建築と不動産のあいだ そこにある価値を見つける不動産思考術

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  • 学芸出版社
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761525941

作品紹介・あらすじ

建築・不動産業を渡り歩き、両者のコラボレーションを開拓する著者が、よりクリエイティブな価値を生む建築不動産フロー〈ビジョン→ファイナンス→不動産→デザイン→施工→マネジメント〉を伝授。これがあれば建築家は建て主のライフプランに最適な設計を提供できる!敷地ではなく土地の価値を見極めることから始めよう!

感想・レビュー・書評

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  • 建設業界と不動産業界の間にある壁についての書、壁とは土地取得には設計士が、又建物設計時には不動産業者はノータッチということで設計士には土地取得時の時点から不動産業者には土地を売った以降にも家づくりに参加しましょうとの事、この本からは不動産業界の考えも知りたいとこの本を手に取った訳ですが、なkを取持つ者(工務店?)が双方同席でV(ビジョン)F(ファイナンス)R(リアルエステート)D(デザイン)C(コンストラクション)M(マネジメント)について一緒にやりましょうという事です。設計士、施工者である私は助言をしながら施主様に納得の土地選びができるようスキルアップしたいものです。

  • 家づくりって未来を考えるコトなんだと改めて感じました。これからの時代、時を味方にできるかがますます大切になってくる。保証とはちょっと違った価値観が必要だと思います。

  • 私にとっては当たり前の内容だったかな。次はもう少し専門的な内容を期待。
    これから建築をやる人、不動産をやる人は必読です。この視点を持っていないと食っていけません。

  • 土地を購入し、そこを敷地として家を建てる。
    消費者にとって不動産と建築はきわめて近接したライフイベントであるにも関わらず、業界としてはその間に大きなカベが存在する「不動産業」と「建築業」。
    本書は、そのカベを取り外し、建築家と不動産業者が協働して丁寧なコンサルティングを行うことで、これまで建主が得られなかった利益が生まれるという可能性について説明された本です。


    1章2章において、これまでの建築業と不動産業の典型的な業務プロセスを概観し、そこで失われてきた建主の利益について説明されています。

    例えば、土地を得るためにまず建主は不動産仲介会社(町の不動産屋さん)へ行きます。
    建主は自分の年収や家族構成などから、あらかじめ身の丈にあった資金計画を決めておくことが求められ、不動産業者はそれに合った土地を調達して仲介を行う。
    ここで建築家にバトンタッチ。土地には建築基準法や都市計画法等によって、建築できる住宅についてかなりの制限がかけられており、建築家が設計を行う段階では設計の自由度の幅が狭まっている。

    こうしたプロセスを脱し、建主のライフプランから建築家と不動産業者が共にチームとしてコンサルティングにあたり、
    V・・・まずは建主の人生のビジョンを構想。
    F・・・それを実現するためのファイナンシャルプランニングを行う。
    R・・・不動産業者が土地を調達し、建築家はそこに建てられる建築スタディを建主に提示。
    D・・・それまでのプロセスを活かした建築設計を建築家が行う。
    C・・・建築家が監理を行うと同時に、不動産業者が金融機関との調整を行う。
    M・・・住み始めてからのマネジメントも背負う。
    といった”建築不動産フロー”を踏むことで、これまでないがしろにされてきた建主の利益を最大化できる、と。
    この部分が本書の最大の主張です。

    これに続く3章では、著者が代表を務める創造系不動産が手がけてきたケーススタディを紹介することで、提唱する建築不動産フローの重要性を強調しています。
    しかし、こうしたプロセスを読むことは刺激的な反面、建築意匠のこだわりや建主の利益という点については情緒的な表現が強いために読みにくい部分があります。


    本書の半分近くを占めるケーススタディは冗長な印象がありますが、主題である”建築と不動産のあいだ”にある領域に可能性があることについての説得力は本物です。
    個人的には、こうした試みが意義深い反面、安定と廉価性を優先せずにこうした丁寧なコンサルティングを求めてクライアントとなる層がどれだけいるのかという点と、報酬システムがどのようになっているかという点、つまりは事業としての持続可能性についてもっと知りたいなと感じました。

  • 2015/10/26

  • これまで壁があった不動産業界と建築業界の間にある価値を探る、創造系不動産の理論とその役割、実践について書いてある本。
    V(Vision)→F(Finance)→R(Real Estate)→D(Design)→C(Construction)→M(Management)のVFRDCMの建築不動産フローにおいて建築家・不動産コンサルがともに関わっていくことによって、現在の問題がどのように解決されるかについて語られている。
    建て主の要望が反映されづらく、また建て主のお金や制度における不安から建築家にとってもチャンスが訪れづらいような現在の業界において、チームを組んで建築を考えていくことの有効性を知った。さらに、建築家による土地の選定のメリット(日当たりなどの垂直的思考の重要性・施主の要望の引継ぎの容易さ)、設計における不動産コンサルの存在の重要性(ローンの組み方など)を感じた。

    実践例に加えて企業側・クライアント側個々人の身の上や考え方などが豊富に記されていたのですんなりと理解できた。

    このような新たな形態のビジネスがどのように成長していくか期待ができるとともに、一般の建築家についても不動産の知識・お金の知識が求められつつあるということを再認識させられる。

    構造事務所や設備事務所がどのようにかかわってきていたのかなどの情報があるとよりよかった。

  • ビジョン・ファイナンス・リアルエステイト・デザイン・コンストラクション・マネジメント。VFRDCMサイクルによって施主により良い価値を提供できる。建築と不動産、そしてお金。専門的で横断的な知識や経験がこれからの建築家・宅地建物取引士・税理士・会計士には求められる。これらのあいだにはまだまだ可能がありそうだ。
    建築家にはお金の知識も必要だと思って何冊かお金に関する本を読んできたが、これを読んで更に確信した。

  • 著者は現在自分が疑問に思っている部分に実直に取り組んでおり、尊敬致しました。
    創造系不動産が開催しているセミナーに参加したくなりました。

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著者プロフィール

高橋寿太郎(たかはしじゅたろう)/1975年大阪市生まれ。創造系不動産㈱代表。『建築と不動産のあいだを追究する』を経営理念、ブランドコンセプトとする。2000年京都工芸繊維大学大学院修了後、古市徹雄都市建築研究所勤務を経て、東京の不動産会社で分譲開発・売買仲介・賃貸管理・コンサルティングなどに幅広く携わる。 2011年創造系不動産を設立。扱う案件はすべて、建築家やデザイナーと共働し、建築設計業務と不動産業務のあいだから、数々の顧客の利益を創る。建築不動産コンサルタント、一級建築士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー

「2015年 『建築と不動産のあいだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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