ワーキングメモリと日常: 人生を切り拓く新しい知性 (認知心理学のフロンティア)

  • 北大路書房
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本棚登録 : 31
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784762829086

作品紹介・あらすじ

ワーキングメモリ――情報の意識的な処理――は,知性における最も重要なものの一つとしてますます認識されてきている。・・・
 本書では,一流の心理学者たちがワーキングメモリに関する最新の研究をレビューし,ワーキングメモリが人の発達や生涯においてどのような役割をしているかについて考察している。豊かなワーキングメモリがどのように成功(学術的に,そして専門知識の獲得に)と関係し,乏しいワーキングメモリが失敗(嗜癖行動や不適切な意思決定)と関係しているのかが明らかにされているのである。寄稿論文はまた,ワーキングメモリが私たちの認知的な進化においてどのような役割を果たしているか,そして日常生活の諸事,例えば何を食べ,どのくらい眠るかといったことがワーキングメモリの機能にどのように影響するかといったことを示している。最後に,ワーキングメモリトレーニングの利点に関するエビデンスについて探求している。(「認知心理学のフロンティア・シリーズ」紹介文より引用)

◇目次
第I部 ワーキングメモリ:新しい知性
第1章 ワーキングメモリ:序論
第2章 ワーキングメモリと知能:展望
第3章 ワーキングメモリの進化

第II部 生涯にわたるワーキングメモリ
第4章 発達におけるワーキングメモリ
第5章 ワーキングメモリの階層モデルと健康な高齢者のその変化

第III部 ワーキングメモリと専門知識
第6章 熟達者のワーキングメモリ:伝統的なワーキングメモリ概念との質的な相違
第7章 ワーキングメモリ容量と音楽の技能

第IV部 ワーキングメモリと身体
第8章 ワーキングメモリと食習慣
第9章 断眠とパフォーマンス:ワーキングメモリの役割
第10章 ワーキングメモリと嗜癖行動

第V部 ワーキングメモリと意思決定
第11章 ワーキングメモリと不安:個人差と発達の相互作用を探る
第12章 情動と認知的制御の統合
第13章 ワーキングメモリと瞑想

第VI部 ワーキングメモリの将来:トレーニング
第14章 ワーキングメモリをトレーニングする
第15章 ワーキングメモリトレーニング:神経イメージングからの洞察

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  • 『ワーキングメモリと日常――人生を切り拓く新しい知性』
    原 題:WORKING MEMORY: The Connected Intelligence [Frontiers of Cognitive Psychology] 2012.
    編著者:Tracy Packiam Alloway
    編著者:Ross G. Alloway
    監訳者:湯澤正通
    監訳者:湯澤美紀
    訳 者:松吉大輔、杉村伸一郎、浅川淳司、大塚 一徳、宮谷真人、橋本 翠、中條和光、近藤 綾、渡辺大介、森田愛子、滝口圭子、蔵永 瞳、岡崎善弘

    【メモ】
    ・編者のサイト。
    http://tracyalloway.com

    【書誌情報】
    シリーズ:認知心理学のフロンティア
    版型:A5判 356頁 
    定価:本体3800円+税
    ISBN:978-4-7628-2908-6 C3311

    基礎的なリテラシーの学習は言うに及ばず,創造性や批判的思考といった認知スキルや,情動のコントロールといった社会的スキルをも支えている,いわば「21世紀型の知性」の基礎ともいえるワーキングメモリ。本書は,最新の研究をレビューし,さらに,発達促進のためのトレーニングや,生活環境にも言及している。
    http://www.kitaohji.com/books/2908_6.html


    【目次】
    はじめに

    第Ⅰ部 ワーキングメモリ:新しい知性

    第1章 ワーキングメモリ:序論
      1節 フィネアス・ゲージの事例
      2節 ワーキングメモリの起源
      3節 ワーキングメモリと前頭葉
      4節 現代のフィネアス
      5節 タッチダウンの瞬間
      6節 ワーキングメモリの広がり

    第2章 ワーキングメモリと知能:展望
      1節 はじめに
      2節 最新の研究
       知能
       知能テスト
       ワーキングメモリ
       ワーキングメモリ容量のテスト
       知能とワーキングメモリ容量との関連
       心理測定法
      3節 今後の方向性

    第3章 ワーキングメモリの進化
      1節 Baddeleyの中央実行系と実行機能
      2節 ワーキングメモリと現代人の心性
      3節 考古学的記録に表れるワーキングメモリとの促進:方法論的考察
      4節 技術におけるワーキングメモリとその増大の証拠
       罠と落とし穴
       確実な武器
       柄の作製
      5節 食料採集と労働システムにおけるワーキングメモリとその増大の証拠
      6節 情報処理におけるワーキングメモリとその増大の証拠
      7節 結論と今後の方向性


    第Ⅱ部 生涯にわたるワーキングメモリ

    第4章 発達におけるワーキングメモリ
      1節 はじめに
      2節 最新の研究
       ワーキングメモリの容量
       教室でのワーキングメモリ
       ワーキングメモリと学習
       ワーキングメモリと不安
       ワーキングメモリと自尊心
       ワーキングメモリと行動
       ワーキングメモリと学習障害
      3節 今後の方向性 
       ワーキングメモリのテスト
       ワーキングメモリのトレーニング
       まとめ

    第5章 ワーキングメモリの階層モデルと健康な高齢者のその変化
      1節 はじめに
       ワーキングメモリの加齢における歴史的な捉え方
       ワーキングメモリの年齢差の推定に関するコホートの役割
      2節 最新の研究
       ワーキングメモリと他の認知能力との関係
       ワーキングメモリと他の能力の相関変化
       ワーキングメモリ:加齢の根底にある認知的基本要素?
       ワーキングメモリの階層的モデル:利用可能性vs アクセス可能性の年齢差
       階層的ワーキングメモリモデルの加齢の知見
       ワーキングメモリ内の目標維持
       訓練を通してワーキングメモリを拡張する:訓練と転移効果
       認知的訓練
      3節 今後の方向性
       主観的記憶
       補償
       ワーキングメモリ,機能的能力,そして健康


    第Ⅲ部 ワーキングメモリと専門知識

    第6章 熟達者のワーキングメモリ:伝統的なワーキングメモリ概念との質的な相違
      1節 はじめに
      2節 熟達者に関する研究
      3節 最新の研究
        Simon-Chaseの熟達者理論におけるパターン ――行為メカニズムへの反論
        熟達者のパフォーマンスにおけるワーキングメモリの必要性
        符号化とLTMからの検索を基盤とする熟達者のワーキングメモリ理論
        熟達者のワーキングメモリの領域固有的特徴と一般的特徴
        一般的ワーキングメモリと一般的認知能力の個人差
        専門領域における典型的パフォーマンスの記憶
        LTWMのメカニズムを獲得するために必要な時間
        LTWMの発達過程
      4節 今後の方向性

    第7章 ワーキングメモリ容量と音楽の技能
      1節 はじめに
       ワーキングメモリ容量と音楽の技能
      2節 最新の研究
       章の目的と構成
       熟達者研究の対象としての音楽
       獲得された特性の重要性
       基本的な能力の重要性
       ワーキングメモリ容量と音楽の技能
      3節 今後の方向性


    第Ⅳ部 ワーキングメモリと身体

    第8章 ワーキングメモリと食習慣
      1節 はじめに
      2節 最新の研究
       ワーキングメモリの脳基質
       欧米の食糧消費と肥満,記憶障害
       欧米型の食事と肥満による記憶障害の基礎をなしているメカニズム
      3節 今後の動向
       欧米型の食事によって生じる記憶機能障害が意味すること
       結論

    第9章 断眠とパフォーマンス:ワーキングメモリの役割
     1節 はじめに
       なぜ断眠とワーキングメモリを研究するのか?
     2節 最新の研究
       認知に対する断眠の影響の選択性
       課題パフォーマンスに対する断眠の影響の分離
       睡眠不足によって生じるパフォーマンスの低下回避におけるワーキングメモリの役割

    第10章 ワーキングメモリと嗜癖行動
      1節 はじめに
       意思決定におけるワーキングメモリの働き
      2節 最近の研究
       意思決定とワーキングメモリと嗜癖
       嗜癖行動における,ワーキングメモリの低さと非典型的な意思決定の実証
       嗜癖行動におけるワーキングメモリの神経イメージング研究
      3節 今後の展望 
       嗜癖の高リスク者のワーキングメモリや意思決定を変える
      4節 結論 


    第Ⅴ部 ワーキングメモリと意思決定

    第11章 ワーキングメモリと不安:個人差と発達の相互作用を探る 
      1節 不安に関する認知研究
      2節 不安に関する最近のワーキングメモリ研究
       理論の統合に向けて
       機能的神経イメージングを用いた不安とワーキングメモリの相互作用の解明
       不安の記憶とその発達過程
       ワーキングメモリ容量の個人差と不安との関連性
      3節 不安に関するワーキングメモリ研究の今後の方向性
       学業パフォーマンスの支援に対する示唆
       臨床的な治療方法に対する示唆
      4節 結論

    第12章 情動と認知的制御の統合
      1節 情動反応の領域
       数学(算数)不安
       ステレオタイプ脅威
       ハイプレッシャー状況
       不安に関する他の要因
      2節 最新の研究
       認知的メカニズム
       神経メカニズム
      3節 結論と今後の方向性

    第13章 ワーキングメモリと瞑想
      1節 はじめに
      2節 最新の研究
       瞑想,注意,記憶
       瞑想と注意
       瞑想と記憶
       瞑想に関する脳画像研究
      3節 今後の方向性
      4節 結論


    第Ⅵ部 ワーキングメモリの将来:トレーニング
    第14章 ワーキングメモリをトレーニングする
      1節 はじめに
       歴史的観点
      2節 最新の研究
       研究はどのように変化しているのか
      3節 誰のために,なぜ,ワーキングメモリトレーニングを行うのか
       メカニズムを調べる

    第15章 ワーキングメモリトレーニング:神経イメージングからの洞察
      1節 はじめに
       神経イメージング研究からの洞察
      2節 最新の研究
       神経イメージングを指標として
       脳の活性
      3節 今後の方向性
       新しい方向に導く神経イメージング
      4節 結論

    文献
    人名索引
    事項索引
    編訳者あとがき

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