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- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784762827891
作品紹介・あらすじ
認知行動療法(CBT)の現在の進展状況を踏まえ,歴史的経緯から今後の展望についてまで押さえる。各領域(発達障害・特別支援,学校・教育相談,医療・精神疾患,身体疾患・心身症,司法・矯正,産業カウンセリング・健康支援,社会支援)における治療ケースを網羅的に収載。またCBTをめぐる諸理論についても解説を付す。
感想・レビュー・書評
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タイトル通り、CBTを用いた心理臨床のケースをたくさん紹介している。坂野先生の門下生(千葉大、早稲田大、北海道医療大)系の先生方が書かれているので、機能的文脈主義寄りのCBTを用いたケースが多い。
CBTの理論の紹介の部分はさらっとしか触れられておらず、当たり前のように専門用語がほとんど説明なく出てくる。そのため、CBTの基礎的理論や、一口にCBTといっても様々な系譜があること、それらの特徴を別のよりわかりやすい書籍などにより勉強した上で読まないと理解することが難しいと思われる。
また、60ものケースを紹介しているため、一つ一つの説明は非常にあっさりしており、具体的な介入方法までは触れられていない。したがって、興味を持ったケースに関しては個別に深掘りして学ぶ必要あり。
個人的に良いと思った点は、iCBTをはじめとした低強度認知行動療法や映像、音声等の呈示装置を用いたエクスポージャーや治療抵抗性うつ病など、社会の変化に伴い臨床心理学が現在向き合っている課題にも触れられていることである。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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