- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761513399
感想・レビュー・書評
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森を舞台にいろいろな職業の方のお話をまとめたのが本書。
山、と聞くとインドア派の私は無理~、と拒否反応を無条件に返しますが不思議と山の自然や四季の植物には関心があります。
海・山・里は日本の原風景だからでしょうか、なんとなく気にはなる。
でも、実際山の仕事といわれるとピンと来ないものがあり、興味深く読み進めることができました。
社会科の時間に日本の社会構造で斜陽産業として語られる第一次産業。
本書を読んでみれば、そこにはかっこよく背中で仕事を語るおじ様、もしくは普通に話好きな人、個性的な人々が登場しております。
例を挙げれば、熊とユンボ(パワーショベル)を取りあって口論しているお兄さん、優しい蜂として知られているニホンミツバチに「反応を見たかった」という好奇心からいたずらを仕掛ける材木屋の社長さん、80過ぎても現役で山に分け入り仕事をする超人さん(彼の一言はとても印象深いので興味があれば探してみてください)
登場する人物が大変魅力的でした。
実際問題、自然相手の仕事ですし苦労も想像できない位にあると思うのですが、それをさしひいてもあまりある何かがあると思わせる、そんな森の魅力がたくさん語られていました。
図書館スタッフ(東生駒):homusa詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
林業周辺の職にかかわる若者27人それぞれの人生、生活、取り組みや想い。
森を撮る人として映画『WOOD JOB!』の矢口史靖監督、
森を書く人にその原作『神去なあなあ日常』の三浦しをん氏が登場する。
写真もあっておもしろい。
日本の林業についての現状なんてまったく知らない、興味もない、というひと、また子どもたちにもぜひ手に取ってほしい一冊だと思います。
しかし、うーん。
起業した若者、親の跡を継いだ若者。
地方へ移住し新しい生き方を模索する若者。
Soup Stock Tokyoの内装を手掛けたり坂本龍一のエコ活動でシンボルブローチのデザインをしたり。子育てをしながらもおしゃれな草木染め工房で集客したり。
あるいは父や祖父から受け継いだ山々を歩きづめに歩いたり。
ぱっと見華やかでおしゃれな実績が偶然やコネクションで転がり込んでくることにも、譲り受ける地道で着実な営みにも。
どうも彼らはただ幸運だ、恵まれているんだ、という思いが拭えません。
業界にはもっともっと切実で血を吐くような思いをしている人々が、無念のうちに散っていった人々が山のようにいる。
でもあえて「泥臭い」「血なまぐさい」部分を排除して仕上げたのが本書かもしれません。あえてふんわりした明るい未来に目を向けて、多くの興味を惹くことを第一義としたのかも。
その意味なら成功だと思います。 -
森や木に関わるひと達のお話
なぜか読み終わりはほっこりする -
「森で働く」というステレオタイプをぐぐーーんと広げてくれるような、素敵な人&働き方がたくさん紹介されていて、とても気に入った。知り合いもちらほらいて嬉しい。個人的には、森の案内人・三浦豊さんも紹介してほしかったなー。
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新しい世界。少しでもお近づきになりたくて、手に取った1冊目。
この本に出てくる人たちは、みんなキラキラしていて、いろんな発想の力があって前を走っている人。半年前なら、羨ましすぎて、途中で読むのやめてたな。今は、森への橋渡しをしてもらった気持ちで読めました。
2015/1/8読了 -
20141228 森と関係する事、そんなに難しい事ではないという事がわかる本。行動できるかどうかだと思うが何が大事か分かっていれば簡単なのではないだろうか。
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11月新着
進路支援図書「はたらく人々」コーナー配架本。
またまた林業? 日獣大、林業好き?? いえ、そういうわけではなくて、森で働くといっても林業以外にいろいろあるというのが本書でわかったので「自然に関する仕事がしたい」という人に向けて紹介したくなったのです。自然の中で働いたほうがシアワセなのに、それに気づけないともったいないじゃないですか。もし本書の中に「お?!」と思ったお仕事があれば、参考にしてみればいいのではないかと思うのです。そういう気持ちで選んだ一冊です。里山保全組織”猪鹿庁”所属の猟師とか、染色家とか、森のようちえん経営とか、いや、思った以上のバラエティですよ。 -
先日ガイアの夜明けで取り上げてた「林業」が素敵だったのでこの本読んでみた。
森ではたらく27人の27の仕事。
多様でクリエイティブで、どれもワクワク感を感じる。
森で働くのも素敵だな。地元の山に飛び込んでみるか。 -
山の仕事は危険を伴う作業ということもあり、携わる人々は山を愛するとともに、節度と畏れをもって仕事にあたる。また何世代も先にまでサイクルがおよぶため、伝統を受け継ぎ、未来を創っていく仕事でもあるのだ。(書標2014.7/20P)