インターネットにおける行動と心理: バーチャルと現実のはざまで

  • 北大路書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784762823503

作品紹介・あらすじ

ネットの人間関係は,寂しくむなしい? それとも楽しくバラ色なのか? 本書は,インターネット上での人間行動と,そこではたらく心理メカニズムを最新の社会心理学的な視点から読み解く。当該領域に関する研究を,技術的なパースペクティブによるものと心理学的なそれによるものの双方から丹念に収集・精読した上で構成。

感想・レビュー・書評

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  • 放送大学『社会心理学』(2014年2学期履修)第14章:インターネットコミュニケーション

  • 前半、翻訳がこなれてない、というか、まだ日本語として専門用語になりきれていない語が出てきて、読みほどくのがつらかった。

    しかし、それでも、全体を通して、膨大な引用、参照を繰り返し、著者がインターネットと人間の関わりの可能性を大きく示してくれた業績は、訳者が言うとおり、日本では比べる本がない。

  • インターネット上のコミュニケーションは、対面によるコミュニケーションとどう異なるのか。心理学の側面からの研究を解説した良書。海外論文が多数紹介されている。

  • 今携わっている仕事の関係上、少なからず知っておかなければならないだろうと安易に手にとってしまったのがそもそも間違いだった本です。
    何度も挫折しかけてしまいました。たった200ページ超の文章に、何ヶ月もかけてしまって……

    文系出身の身でありながら心理学に関する分野はほとんど身につけていないことがそもそもの敗因。本を読む際、そこに記述されていることを一つ一つ噛締めながら、頭の中にイメージし、叩き込みながら読んでいることが多いため(特に専門書なんかは)、こういった類の本になると、読破するのが遅くなってしまいます。
    それを差し引いてでも、僕にとっては専門的過ぎる単語や文章が至るところで並び、実際にどのような事柄が記述されているのかのイメージ化ができず、かなり苦心して読んでしまいました。

    また、インターネットにおける(特にアメリカの)『行動学』や『心理学』の著書や論文、コメントを多く引用しております。それも、僕の視点では広く浅く。それらの著者の実験内容等を深く掘り下げるという事をせず、文章を成り立たせるためのつなぎのように思えてしまったため、読んでても結論が見出せず、また自分の中でも結論めいたことが整理できずにいました。
    まぁ、そもそもそれが目的に書かれた本なのかもしれませんが。ある意味、インターネット上の『行動学』と『心理学』なんて、あまりにも広すぎる分野であるため、その入り口の部分をケーススタディを含めて掻い摘んで紹介している、という感じです。

    それでも、やはり最低限の心理学の知識を持っている上で読まないと、痛い目にあう本であるという事が良く分かりました。自分の勉強不足が安易に招いた一冊でした。
    ちなみに、仕事の上で読んで目的を果たせたか、というと、実はあまり果たせていません… それ以外の部分で、「なるほど」と思えたところはいくつかありましたが。

  • それなりに面白い本。最初のあたりは結構ぎくりとするが、世間のインターネットのイメージとは違い、本全体としては割合インターネット肯定の面が強いかな?匿名性(これについても実は二種類あるのだが)をあまり否定的にとらえていない。匿名性があるからこそ真の自己が表現出来るらしい、のだが……ここはどうもしっくりこなかった。確かに匿名性によって理想に近い自己を演じられるだろうけれど、それが果たして本当の真の自己なんだろうか。むしろ、個人的には社会に出ておたおたしたりうまくやり過ごしたりするスキルを含めたものが自己だと思うのだが(いわゆる現実自己のこと)。ロジャースは不勉強で……分かりません。あと、微妙に読みづらいような気がする…意見が行きつ戻りつするからかもしれない。でも匿名性を戦略として使うというモデルには納得。コンテンツよりも接続サービスとかね。テレビ電話、いくら安くなってもよほど親しい間柄じゃないと使いたくないし。だからFOMAのテレビ電話には魅力全く感じないし〜。(ただしFF7BCにはえらく心惹かれる←これはコンテンツと接続サービス(他人との相互作用)なのかもね)限られた表現手法の中でこそ、創造的なコミュニケーションが見られるような気がするんだけどね……。リアルに近づくバーチャルは、もともと知り合いでもなんでもなければ結局「お天気の話が無難」というリアルに近づくしかないわけだし。ある意味、インターネットという場は教会の告解と同じかしら?

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