- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784762822759
作品紹介・あらすじ
超一流の研究者を総動員し米国が国をあげて出版した,学習科学の成果と教育実践が見事に橋渡しされた本。学習者の認知過程について,脳科学を含む最新の学習科学の知見をふまえ,子どもたちの豊かな学びを探求する人たちに,最も新しく魅力的な授業実践のあり方を解説する。
感想・レビュー・書評
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【請求記号】371.4||226
教育図書館OPACリンク:
http://nieropac.nier.go.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00114796&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
教育についてかなりまとまっている知見を集めた方針である。10年前なのでそれほど新しいことはないが、それでも教員養成の学生としては基本的な本である。
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↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00174639 -
とりあえず自分が付箋貼ってあるところだけメモ<hr>
p10 既有の知識や信念が無視されると、生徒たちは教師の意図とはまったく異なる理解をすることになるであろう。<hr>
p11 既有知識に基づいて新しい知識がなされることを仮定する「構成主義者」たちの学習理論には、共通の誤概念が存在する。それは、教師は新しい知識を直接的に教えるべきではなく、生徒たち自身で知識を構成させるべきであるという誤概念である。このような構成主義者の見解は、認知理論と教授理論を混同したものといえる。(中略)最初に自分で問題に取り組んだあとであれば直接的に説明し教えるほうが効果的であることも多い(たとえば、Schwartz and Bransford,1998)<hr>
p67 <先行経験からの転移による学習><br>
p163 バーンズ先生のコメントは、レポートに書かれている史実がどれだけ正確か、という点に集中していた。これに対して、ケルジー先生のコメントは、史実の重大なまちがいを見逃すことはないが、それよりはむしろ生徒の歴史に対する認識を広げることに重点を置いている。(中略)ケルジー先生は、レポートは「歴史の授業では多くの史実を記憶し、それを年代順に述べればよいのだという生徒の謝った歴史認識を表わしたもの」ととらえていることが伺える。(同じレポートに対する評価の違い)<hr>
p165 スターリング先生の授業は、新学期の最初に、「真実の歴史とは、その時代が作り上げる歴史である」という言説の意味を生徒たちに考えさせることから始まる。新学期の第1週には「歴史とは何か?」「私たちはどのようにして過去を知るのか?」「歴史の叙述を行う歴史学者と、日常生活のなかで生み出されたものとはどう違うのか?」など、大学院のゼミで見かけるような認識論の問題を生徒たちに考えさせる。(中略)生徒たちに「歴史とは、単なる人名と年月の集合ではなく、歴史的証拠に基づいて構成される知識の一形態であること」を理解させるためである。<hr>