青空のむこう―ジュニア版

制作 : 杉田 比呂美  Alex Shearer  金原 瑞人 
  • 求龍堂
4.04
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本棚登録 : 82
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763004383

感想・レビュー・書評

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  • アレックス・シアラーの作品は胸を打ちます。それは真摯な眼差しを持っているから。目の前の問題から目をそらさず、嫌なことやつらいことにも真っ直ぐ投げ掛け、そこから生じる想いを真っ直ぐ受け止めるから。でも嫌なことやつらいことをそのままにするのでなく、そこに優しさの眼差しもあることによって希望へと繋げています。この『青空のむこう』でもその眼差しがありました。

    主人公ハリーは交通事故にあって死の世界に来たばかりの少年。死の直前に姉のエギーとのけんかが気掛かりとなり、同じく死の国で出会った少年アーサーとともに生者の国へと降り立つのだった。
    死者の国に来た人たちは手続きを終えれば、かなたの青い世界へと旅立つ。しかし現世にやり残したことがある人は旅立つことをせずに、幽霊のような状態で留まることになる。記憶にもない母親に会うことを望むアーサー、姉と仲直りをしたいハリー、ふたりともその望みのために旅立たずにいる。生者の国にはそんなやり残したことを果たそうとする幽霊や、そのやり残したことすら忘れてただそこにいるだけの幽霊がいる。死を迎えた時にやり残したことがないなんて言い切れる人なんてどれだけいるのだろう。そんなことを思いながらそれを果たすための時間が用意されているというのは、優しさなのかなとも思わされます。
    また生者の国へと戻ったハリーには見たくなかったもの知りたくなかったものを目の当たりにすることになります。自分がいなくなっても前まで通り変わりなく学校生活を過ごす友達たち。自分の机もコート掛けも他の誰かに使われてしまっている事実。自分は忘れられたのだろうか。自分がいなくともみんなにとっては関係がないのか。それもまた真実。でもそうではないということが、きちんと示されています。これもまた優しさに満ちた真実。
    そして深い悲しみに沈み込む家族の姿もまた、ハリーにとって見たくないものだったでしょう。もちろん自分がいなくなったことに対して悲しんでいなければそれはそれでショックでしょうが、自分のせいで家族が落ち込んでいる姿を見るのもショックでしょう。それでもハリーは健気に家族に届かない声を届けます。そしてけんかしたままになっていた姉には、ありったけの力を使って想いを伝えます。死んだ人の想いも生きている人たちに届くのだということ。これは死を描く物語に於ける優しさなのでしょう。
    ハリーがいつでもどんな時でもユーモアを忘れず健気でいること。それがこの物語の救いにもなっています。子どもが不意の事故で亡くなるということ。そんな悲しい事実も、ここでは物語の力で希望を持つものへと昇華されています。その希望が胸を打つのです。

  • 死んでしまった少年が主人公。死について考える本。

    小学生中学年位からだろうか、私も子供らと「死」について考える時に一緒に読むのは良いかなと思う。

    突然死んでしまった場合でも後悔しない生き方を
    死とは怖くないんだよ

    ということかな。そんなイメージを読者に与える本。
    私が話したい「死」の話は何だろう?

    10代の死因について
    後悔しない生き方を
    目標(志)を持って生きれば、充実した生・死が得られる

  • 交通事故で亡くなってしまった主人公が死と向き合っていく物語です。死といっても重い感じではなく、死んでしまった後人は本当に天国にいくのかなと不思議な気持ちになる物語です。

  • 死んだ後の世界での お話
    色々 想像していたら、楽しくなりました!

  • 私が学生のとき、寡黙で脆そうだけれど、芯の強そうな女子生徒がいた
    彼女に好きな本を尋ねるとこの本とのことだったので、図書館で借りて読んだ

    幽霊がいると仮定して、地縛霊がこわくなくなるだろう
    霊には霊の事情があるらしい

  • 感動して最後は誰でも泣いちゃいますよ…(T ^ T)生きることの大切さが凄くよくわかる本。

  • バイブルってわけでもないけど、いっぱい泣いた本。あ、今でも泣けるかも。

  • 自転車に乗っているときにトラックに轢かれたハリーがやり残したこと叶える物語。
    小学校2年生で死ぬことがどういうことか気付いてずいぶんショック受けたけど、これって何歳くらいに読ませるんだろうなぁ

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著者プロフィール

英国スコットランド北部のウィックに生まれ、現在はサマセット州に住んでいる。テレビやラジオ、映画、舞台のシナリオライターとして活躍したあと、数多くのヤングアダルト小説を執筆、ガーディアン賞にノミネートされた『スノードーム』(求龍堂)などを生みだした。映画やテレビシリーズになった作品もあり、日本では『チョコレート・アンダーグラウンド』(求龍堂)を原作としたコミックやアニメ映画が制作された。他に、『青空のむこう』、『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』『This is the Life』(いずれも求龍堂)、『スキ・スキ・スキ!』(あかね書房)、『世界でたったひとりの子』『あの雲を追いかけて』『骨董通りの幽霊省』(いずれも竹書房)などがある。

「2017年 『ガラスの封筒と海と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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