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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784763001108
感想・レビュー・書評
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角田さんの独り旅日記。
地図読めず迷子になるのによく一人で海外に行けるよね。外で食事を一人でできないと言うが一人で海外に行けることの方ができないよ普通は。 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/439258 -
とても美しい情景が浮かぶ記述と生々しい記述が同居している、なかなか独特な旅行エッセイだと思う。
「砂浜にたどり着いて私は横たわった。幾人かの旅行者がそうして横たわったり、座りこんだりしていた。青と灰いろのまじった奇妙な色の空も、いやに繁殖している木々の緑も、世界全部がぐるぐるまわっていた。ぐったりとして首を傾け、打ち寄せる波と、おもしろいように揺られている旅行者を見つけてぎょっとした。欧米人の若い男で、彼は膝の上にペーパーバックを広げて、おとなしく読んでいるのだった。まるで晴れた昼下がりの図書館にいるみたいに、穏やかに、静かに、振り子のように揺れるボートの上で。
世界が広いということを感じるのは、つまりこんなときである」(p.138)
「異国を旅するたびに、そこにある空の表情が違うといつも私は思っていて、そういえばここモロッコの、世界全体に蓋したような巨大な空は、何か意志を持ってこちらを見下ろしているように思える。どこにいっても見られている。頭上に空があるかぎりその視線からはのがれることができない。
私はこの国の人々の宗教を感覚的に理解することはできないが、この巨大な視線を持った空を、私の知っているほかの言葉で表現しようとすれば、神という言葉がもっとも近しいように思える」(p.192) -
方向音痴で危ない目にも遭っているのに外国で一人旅するのってすごく勇気ある。大変なことのほうが多そうだけど、何かを通してではなく、ちゃんと自分の目で見ることができるのは羨ましいと思った。
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いつか角田さんのような旅がしてみたいと思う。だけど角田さんのような恋はごめんこうむりたい。角田さんの恋がどんなものか知らないくせにこんなことを言うのは失礼だけれど、でも角田さんのいくつかの小説を読んで、そう思う。だけどそれらは私が知っている恋に、とてもよく似ている。
そしてやっぱり旅と恋はよく似ていると思う。
角田さんが初めて旅という旅をしたのは、24のときなのだそうだ。もうすぐ、私も24になる。
20140816 -
すごく良かったです!
角田さんが、1人でアイルランドやらスリランカやらモロッコを旅した話。
いくつかのエピソードを軸に一つ一つのお話は短く、軽妙なテンポでつづられているので読みやすい。
ややシニカルなのがまたいい。
これ読んだら一人旅に出たくなっちゃうよ!
誰もが素敵な旅をできるわけではないと思うから、角田さんは何かを持ってるんだろうな。
運か、人柄か、感性か、何なんでしょ。
でも、旅先で知らない人についてっちゃうのはだめー。
モロッコで荷物を乗せたバスに撒かれて、人っ子一人いない灼熱太陽の下で田舎道を歩いている時に空から視線を感じるくだりが好き。
以下、引用。
「単純な美しさというものを好きになれない。…ペンキの一箇所もはげていない、赤や青の建物も、また、建物に描かれた花や飾り文字や、そんなもの好きになれない…空き缶の一つも落ちていない、スナック菓子の空き袋の落ちていない公園の芝生もきらいだ。生ぐさくない魚屋や、血のにおいのしない肉屋もなんだか胡散くさく思える。」激しく同意。
「…それでもその場所をでるとき、その場所は引き止めてはくれない。いかないでくれとすがってくれることはない。たとえそこで生まれたとしても、何十年暮らしたとしても。そんなあたり前のことをわかっていながらやはりいつのまにかある場所を深く思う。」
「場所を思うことは恋に似ている、…」
「場所と自分と、なにかしらかかわりあい混じり合う接点を見いださなければならないのに、それがまったく見つけられない軽い恐怖感、その場て言葉を何一つ持たないというたよりなさ。…そして私は、そのたよりなさがそんなに嫌いではないことに気づいた。」 -
人は誰でも旅先で出会いがあるのだろうか?飛行機で騒ぐおじさんの話が面白かった。自分はどんか旅をするのだろう。
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角田さんの、バックパッカー記録。
前半は、異国での出来事を日記調に書かれておりリアル感があります。
旅先でのシュールな出会いが、笑えました。
角田さん、ホントに色んな経験されてるなあと・・・
後半も、その地での出来事を綴ったものです。
しかし、その地での出来事、角田さんの感情、周囲の景色などが
うまくミックスされており、単純な旅先日記ではない、しっかりとした深みがある。
異国情緒に富み、かつ何となくセンチな気分にさせてしまう
文章はさすがです。
著者プロフィール
角田光代の作品
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