フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか: 交通・商業・都市政策を読み解く

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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761526368

感想・レビュー・書評

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  • 1.ヨーロッパの地方はなぜ活気があるのか、スイスやドイツの地方活性についての本を読んできて、さらに興味を持ちました。そんななか、ずっと読みたいと思っていたこの本が売っていたので、即購入しました。

    2.「歩いて暮らせる街づくり」がヨーロッパの活気がある街の共通点となっています。フランスのアンジェを事例にしていますが、同じことが言えます。また、それだけではなく、タイトルにあるシャッター通りをなくすための策として、大企業への規制や、空き店舗への課税により、中小企業の経営者にインセンティブを与えることでも活気づけるような取り組みをしています。つまり、商業、都市政策を充実させてます。さらに、トラムを使った交通政策にも力を入れていることがわかるので、日本では馴染みがないですが、新しい発想が学べる一冊です。

    3.今の日本の公務員ではできないけど、将来はこのようなことを考えていかなくてはいけないと思いました。日本でいう市議会議員は行政と市民の連携役として「どう街を創っていくか」ということに真摯に向き合っている姿が本からよくうわかります。ときにはぶつかることもありますか、同じ方向を向いてるからこそできる議論があるのだと思いました。
    今、アメリカ化が進んでしまっている日本では、ヨーロッパの街づくりを学んでいき、地方創生をちゃんとしてかなてはならないです。私も地方民として、できることはやっていきたいです。

  • フランスは歩いて暮らせるための交通が発達していて、商店街で買い物をする人の割合が多い。空き店舗を防ぐため、空き店舗の期間が長いと増税となる。
    スプロール化は将来の食糧不足に備えての農地確保。
    コンパクトシティではなく、歩いて楽しいまちづくり。

著者プロフィール

Fujii Intercultural社代表。フランス都市政策研究者。大阪府出身。大阪外国語大学(現・大阪大学)フランス語科卒業。フランス国民教育省の「外国人への仏語教諭資格」を取得し、パリを中心に1980 年代より欧州で通訳として活動。2003 年からフランス政府労働局公認の社員教育講師として、民間企業や公的機関で「日仏異文化マネジメント研修」を企画。現在はフランスにおける公共交通を導入した都市計画、モビリティと都市空間の再編成、地方活性化などのテーマで調査・執筆を行う。著書に『ストラスブールのまちづくり』(2011 年/ 2012 年度土木学会出版文化賞)、『フランスではなぜ子育て世代が地方に移住するのか』(2019 年)、共著に『フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか』(2016 年)。翻訳監修書に『ほんとうのフランスがわかる本』(2011 年/在日フランス大使館推薦書)。フランス在住。http://www.fujii.fr/

「2023年 『フランスのウォーカブルシティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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