- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761270438
感想・レビュー・書評
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より少なく、しかしより良く。この言葉がエッセンシャル思考をあらわしている。
現在気になったところをメモします。
次回読んだ時には、実践しており、もっと理解できていれば良いと感じました。
P21 より少なく、しかしより良く
P37・149 もしもこれを持っていなかったら、今からお金を出して買うだろうか?
P63 ほとんどあらゆるものは、徹底的に無価値である
P83 じっくりと考える余裕、情報を集める時間、遊び心、十分な睡眠、そして何を選ぶかという厳密な基準
P88 集中するためには、集中せざるを得ない状況に自分を置くしかない
P97 ジャーナリズムとは、単に事実を繰り返すことではなく、核心を見抜くことだと気づきました。いつ誰が何をしたか、それだけでは足りません。それがどういう意味を持ち、なぜ重要なのかを理解しなくてはならないんです
P99 点の集まりではなく、点同士をつなげる線に気づくことができる
P100 語られなかったことに、耳を傾けていたのだ
P101 私ってすごく論理的なのよ。だから無関係な細部に気をとられないで、みんなが見過ごすものを見抜けるの。 ※ハーマイオニー
P132 絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなわちノーである
P155 人と国を滅ぼすのは、作業としての仕事である。すなわち、自分の主目的を離れ、あちらこちらに手を出すことである
P159 達成をどうやって判定するのか
P162 勇気とは、プレッシャーに負けない品格のことだ。 ※アーネスト・ヘミングウェイ
P167 肝心なのは、肝心なことを肝心なままにしておくことだ
P174 上手な断り方
とりあえず黙る、代替案を出す、予定を確認して折り返します、自動返信メール、どの仕事を後まわしにしますか、冗談めかして断る、肯定を使って否定する、別の人を紹介する
P185 上手に手放す
持っていないふりをする、もったいないを克服する、失敗を認め成功に向かう、靴に足を合わせる心理、第3者の意見を聞いてみる、現状維持バイアス、ゼロベースで考える、流れで引き受けるのをやめよう、何か言う前に5秒待つ、これをやめたら損をする?、逆プロトタイプ
P192 逆プロトタイプのやり方は簡単。今やっていることを試験的にやめてみて不都合があるかどうかたしかめるのだ
P198 編集の4原則
削除する、凝縮する、修正する、抑制する
P199 言葉を凝縮するとはつまり、言いたいことを最大限明確かつ簡潔に言うことだ
P216 非エッセンシャル思考の人は努力と根性でやりとげようとする。だがエッセンシャル思考の人は、なるべく努力や根性がいらないように、自動的にうまくいくしくみをつくる
P230 リスクマネジメント戦略を立てるにあたって5つの質問
①どこにどんなリスクがあるか?
②どんな物や人が、どの程度の危険にさらされているか?
③それらはどの程度傷つきやすいか?
④そのリスクは個人や事業や国にとってどの程度の経済的負担となるか?
⑤リスク軽減と経済・社会の回復力強化のために、どのような投資をおこなうべきか?
個人レベルに応用
①このプロジェクトにはどんなリスクがあるか?
②最悪の場合、どんなことになりうるか?
③周囲の人への影響はどのようなものがあるか?
④そのリスクは自分(会社)にとってどの程度の経済的負担となるか?
⑤リスクを減らすためにどのような投資をおこなうべきか?
P237 めざすことを明確にする、ボトルネックを特定する、邪魔なものを取り除く
P246 人間のモチベーションに対してもっとも効果的なのは、前に進んでいるという感覚である
P246 人の意欲を高める2つの主要因が達成と達成が認められること
P268 彼の言う勝つ(Win)とは、チーム全員がつねに考えるべき問いの頭文字でもある。今、何が重要か?(What‘s Inportant Now?)という問いだ
P295 本当に重要なのは何か?
それ以外は全部捨てていい
P296 彼は社員たちにFCS(フォーカス)の思想を繰り返し語る。
少数のことをより良くやれ
正しい情報を正しい人に正しいタイミングで伝えろ
意思決定のスピードと質を追求しろ
という3つのセンテンスの頭文字をとったものだ
P297 明確さがすなわち成功なのです
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書店でもよく見かけるし、借りていく学生さんが多い本なので読んでみました。
エッセンシャル思考とは、自分の持つエネルギーを多方面に分散させるのではなく、本当に重要なことだけに注いでよりよい結果に辿り着くための考え方です。
「重要なことだけをする」ということは、「自分で重要なことを選択し、それ以外は断ること」。
シンプルだけれど、職場の人間関係やしがらみを考えると、即実践するのは難しそう…。
数年前に比べて、自分に降ってきた自分じゃなくてもできる仕事を断れるようになってはいるから、本書で学んだことを少しずつ取り入れて、少しでもエッセンシャル思考に近づきたいです。
本書を読みながら思ったことは、仕事だけに関わらず、自分の選択する力が落ちてきているのではないかということです。
サブスクやオンラインショッピングのレコメンド機能は便利だけれど、それに甘えて自分が受動的になっているような気もします。
「自分の意思で選択する」ということを日常生活の中で今までよりも意識してみるのも、ちょっとしたトレーニングになるかも…と思いました。
本書に掲載されている図表の情報の整理の仕方がとても好みでした。
シンプルに要点だけを可視化していて、正にエッセンシャル思考。 -
何をするべきか見極め、それ以外を捨て、それを仕組み化していくというのが本書のメインテーマ
得る方法ではなく捨てる方法にスポットライトを当てているところが面白かった
実生活の色々なところで応用が効く考え方であると思う
私の場合だと就職先の選定にこの本で読んだ事が大いに役立っている
今後も使える考え方だと思う -
これがエッセンシャル思考というものか。
『0秒思考』のような本かと思っていたが、『限りある時間の使い方』に近かった。今読んでいる『メジャー・ワット・マターズ』にも似ている。
シンプルであること。その考え方はとても大事。共感する。余計なものは切り捨てるべきだ。
しかし、自分の中の天邪鬼な一面はこうも感じる。
「切り捨てられた側の気持ちはどうなんだ?」と。仕事を断られた人や人員整理されてしまった人の側からは恨み節が聞こえてこないだろうか。それに、仕事の依頼にノーと言ってうまく行く人ばかりでも無いだろう。この考え方を取り入れてノーと言いまくった結果仕事を失ってしまった人はいないのかな?そういう人の話こそ読んでみたい。
そんな天邪鬼なクソリプは置いといて、読み易い本だった。ただこの手の本に本当にありがちなんだけど、実例が多すぎて結論が見つけづらい。大事なメッセージだけ抜き出しといてほしい。 -
今までの自分は「非エッセンシャル思考」の働き方だった。年齢・役職共に低く、あらゆる仕事を引き受けざるを得なかった。いや、正確にはチームの中で誰もやらずに放置されている仕事があり、最後になって「敗戦処理」「尻拭い」が自分に回ってきていたのだ。それが嫌なので、指示されなくとも最初から自分で引き受けていた。
勝手に仕事を引き取ってしまった後の長期間に渡る後悔、大して評価も上がらないことへの不満、日々ゆったりと過ごしている同僚への憎しみが、自分の中で毎日渦巻いている。
「これさえなければ、何が出来るだろう?」という問いは、この数年間毎日考えてきた。だから、自分の中で、優先したいことは明確である。
あとは「ノー」と言えない自分、上司や同僚に「嫌われたくない」自分、忙しさをアピールして評価されたい自分から卒業するだけだ。
一時的に他人から嫌われても評価が下がっても構わない。他人にコントロールされる人生ではなく、自分が納得して取り組めることだけを選んでいこう。
そして、非エッセンシャル思考から脱却しようと自分がもがき苦しむ姿を、若い従業員達に見せていきたい。
自分にとって、読書・日記・筋トレ・7時間睡眠の時間は死守していく。コロナが終わっても深夜飲みには絶対に付き合わないつもりだ。-
2022/02/27
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2022/03/05
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いい本ですね。世の中は選択で溢れていて、必ずトレードオフ(何かを選択したら、何かを失っている)になっています。「選択」とはいかに重要なものかが書かれ、また、多く浅くではなく、少なくより良く生きることを説いています。
このあたりは賛否両論だと思います。
私は、最初から少なく良くいきるというよりも、やはり、ある程度知見を広げるというか、世界を広げる必要もあると思っています。その中で、重要なものを選んで、いらないものは捨てていく。
つまり、広げて、狭めて、を繰り返して生きることが大事だと思います。
その他、早く、小さく、とか、
問題が明確になっていないから迷路に入り込む、とか、
また、非エッセンシャルの人は、次に話すことを考えている、とかあるあるだと思いました。良書でした!
↓以下、メモ
エッセンシャル思考はより多くのことをやりとげる技術ではない。正しいことをやりとげる技術
☆より少なく、しかしより良く
現代はこれまでになく多くの選択肢を持つことになり、心理学でいう「決断疲れ」
オーストラリアの看護師の記録、「他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気がほしかった」
教えてください、あなたは何をするのですか?その激しくかけがえのない一度きりの人生で!
選ぶ、という行動を自分のものにする
☆なにかにイエスということは、その他すべてにノーということ。
何かを選ぶことは、何かを捨てること
☆会話の中で、情報の本質を掴む、語られないことに耳を傾ける、シンクロ
非エッセンシャルの人、いつも何かをいう準備をしている。自分のコメントばかり考えている
☆問題を明確にする
目的が明確でなければ人を動かすことはできない
具体的かつ魅力的な目標
目指す成果が明確でないと何をすべきかわからない
優秀な人はよく眠る
たっぷり眠ろう、そうすればより少ない時間でより良い成果を上げることができる
周囲の期待やプレッシャーに負けてイエスと言ってしまう。その気分の良さは長続きせず、深い後悔が残り、相手を恨み、自分を責める
「うれしいのですが、本当に手がいっぱいで・・・」
ザ・ゴールのハービーはなんだ?本当の障害を取り除く
☆人間のモチベーションに対して最も効果的なのは「前に進んでいる」という感覚。
小さくても前進しているという手応え
☆早く、小さく始める
遊び 選択肢を広げてくれる -
「エッセンシャル思考」という概念を生み出し、世界に送り込んだグレッグ・マキューンの代表的な書籍。
「エッセンシャル思考」とは、一言で言うと「やるべき最重要なことに集中するためのスタンス」である。
マキューンは、本文中で非エッセンシャル思考とエッセンシャル思考を対比して以下のように述べている。
「やらなくては」ではなく「やると決める」
「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」
「全部できる」ではなく「何でもできるが、全部はやらない」
この対比がエッセンシャル思考とは何たるかをよく表している。
仕事のできる人、有能な人は往々にして自らの職場でより多くのタスクを振られ、忙殺されている。彼らは既に多くの複雑なタスクを抱えているにも関わらず、上司や同僚からの期待に応えるために、また責任感のために、新たな仕事を引き受けてしまいがちだ。
そうした有能な人がきちんと報酬的に報われず、マジョリティの無能が蔓延っているのは、企業の人事設計・組織設計の問題なのでここでは論考を省くが、際限なく仕事を引き受けてしまう側にも問題がある。
「周りから頼まれるから」「だれもやらないから」と考えるのは、非エッセンシャル思考の最たるものだ。
個人的にも非常に共感できる事象だが、それを続けていてはタスクに忙殺され、事物の優先順位を見失ってしまう。
本当に重要なことに集中するために、エッセンシャル思考のスタンスを自分の中に落とし込んでいくことが大切である。
この手の自己啓発本に典型的なくどさはあるものの、エッセンシャル思考の本質について簡潔に理解でき、その延長線上にある生活ルーティン(遊び、睡眠、習慣etc)にも触れられていて実践的な内容である。付随して紹介されている心理学の知識や実験も勉強になる。
概ね良書だと言える。 -
・エッセンシャル思考とは「今、自分は正しいことに力を注いでいるか」を絶えず問い続けること。
・捨てる勇気が必要。もしこれを持っていなかったら、今からお金を出して買うだろうか?
・8時間眠る
・目先の好印象ではなく長期的な敬意を手に入れる
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自分の気が乗らないことにはNoと言っていいんだ。なんでもかんでもYesと言わず、まずはNoをベースにして考えようと思えただけで十分読む価値がある。すべてを出来る限りシンプルにして、自分の中の最優先事項、現在というこの瞬間に集中する。睡眠も最優先事項であるという章は、社会人全員に読んでほしいと思った。本書の中で、まるで漫画のようなハッピーエンドな結果について書かれた以下の内容が特に印象に残った。
カナダのリッチモンド市の警察が青少年の再犯率を下げるため、ポジティブチケットを導入した。良い行いを目撃したらポジティブチケットを切り、そのチケットは映画館やコミュニティセンターへの入場無料券の役割を果たす(青少年に社会での居場所を与えるため)。導入後のポジティブチケット発行数は年間4万件、10年後には青少年の再犯率が60%から8%へ激減した。チケットを引き換えずに、警察官に立派だと認められた勲章として部屋に飾る少年もいた。若者はいいことをしたと認めてもらうたびに、もっといいことをしようという気持ちになるのだ。