リノベーションまちづくり 不動産事業でまちを再生する方法

著者 : 清水義次
  • 学芸出版社 (2014年9月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761525750

作品紹介

空室が多く家賃の下がった衰退市街地の不動産を最小限の投資で蘇らせ、意欲ある事業者を集めてまちを再生する「現代版家守」(公民連携による自立型まちづくり会社)による取組が各地で始まっている。この動きをリードする著者が、従来の補助金頼みの活性化ではない、経営の視点からのエリア再生の全貌を初めて明らかにする。

リノベーションまちづくり 不動産事業でまちを再生する方法の感想・レビュー・書評

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  • わかりやすくて、いい基本書になりました。
    まだまだ難しいことが山積してますが
    頑張ろうと思いました!

  • 最近、中心市街地の活性化や空き店舗対策として全国で聞かれるようになったリノベーションまちづくりに関する一冊。

    北九州市などで展開された事業の紹介など、具体的な進め方が詳しく記されています。


    防災面、防犯面の対策という目的で、区画整理事業のように、効率的・便利なまちづくりを目指した事業が全国で進められています。
    これまでは、個々の店や住宅が勝手なものをつくると、まちの利便性が阻害されるという懸念があったため、行政が俯瞰した立場で進めてきました。
    確かにある一定レベルはそういう視点は必要なのかもしれません。
    その一方で生活感のない、無機質なまちになってきたんじゃないか、と感じます。
    リノベーションまちづくりでは、ある意味もともとのまちの在り方に回帰しているのではないかと思います。
    人の活動の集積がまちである、と考えると、個々の店舗が活気が出てこれば、まちの活力を生むと考えられます。

    今後もこのようなまちづくりの動きは注目していきたいと思います。


    リノベーションは、遊休不動産などの空間資源をイノベイティブな新しい使い方で積極的に活用することにより、まちに変化を生み出すこと

    リノベーションまちづくりが不可能だと判断したまちは、一つもない
    まちづくの可能性の3つの条件
    ・遊休化した不動産がどのくらい塊としてあるか
    ・まちの中で新しい芽が生まれているかどうか
    ・新しいまちの客層がいるかどうか

    リノベーションまちづくりの動きをつくり出し、さらに目標とする方向に全体が動いていき、実際にまちが変化するためには、
    ①アリアが変わるべき方向性を提示すること
    ②複線型まちづくりシナリオを描くこと
    ③まちづくりに関わるプレーヤーが集まる場づくりをすること
    が必要

    新しいまちづくりの常識とは、局面が変化した現在の日本の状況に合った、すでにあるもの、すでにあるまちを生かしたまちづくり

    これからのまちづくりの場面では、最初の一歩が大切
    ・まちづくりを行うエリアを小さく考える(最大でも半径200mくらいのエリア)
    ・まちづくりを行うコアメンバー
    ・どんなエリアに変えていくかというビジョンを持つ
    ・よく考えたプロジェクトを実行し始めたら、それが成功するまでやり抜くこと

    民間主導により、従来公共が行っていたように事業採算性を度外視した事業を行わなくなる。事業継続性のない公共施設や必要以上に大きな公共施設をつくらなくなること
    民間主導になることによって、マーケティング力とマネジメント力が発揮される

    行政の役割は、舞台づくり

    都市型産業とは、都市内に立地するのが適している産業のこと。そのまちらしい暮らし方やまちの個性を決める大事なまちのコンテンツ。都市ごとのキャラクターを持ち、独自性があり、かつ成長性のあるものが望ましい

    リノベーションとは今あるものを活かして新しい使い方をすること。まちなかに増え続けている遊休不動産を活用し、それぞれのまちの都市・地域経営課題を解決するのがリノベーションまちづくり


    <目次>
    はじめに

    第1章 リノベーションまちづくりとは何か

    01 リノベーションまちづくりは、何のために、何を使って、何をするのか
    02 まちづくりのプレーヤーは誰か
    03 民間主導型・小さいリノベーションのプロセス
    04 公民連携のプロセス
    05 リノベーションまちづくりの5ヶ年計画
    06 まちを変えるプロジェクト
    column 01 結果よりもプロセスに着目する

    第2章 フィールドワークに基づくエリアマーケティング

    01 まちに出て観察する
    02 リノベーションまちづくりの可能性を見極める
    03 考現学の手法を応用する
    04 スモールエリアを定量的に把握する
    05 スモールエリアと周辺のまちを定性的に把握する
    06 エリアマーケティングとは
    07 ストーリーを編集する 仮説・読解からエリアプロデュースへの展開
    column 02 考現学をまちづくりに応用する

    第3章 まち再生のマネジメント 自立型まちづくりの進め方

    01 現代版家守とは何か
    02 リノベーションまちづくりの具体的な手順
    03 プロジェクトを実行する 事業計画・実施・検証・実行のPDCA
    column 03 まちづくり会社マネジメントのための三種の神器

    第4章 公民連携型・小規模なリノベーション

    CASE01 北九州市小倉家守プロジェクト リノベーションまちづくりの典型
    CASE02 千代田SOHOまちづくり 現代版家守事業の始まり
    CASE03 神田RENプロジェクトとCentral East Tokyo
    CASE04 家守塾
    column 04 HEAD研究会

    第5章 公民連携型・大規模なリノベーション

    CASE01 歌舞伎町喜兵衛プロジェクトと吉本興業東京本部の廃校活用
    CASE02 3331アーツ千代田 廃校を活用した民間自立型アートセンター
    CASE03 岩手県紫波町オガールプロジェクト 公民連携で新しいまちの中心をつくる
    column 05 エリアイノベーターズブートキャンプと公民連携事業機構

    第6章 公民連携型の都市経営へ

    01 公だ民だと言っているヒマはない
    02 0を1にする/小さく生んで大きく育てる
    03 公民の不動産オーナーが連携すれば都市は変わる
    04 都市再生に補助金は要らない
    05 民間主導のまちづくりは何が違うのか
    06 行政の役割は何か
    07 民間の役割は何か
    08 リノベーションまちづくりで都市・地域経営課題を解決する
    09 都市政策と5ヶ年計画の重要性
    10 老朽化した公共施設をどうするか
    column 06 稼ぐインフラ

    おわりに ──家守事業はどこでもできる

  • ある日ふと”経営視点からのまちづくり”を志向し、書店でガサッと手に取った良書3冊。
    そんな3冊の最後を飾る本書。

    『稼ぐまちが地域を変える』の木下斉氏も、『ぼくらのリノベーションまちづくり』の嶋田洋平氏も業界の風雲児とも言えるような存在ですが、いずれの著書にも清水氏がキーパーソンとして出てきます。
    「補助金に頼らない民間主導」「家守チーム」「小さく始める」など、彼らリノベーションまちづくりの取り組み方について体系的に説明された教科書が、本作『リノベーションまちづくり』の性格と言えそうです。

    教科書らしく、冗長なイントロから始めるのではなく、1章で早速リノベーションまちづくりの構図が説明されます。
    その定義、主体、プロセス、計画。

    2章においては、リノベーションまちづくりの対象とするエリアの選定、分析を考現学手法に基づいて行うことが推奨されます。
    定量的な分析、および定性的な観察に基づき、マーケティングを行います。

    3章では、その後のプロセスを説明する中で、特に実際にまちでプロジェクトを動かしていくための重要な役割である”現代版家守”について説明されています。
    閉塞化する地域社会に対する清水氏の家守思想がここで読み取れます。

    4、5章で事例解説がされ、最後に公民連携化による可能性について著者なりのメッセージが強く主張されています。


    誰が誰の門下というわけではありませんが、既にリノベーションまちづくり一派である木下氏・嶋田氏の著書を読んだ後なので、内容はすっと入ってきます。
    まちづくりの進め方についてはより詳細に説明されているので、志持った方が手元においておくべきはこの本になるでしょう。

    さて、始めましょう。

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