北欧の照明: デザイン&ライトスケープ

著者 :
  • 学芸出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761532499

作品紹介・あらすじ

暗くて長い冬の間、室内で暮らす時間を楽しむため、北欧では優れた照明器具が多数生みだされ、建築や都市空間を彩る照明手法が発達した。本書は、ポール・ヘニングセンやアルヴァ・アアルトら、北欧のデザイナーや建築家11人が手がけた100の名作について、デザインと機能、空間の照明手法を500点に及ぶ写真と図面で紹介。

感想・レビュー・書評

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  • ・照明自体が直視出来ないほどの眩しさは悪という「グレアフリー」の考え方は今の日本にはないものだと思った。光源丸見えのものが沢山あるし、陰影を大切にする文化は廃れ、照らされた方ばかりに目が向いている。挿入の写真を見るとしばしば「暗すぎるのでは」と感じたが、こんな環境だったら何となく他人に優しく出来る人が増えそうと思った笑 北欧人の瞳の色素の薄さと関係しているのではという話は面白かった。

    ・ヘニングセン自邸のブルーの天井・グリーンの壁が可愛い。廊下の壁紙に裸婦のイラストが使われているのがものすごく斬新。

    ・PHランプは光を柔らかく拡散しつつも、下方向を最も照らしている経済的な照明
    。私からするとお洒落なお店や住宅にあるイメージだったが、本国で温室やボクシングリングの上に設置された写真を見て面白かったし、捉え方が変わった。

    ・一つこれだというものが出来たら、それをひたすら改良し続けていくのも日本人にはあまりない感覚のように思う。北欧ではリデザインを大切にする文化で、リデザインのリデザイン、、と永遠に続いていくが、日本人は新しいもの好き。

    ・アアルトの、窓辺に中間領域を設け緑や彫刻を配し、ペンダントランプを吊るすという話は興味深かった。

    ・本の内容とは関係ないことだが、裁ち落としで写真を配置した時のキャプションを示す数字とノンブルが全く同じ位置にあり、本文中に参照ページが多数出てくる本書ではとても勝手が悪い。機能的なデザインを語る本書でそうなってしまっているのは少し滑稽に思える。

  • 【動機】北欧の照明が好きだから

    本の表紙とタイトルを見て、「ぜひ読みたい!」と思って手に取った。思ったよりもアカデミックな内容で、著者が博士
    だというのも納得。
    照明の考え方と、形、その美しさをわかりやすい文章といっしょに知ることができる。

  • 暗くて長い冬の中で受け継がれてきた灯りの文化の本。

    圧倒的なデザイン力。


    ポール・ヘニングセンは、1927年に近代照明に必要な次の三つの原則を提示した。

    ①完全にグレア(まぶしさ)を取り除くこと(グレアフリー)
    ②必要な場所に適切に光を導くこと
    ③用途や雰囲気づくりに応じて、適切な光の色を用いること

  • 写真集かと思いきや、意外とガチな専門書?だった・・・

  • 北欧でデザインされた照明を紹介している。
    Poul Henningsenの3枚シェードのPHランプのパクリ的なデザインの照明は色々な場所で見たことがあると思った。

    きんだい照明の大原則
    1.完全にグレア(まぶしさ)を取り除くこと
    2.必要な場所に適切に光を導くこと
    3.用途や雰囲気作りに応じて適切な色の光を用いること

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著者プロフィール

九州産業大学建築都市工学部 住居・インテリア学科教授、博士(工学)。1964年2月3日神奈川県横須賀市生まれ、1987年 東京理科大学工学部建築学科卒業、1989年同大学院修了、1989年?同助手、1999年より九州産 業大学工学部建築学科、2010年4月より同工学部 住居・インテリア学科教授。2006年度ヘルシンキ工科大学建築学科訪問研究員、2017年改組して現職。
主な著書: 『北欧の建築 エレメント&ディティール(』学芸 出版社、2017)、『アルヴァル・アールト 光と建 築(』プチグラパブリッシング、2013)、『フィンラ ンド 光の旅 北欧建築探訪』(プチグラパブリッ シング、2009)、『大谷採石場 不思議な地下空間』 (随想舎、2010)。

「2017年 『北欧モダンチャーチ&チャペル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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