話がこじれたときの会話術 ナラティヴ・メディエーションのふだん使い

  • 北大路書房 (2014年6月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (120ページ) / ISBN・EAN: 9784762828607

作品紹介・あらすじ

人間関係における葛藤場面は避けることが難しい。しかし葛藤に対し,対処方略を立てることは十分可能である。そのために役立つ様々なアイデアを述べる。不安や苦痛を引き起こす「対立の物語」をナラティブメディエーションによって解きほぐし,新たな「物語」を紡いでいくための,有用な知見を簡潔かつ実践的にまとめる。

感想・レビュー・書評

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  • 紛争解決の調停法について、一応、頭に入れておこうと思って、とっかかりやすそうな本書を読んでみた。

    タイトルにも「日常づかい」って書いてあるし、前書きみたいなところで著者も席を立たずに一気読みできる本を目指した、なんて書いてあって、それなりに読みやすくはあった。しかし、内容は、かなり深くて、一気読みできるものではないし、すぐ日常で使えるようなものではない。相当のトレーニングを必要とするものに思えた。

    これまでコーチングとか通じて色々なテクニックを学んできたつもりで、ここで書いてあることも、それに通じるものであるのだが、結構、これは新しいのではないかというワクワク感がある。

    思想的なバックグラウンドは、いわゆる社会的構築主義なんだけど、フーコー、ドゥルーズ、デリダとかのフランスのポスト構造主義がベースにある。(といっても、そこはアメリカ人のやることなので、脱構築で終わることはなく、ちゃんとプラグマティックなツールになっている)

    なので、個人の話していることの中にある文化的、時代的なディスクール(言説)が含まれることに意識が向けられる。その文脈の中で、個人のいっていることの中にも、複数のナラティブが存在することに耳を傾ける。

    そして、対立の相手の中にも複数のナラティブが存在することを意識化することで、なんらかの合意の可能性が生まれてくる。

    みたいな感じかな?

    なんか、ヤバ、これやりたくなってしまった。

  • 二重傾聴という言葉に興味を惹かれ読んだが、あまりにつまらなくて途中でやめてしまった。翻訳が悪いのか、事例が多いにもかかわらず抽象度が高くて意味がわからない。

  • 題名は易しそうなのだが、翻訳のせいなのか読みにくく、内容もわかりにくい。「人生物語」がテーマのようだが、果たしてテクニックで「人生物語」に変化や影響を与える事が可能なのか?という疑問もある。

  •  人はときとして、ともに平和を望んでいるのにもかかわらず対立関係に陥ってしまうことがあります。そこには、彼らが思い描いている対立の「物語(ナラティヴ)」があり、その背後にはその物語を構築する文化(広義ですが、先入観などともいえるかと)があります。

     ナラティヴ・メディエーションとは、対立の物語とはべつの物語を構築することによって、相手への理解や共感、敬意を再確認し、対立の原因となっている問題を解決するための足掛かりを用意するための手法です。

     この本では、人びとが構築した単純な物語からべつの可能性をもった物語をつくるための具体的な事例が紹介されています。具体例をつうじて、単純な物語からべつの可能性を引きだすための聞き方や分岐点について考えることができたので、大いに参考になりました。

    * メモ *
    二重傾聴……人びとの言説の背後にあるものを聴く。そこにすでに解決への糸口、別の物語を構築するための手がかりがある
    外在化の会話……問題を外在化し、自身と問題の関係を客観視する。また、人VS人の関係ではなく、人・人―問題、同じ問題に対峙し苦悩している関係だと考える
    相反する物語の構築……二重傾聴などによって得られた手がかりから、べつの物語を構築してゆく。

  • あなたは会話をしていて終わりの糸口が見つけられず、話をこじらせてしまったという経験をしたことはありますか。この本はそんな時に活用できる会話術を項目内容ごとに分かりやすく書いてあります。例があったり、要点がまとめてあり、簡潔かつ興味深く書かれている本です。(教育学部・理科専修)

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