子どもの学びが充実する読書活動15の指導法

  • 学事出版 (1970年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (148ページ) / ISBN・EAN: 9784761926267

感想・レビュー・書評

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  • じっくり考える人を育てる

    本はスローメディア

    1これか、の読書活動
    第1章読書活動で育む資質・能力を意識する
    ネット社会の子ども〜ネット依存しやすい、複数の情報の比較、バランスのとれた情報活用能力の育成が必要

    文部科学省ソサエティ5.0に向けた人材育成
    サイトより

    学習指導要領の中の読書活動の位置付け
    学校図書館の機能の活用
    主体的、対話的で深い学びの実現に向けた授業改善
    生徒の自主的、自発的な学習活動や読書活動を充実すること

    読書の中に読解を位置付ける発想が大切

    倉沢栄吉氏による読書指導と読解指導の違い
    読書:ちょっかんあ、総合的に見つめる力、拡散的読み
    読解:分析、知的・物理的能力を、ねらって。集約てき

    国語科の読書単元をデザインする
    読書ガイダンスを工夫する
    1年のめあて目標をたてる
    物語だけでなく、科学的、ノンフィクションなども読む
    書架をまわり、読みたい本のリストをつぬる

    本の読み方を学ぶ
    精読、熟読、斜め読み

    本の世界に浸る
    手頃な本に偏らない
    読書活動の見える化と共有

    読書感想文の読み合い、感想画
    書評合戦


    2言語能力を養う読書活動
    第3章要約力や語彙力を養う読書活動

    読書活動で、本の情報カード、言葉集めカードなどを使い、養う

    要約力
    中心になる出来事、展開が変わる出来事
    キーワード
    もっとも詳しく述べられている内容
    本の情報カード、あらすじ、面白かったところ、自分へのメモ
    気に入った言葉 ことば、理由、出ていたページ、作者や他の著書
     
    第4章批判的な思考力を養う
    クリティカルに読む
    みんなで読むことで新しい気づき、深い読み

    情報を鵜呑みにしない、中身の吟味
    多面的、多角的にとらえ、直す
    吟味・多角的・多面的の根拠

    オープンエンド、ハッピーエンド、バッドエンド、ビターエンド

    おじいさんのかさ 佐野洋子
    アライバル ショーン・タン

    物語の構造を読むプロット(重要な出来事)、ストーリー(プロットのつながり方)
    語り手は誰か

    人物相関図をつくる
    主人公の名前を大きく書く
    つながりの線の工夫

    説明的文章を、批判的に読む
    筆者の意見の良い点(意見の評価)
    根拠
    せつめいしてないところは?

    第5章ペアやグループで読み合い、共に深い読みに進む

    音読
    共有による気づき

    対話的読書会
    ルール
    相手の意見は最後まで聞く
    途中で遮らない
    違う意見の場合は理由を示して意見を言う
    質問はわかりやすく

    第6章対話的な読書活動をデザインする
    読み聞かせの意義
    =再読の意義

    読み聞かせ→読みがたり

    ビブリオバトル
    質問の工夫、

    第7章情報活用能力を養う読書の学び
    インターネット情報との向き合い方
    インターネット情報の特徴
    断片的
    全体像、関連性が見えない
    意図的に作られた偽情報フェイクニュースがある
    情報の真偽が不確か
    他のサイトからのコピペもある、出典不明

    真偽
    全体像の把握
    相互の関連性

    メディアの利点と短所を理解する目的に応じて選択するスローリーディング

    本とインターネット情報を比べる
    伝記を読み情報を紙1枚にまとめる
    科学者を読んで情報を紙1枚にまとめる

    第8章、メディアの違いを知り、探究的名前読書活動に導く

    人自身が情報

    第9章新聞活用
    新聞の読み方をマスターしよう
    要点は見出しとリード(前文)でつかむ

    同じ内容をどう伝えているか?言葉遣い、記事全体の印象

    第10章疑問や課題を解決する探究的な読書活動
    第11章読書のプロセス見える化する

    緑 共感
    青 印象に残った
    黄色 疑問

    読書ノートへ記録

    ふりかえりカード
    ベスト1を選ぶ

    第12章読書記録をともに感想文を書く
    印象に残ったページの記録
    共感した言葉
    疑問の場面

    はじめと変わったこと

    第13章読書活動の学習成果物を生かす

    第14章学校図書館担当者とチームを組む

    第15章子どもを公共図書館へ導く

  • 読むというより、読書教育に関して辞書のように使える本。さらっと流して読んで知識を蓄えるのにも良い。

    以下自分用メモ

    ・1年間の始まりに、国語授業の一環として読書に関するガイダンスを行う
    ①1年間の読書のめあてをたてる
    ②科学的な内容の読み物やノンフィクションなど、子供たちがあまり読まないような分野の本を紹介する
    ③図書室に行き、書架を回り「読みたい本」リストを作る

    書評合戦

    ペアやグループで読み合い、ともに深い読みに進む

    情報活用能力を育てる
    ・伝記を読んで情報を一枚の紙にまとめる
    ・科学読み物を読んで新たに知った知識を一枚の紙にまとめる

  • ・どちらかというと、司書教諭や学校司書向けというよりは先生向けの本。
    ・第8章「メディアの違いを知り、探究的な読書活動に導く」が特に興味深かった。インターネットの情報と本や新聞の情報の違いとそれぞれの活用方法。デジタルネイティブ世代の子どもたちのネットに対する考え方を知り、各メディアからどうやって正しい情報を得るのかがわかりやすく説明されていた。
    ・あと、先生、司書教諭、学校司書それぞれの立場でどう読書活動に取り組むかも、わかりやすく書かれていた。

  • 令和の読書指導方法。
    「スローなメディア」と言いつつも、学校図書館授業は時代にそくしたものに。
    授業の組み立てや取り組みのヒントに。

    ・ネット社会、学習指導要領、読解力
    ・要約力、語彙力
    ・批判的な思考力
    ・読書会やビブバト
    ・情報活用能力、リテラシー、様々なメディア
    ・探究
    ・読書記録
    ・学校図書館と学校との連携
    ・公共図書館

    子どもでも精読・熟読が難しい世の中になっているのかな。忙しそうだものなあ。
    体に染み込むような読書体験を持ってほしいな。
    仕事柄、しばらくは多読の日々。
    いつか、ゆっくりと本を読みたいな。

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著者プロフィール

大正大学教授・附属図書館長
1962年、東京都生まれ。専門は国語科教育、学校図書館。博士(学術)。都立高校3校で教諭、都立小石川中等教育学校主幹教諭、東京都教育委員会指導主事を歴任。日本女子体育大学教授・附属図書館長を経て現職。 (公社)全国学校図書館協議会事務局参事を兼任。複数の都立高校、都立中高一貫で学校評議員を務める。令和4年度子供の読書活動推進に関する有識者会議(文部科学省)で委員を務めた。〈主な著書〉『高校授業「学び」のつくり方』(東洋館出版社、2019年)、『高等学校「探究的な学習」実践カリキュラム・マネジメント』(学事出版、2019年)、ほか多数。

「2023年 『はじめての高校探求』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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