事(第5講)の話があったことが非常に興味深い。
    給与(⇒生活)にも関わる、部下評価に関わる視点はなかなか学びにくいものだと思うし、盲点になりやすいものではないだろうか。

    細かいところでは「?」が残る論調のところがあったり、
    「配る」にややこだわりすぎているかな?と思う部分もあったものの、
    今まで持っていたもやもやがかなり

    30代、管理職になる前・なったころだけでなく、
    今後管理職を目指す・担うであろう人にも参考になるものがあると思う。
    希望としては管理職以上の方にも一読いただきたい。
    今まで接してきた上の立場の方々を見ると、
    まだまだ上の方々としても基本に立ち戻ってみる価値はある方もいるのではないかと思いました。

  • プロフェッショナルマネージャーの仕事とは「情報」を「配る」事が一番重視する事であると言っている。

    しかしただ降りてきた情報をそのまま下に伝えるのではなく、作業者に必要な情報を何か?いつどのように配るのか?と言う事を考える必要があるし、情報を配る為にインプットとなる上司や関係他部署の状況を捉える事や
    部下の状況を把握し問題を早期に発見し火消をする事等、常に最新の情報を入手する努力をする必要があり
    配ると意思決定はセットになっていると言っている。

    部下に配る情報5項目
    ・状況情報
    ・方向性情報
    ・評価に関する情報
    ・個別業務情報
    ・気持ち情報

    情報を取る6つの場所
    ・直属の上司
    ・直属の上司より上の上司又は経営層
    ・仕事で関係する人々(横の関係)
    ・同期の友人
    ・社内文書
    ・社外情報

    自分の中で「痛い所突かれた」と感じた文書
    ・人事が組織内の全ての人に対して期待している事
    1.目標達成の為自分の力で向かっていける事
    2.自分の能力やスキルを会社に頼らずに、自らで上げる努力が出来る
    3.部下の育成を心がける事
    4.会社の状況と課題を知り、それを踏まえて物事に取り組む事
    「手間がかからずに、能力を発揮し、自己研さんをし、人を育て、会社の問題を自分の事の様に思って行動する人を人事は高く評価する。

  • リーダーは、情報などを部下に配るのが大切だと語るマネジメント論。
    「配る」のニュアンスがなかなかしっくりこないが、部下をモチベートし、行動するための材料を与えるということなのだろう。
    わかりやすいが、ありきたりな感もある。もう一歩、現場への応用をイメージさせるような踏み込みがほしかった。

  • 読んでいて面白い。
    マネージャーのやるべきことがわかりやすく、面白く述べられています。一般的なマネジメント論やプロフェッショナル論なども出てきますし、非常に実践的な内容で具体性に富んでいます。
    ただ、マネジメント論としての新しい視点や考え方を求めている人は向いていないかもしれません。

  • ・マネジメントで一番大事なこと:適切な情報を配ること。「配る」
    0.マネジャーに最も大切なこととは
    ・根本的な知識がマネジメントには存在し、その知識を学んで実践すればどんな人でも優れたマネジャーになれる。
    ・コミュニケーションとは、人を動かすこと。
    ・マネジャーの仕事とは目標達成のために部下に動いてもらうこと。自分で動いて知りえたことや考えたことをコミュニケーションという手段で部下に伝え、その部下を目標達成に向けて動かしていく。
    ・マネジャーは目標を達成する必要がある。そのために部下を指導・育成し、動機づけし動いてもらう必要がある。
    ・マネジャーは自身のキャリア向上について考えることも重要である。
    ・危機や変化の際にどのように対応するかが求められる。
    1.「配る」マネジメントを実践する基礎知識
    ・マネジメント:上司と部下をどうやって動かすか。状況を把握し判断しつつ、仕事の結果の結びつきを調整し、部下とともに働き、担当する仕事・目標を達成すること。
    ・若手マネジャーが配るものの大半は情報。情報こそがすべての鍵を握る。
    ・情報:状況情報、方向性情報、評価情報、個別業務情報、気持ち情報
    2.個人とチームを動機付ける方法
    ・部下に正しい認識(状況、意味、評価、上司がどう思っているか)を配る。
    ・補助業務について情報を配ることで部下も仕事の意味を見出せる。単なる補助業務にだけ終わらせないようにしなければならない。
    ・部下のタイプ、指し手(主体性をもってやるタイプ)とコマ(主体性がないタイプ)が部下にはいる。タイプを見極めて情報を配る必要がある。
    ・横に配る。チームとしてのシナジーを生む。
    3.マネジャーは「情報」を獲りに行く
    ・良い上司とは配るべき情報を配ってくれる人。とはいえ、積極的に情報を獲りにいかずに上司のせいにしてはならない。
    ・情報は、上司・上司の上司・ヨコの関係・同期・社内文書・社外情報から取りに行く。
    ・精度・質の高い情報を得る秘訣は意識的に情報に接し、ときには経営層の人たちに直接話を聞きにいくのを組み合わせること。様々なソースから同じ観点の情報を集めてきて情報を分厚くすること。
    4.経営専門能力とキャリアを向上させる。
    ・経営は専門能力。自分で勉強しながら身に付けることができる。読むべき本を読んで、毎日の職場でたくさんの経験を積むことで身に付けられる。
    ・できない人:その人を助けること、指導することで成果を上げることで、自分の経営能力が上がる。
    ・経営専門能力:コンセプチャルスキル、ヒューマンスキル、テクニカルスキル
    ・職位が上がるにつれテクニカルスキルより、コンセプチャルスキルが求められる。ヒューマンスキルは常に同程度必要。
    5.マネジャーが知っておくべき人事部の存在と中身
    ・人事部はマネジャーや人の特性(人柄、能力・スキル、人望があるか)、各部の状況を見ている。
    ・人事部がいちいち手をかけなくても会社のためになるように育ってくれる人が一番。能力を発揮、自己研鑽をし、人を育て、会社に貢献する人が求められる。能動的に動く人。
    6.マネジャーは職場の危機にどう対応するか。
    ・マネジャーは危機はどういうものかを知っておき、危機のときの身の処し方を知っ
    ておく必要がある。対処方法についての事前確認、対処しているときは最悪の状況を想定しつつも明るくふるまえるようにする。
    7.優れたマネジャーは変革とイノベーションを目指す。
    ・変革をしなければ会社は生き残れない。
    ・会社の硬直化状態に気づくには、上に情報をとり、違和感に気づくしかない。
    ・変化は大変であるため避けたがる、また、危機についても自分に関係ないと思ってしまう。マネジャーはやらざるを得ない状況にもっていき、変革に導くことが必要。

  • 図解にできそうなくらい明確でわかりやすい。
    このように学べ、受講生の横の繋がりも作れる事を考えると、ビジネススクールがとても魅力的に思える。

  • 配るというキーワードにフォーカスし、マネジメント手法が書かれた書籍。
    独自性を出すためのキーワードなのか、疑問が残るところが、ちょこちょこありました。

    ただ、実務の遂行にフォーカスが行きがちで、経営陣からの情報の伝達などマネジメントではおろそかにしてしまいがちな部分がよく書かれていた印象です。

  • アカデミックに中間管理職の役割を考察しまとめたもの。

  • 2018/7/19

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著者プロフィール

慶應義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネス・スクール)教授。
1973年慶應義塾大学工学部管理工学科卒業、75年同大学院工学研究科修士課程、78年同博士課程修了、84年ハーバード大学経営大学院(ビジネス・スクール)博士課程卒業、同大学より経営学博士号を授与される。1978年慶應義塾大学大学院経営管理研究科助手、85年助教授を経て、94年より現職。
専門は組織行動学、組織とリーダーシップ。

「2010年 『ケースメソッド教授法入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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