地域新電力 脱炭素で稼ぐまちをつくる方法

  • 学芸出版社 (2022年7月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (204ページ) / ISBN・EAN: 9784761528201

作品紹介・あらすじ

ゼロカーボンシティを宣言している自治体は679。その実現に向け、自治体や地域企業、住民が一体となって地域エネルギー事業に取り組むことで、脱炭素だけでなく地域内経済が循環し、雇用にもつながる。本書では自治体のエネルギー政策、地域新電力について豊富なデータや事例をもとに紹介し、その可能性や課題をまとめた。

感想・レビュー・書評

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  • 対象とするマーケットをひとつの地域に絞り、地域の資本や人材を活用してエネルギー事業を展開する「地域新電力」の取組みが、電力制度改革による参入規制の緩和以降、増えてきているという。

    これらの事業には地方自治体が出資参画することも多く、地域の産官と市民の連携による事業という性格を持っている取り組みである。

    この本では、それらの取組みの特徴を整理するとともに、多くの事例を紹介している。


    エネルギー使用料という形で域外に流出してしまうお金の流れを、地域のエネルギー事業体に向けることで、地域内の経済循環が生まれるとともに、地域の低炭素化や防災機能など、公共的な課題の解決にもつなげることができるということが、この取り組みの大きな長所である。

    一方で、単に低コストの電力を確保したいというだけであれば、競争のある市場から電力を調達する方が理に適っており、実際に旧一般電気事業者や多くの新電力が、地域新電力の会社より競争力のある価格を提示することも多い。本書でも、自治体の施設が地域新電力からの電力を購入することに対して、住民監査請求や行政訴訟が提起された事例も紹介している。

    このようなことからも、地域新電力の取組みは政策課題とこの取り組みの関係性について、広く市民の間で理解が醸成されていないと、うまくいかないということがよく分かった。

    一方で、電力事業というと専門性の高い分野とも思われがちだが、その運営には地域の人材を活かすことができる余地も大きく、筆者によれば電力施設の運転や発電量の管理についても、ある程度の研修期間を経れば地域の人材が活躍することができるという。このような点については、本書で認識を新たにさせられた。


    その地域ならではのエネルギー資源や需要特性、さらには地域の課題への取組みといったことを考えた上でユニークでニーズのある事業を組み立てることができれば、地域の経営にとって有益な選択肢のひとつになるということを感じさせられる本だった。

  • ★学生選書ツアー2022選書図書★
    【所在・貸出状況を見る】
    https://sistlb.sist.ac.jp/opac/volume/253399

  • 地域新電力の最新日本地図がコンパクトに整理されていてよかった。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/774119

  • 東2法経図・6F開架:540.9A/I52c//K

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著者プロフィール

一般社団法人ローカルグッド創成支援機構 事務局長
1981年愛知県生まれ。文部科学省、東京都庁を経て、地域活性化や地域脱炭素への思いが高じ、2020年から現職。これまで自治体の脱炭素施策企画・実行、地域新電力の設立・運営などに従事。著書に『地域新電力─脱炭素で稼ぐまちをつくる方法』(学芸出版社)など。

「2023年 『ゼロカーボンシティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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