ナラティヴ・メディエーション: 調停・仲裁・対立解決への新しいアプローチ

  • 北大路書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784762827297

感想・レビュー・書評

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  • これまでのセラピー、カウンセリング、コーチング、ファシリテーションなどなどの手法の背景には、自立した個がいて、それぞれの特性や心理、意思を踏まえつつ、その個に対して、何か働きかける、つまり「あなたは本当はどうしたいのですか?」というのが、基本的な問いがあると思う。

    が、ナラティブ・アプローチによると主体が何か意見を持っていて、そこから何かが出てくるというより、社会的、文化的なディスコースによって、話すことが決まってくるというふうに考える。

    つまり、世界は言語によって成り立っているという社会的構築主義がナラティブ・アプローチのベースですね。

    この辺は、個人的には、フーコーやらデリダなどのポストモダーン思想は昔から読んできたので、「そうそう」感がある。

    驚きは、どちらかというと批判理論という側面が強いフランスのポストモダーン思想の「ディスコース」とか、「脱構築」がこういう「役に立つ」ツールに落としこまれているところかな?

    このアプローチだけで本当にうまくいくかはわからないが、かなりインパクトあるだろうな、というのは伝わってくる。

    かなり興味が高まってきたな。

著者プロフィール

■ ジョン・ウィンズレイド(John Winslade)
米国カリフォルニア州San Bernardinoにあるカリフォルニア州立大学カウンセリング学科教授。Taos Instituteのメンバーでもあり,ナラティヴ・カウンセリング及び葛藤解決に関する11冊の著作があり,6か国語に翻訳されている。邦訳にも『新しいスクールカウンセリング』(金剛出版,2001),『ナラティヴ・アプローチの理論から実践まで』(北大路書房,2008),『ナラティヴ・メディエーション』(北大路書房,2010),『話がこじれたときの会話術』(北大路書房,2014)がある。

「2019年 『手作りの悲嘆』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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