- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761526467
作品紹介・あらすじ
観光地域づくりの舵取り役としてマーケティングとマネジメントに取り組む組織「DMO」。DMOの研究と実践に取り組んできた著者が、観光地経営のプロ組織としてのDMOを、海外と日本の先進事例を踏まえて紹介。地方創生に向けた観光振興の中心施策として続々と誕生する日本版DMOの確立・運営のポイントを導く。
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/704422詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このタイミングで読めたのは、とても良かった。
日本版DMOの目指す形について、現状における課題などをもとに基礎から知ることができた。 -
dmoというものがどういうものか、事例も含めてよくわかった
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DMOの概要、先進事例、主だった課題(人材、財源)、日本の法整備の状況などがよくまとまっている。 面白かった。
第4章 欧米DMOの考察
「私は、観光行政とDMOの役割分担をはっきりさせ、それぞれの業務分掌を明らかにし、権限と責任を一体化させた運営を行うことからスタートすべきだと考えます。
前節のヒアリングでは、行政職員は地域や業界団体とは付き合えるが、個別の事業者とはなかなか正面から向き合えないとのことでした。そのため観光行政の仕事はおのずから、観光振興組織と同じイベントやプロモーションを行うことになり、業務委託して任せたはずの業務を自らがやってしまうという矛盾が表出しています。業務を任せきれないのは、観光振興組織に信頼をおけるだけの業務遂行能力がないという判断もあるのでしょう。それも当然です。自分と同じ行政職員が出向しているのですから、どちらがやっても同じような能力だということなのでしょう。」p.87 -
海外のDMOの先進事例として、バルセロナ、ロンドン、ハワイ等の取組みを紹介し、その中から見えてきたDMOの成功要因として以下があるようだ
・組織の意思決定プロセス/機関の明確化(正しく迅速に意思決定できる組織設計)
・行政との役割分担(DMO実行、行政は進捗管理及び政策関連)
・専門人材の獲得(マーケ、プロモーション、ステークホルダーとのコミュニケーション、KPIマネジメント。ガバナンスの構築、行政の仕組知っている、観光への知見)
・DMO内での正しい評価制度(プロパー活躍、出向者の正しい評価)
・DMOのビジネスモデル(収益源の確保。補助金、委託事業、入湯税/宿泊勢、TIDの負担金、予約・プログラム提供の対価等)
・正しいKPI設定(旅行消費額、宿泊日数、観光プログラム数、リピーター等)
・民間からの期待の応えること(成果にコミットする組織であること、ステークホルダーとの良い緊張関係)
日本でも先進事例がでてきており、田辺市熊野ツーリズムビューロー(宿泊・プログラムの予約サービス、第2種旅行業の取得、欧米系へのターゲットの明確化)、南信州(行政らによる出資集め、プロパー人材)、下呂温泉観光協会(データ分析、入湯税)、せとうち(金融機関中心、広域、100億円のファンド)、神戸(行政のみ。大人旅。市民アドバイザーらによるプログラム)、 -
東2法経図・開架 689A/Ta33d//K