手と足と眼と耳 地域と映像アーカイブをめぐる実践と研究

  • 学文社 (2018年3月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784762027956

作品紹介・あらすじ

デジタル映像アーカイブのさまざまな問題について、可能な限り具体的、実践的に、
研究者からの視点で批判的に検討し、問題のあり方を記述する。
1部で、アーカイブのデジタル化をいかに認識すべきか、
2部で、個別事例の検討と方法的な問題について、
3部では、アーカイブの実践における担い手の問題を検討する。
?部では、荻野茂二のフィルム・コレクションをもとにどう分析しうるのか、
さまざまなアプローチによる共同研究のありようを提示する。

【執筆者】
水島久光、前川道博、原田健一、浅岡隆裕、板倉史明、石田佐恵子、キム・ジュニアン(金 俊壌)、
石田美紀、榎本千賀子、松谷容作、北村順生、佐藤守弘、小河原あや、椋本 輔

感想・レビュー・書評

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  • (図書館員のつぶやき)
    いまでは多様なアーカイブがありますが、この本は地域の映像を取り上げてあります。そうなるとそこには地域の人の暮らしがあります、そこに目を向けて考えてみる本になっています。借りてみらんですか。

  • まず、デジタル化以降「私的」に保存されたものが「公的」な記録の範疇に入る、記録は記憶を補完するものだったが、今ではデジタル技術の発展により記録が記憶に対し先回るようになる、などの背景があるとされる。その背景により、アーカイブの世界に多様化がおこり、生成・運用の規範に揺らぎが出ているのが現状とされる。本書の主張として「公ー私」「記憶ー記録」の中間領域をなし、かつかけがえのない「現実(リアル)」が生産される場は「地域」と「映像」ということである。その主張とともに、様々なアーカイブ実践事例が多くの研究者より示される図書。

    映像は、記録として我々にさまざまな形で記憶を想起させる。そのため記憶を想起するためのデザインが映像には必要とされる。デザインがないと単なる無秩序なデータとなってしまい、想い起して活用するのが難しいと知った。

    印象的なのは『北白川こども風土記』。児童が地域の人にインタビューし、資料を調べ、テクストにまとめ、それを指導者が編集し、出来上がった冊子である。地域的アーカイブの普遍的な実践例として、また「現代史的な意義を掴もうとする姿勢」が必要と示す事例として覚えておきたい。京都にこんな資料あったんだなぁ…ちゃんとどの公共図書館にも入ってる…

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著者プロフィール

(はらだ けんいち)新潟大学人文学部教授。

「2013年 『懐かしさは未来とともにやってくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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