スノードーム

制作 : Alex Shearer  石田 文子 
  • 求龍堂
3.94
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本棚登録 : 1450
レビュー : 191
  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763005014

感想・レビュー・書評

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  • とても好きで、何度も読んでいます。
    こんなにも悲しくて切なくて、大きな愛の物語を私は知らない。
    美しく幻想的な世界観も至高です。

  • 不思議で、怖くて、綺麗で、考えさせられるおはなし。

  • 図書館にて。

    生きていれば、誰だって、愛されたいと願うはずだ。もし、そんなこと思わないという人がいたら、その人は、きっと、既に誰かに愛された経験があるからだろう。

    自分に笑いかけてくれた。声をかけてくれた。
    相手からしたら、何気ない、とるに足らないことに救われる時もある。幸せな気持ちになる時もある。

    もし、愛する人の愛が手に入らないと分かってしまったら、自分だったら、どうするだろう?

    エックマンのしたことは、重いことだと思う。でも、彼は愛されたかっただけなのだ。みんなと同じように幸せになりたかったのだ。

    そう考えると、とても、やるせない気持ちになる。

    愛すること。愛されること。愛は、人間の硬く強張ったひねくれた心も、柔らかくほぐしてくれるのだろう。

    愛という感情は、人間にとって、とても大切な感情なんだと教えてもらった小説でした。

  • カバー見返しの『選択に迷ったらコインを投げてみる。表が出るか、裏が出るか。コインはきっと、正しい答えを選ぶだろう。たとえそれが、どんな愛でも。』

    本文にはないが最終章を読むと意味が分かる。というか心が震える。

    『わたしが世の中に背を向けたんじゃない。世の中のほうが、何度もわたしに背を向けたのだ。』

    何をどう努力しても報われない、と本人が思っているだけではなく実際に報われないことが人生には確実にあり、さらに同じことを軽めにしただけで容易に報われる人もいる現実。

    そしてそれを恨む訳ではないが、軽めの恨みならば容易に報われてしまうとき残酷な行為に出てしまわざるを得なかった悲しさ。

    そこが思い込みかもしれないけれど(なぜなら私は少しでも努力が報われる人生を歩んでいるから)少し分かってしまう気がします。バッドエンドとは簡単に思えない話です。

  • 突然失踪した若き数学者クリストファーは同僚に
    多くの謎を残し突然失踪した。残されたのは小さなスノードームとリアリティの無い小説だった。

    エックマンの憎しみに支配された人生は悲しい。
    小さなスノードームに閉じ込めた世界の中に居る
    クリストファーは愛した人の為にクリストファーもまた
    小さな世界に入ることにした。

    中世のゴシック調の微かに残したストーリーが静かな残酷な物語に一層している。

  • 堀北真希が紹介していて、ずっと気になっていた本。
    悪人になりきれない、エックマンが切ない。
    私も最後のクリストファーと、同じ選択をすると思う。今は。

  • はじめての読後感。
    今まで感じたことがない気持ちのため、★5つにするにはどうなのかと思ったが中盤から後半まで完全に物語の中にのめり込んでしまった。
    スノードームという邦題に惹かれて読み始めたが読後は原題であるThe Speed of the Darkの方がしっくりくる。
    登場人物が限られているため、壮大な物語ではなくとてもひっそりと物語が進んでいく。
    ジオラマの中の物語を眺めているような気持ちでいたが読み進めていくうちに本当にそういった世界になる。
    この物語の主人公はエックマンだと思う。
    その他の登場人物は本来の主人公のクリストファーを含めて全員が物語上だけの人物のように感じられた。
    そのくらいエックマンの心理描写がリアルで彼の暗い感情がジクジクとリアルに突き刺さる。
    最初はあまりの奇形の中年男性として描かれているので彼への共感は感じなかったが、徐々に誰しもが持つ暗い感情に共感を覚えた。
    ファンタジーの要素を含むが相対性理論の逆の現象を起こせば物質の質量は縮小するという考え方は個人的にとても面白く思えた。
    またクリストファーが宇宙人は自分の何百倍も大きいだろうという解釈や宇宙の広さと極小の世界の対比などもおもしろい。

    イギリス人作家を読むのはカズオイシグロに続き二人目だが
    自分には合っていると思う。他の国の作家よりも世界観への没入度が圧倒的に違うと思う。

  • アレックス・シアラー何冊か読んできたけど、これはシアラーの中では少し異色。切ないラブ・ファンタジーとでもいったところかな。醜い容姿の為愛されず卑屈なエックマン氏が愛を手に入れるためにした行為とは…。エックマンが何をしてきたかが分かった瞬間に、色んな事が腑に落ちる。シアラー作品は多少長くても長さを感じずすらすら読める。YA向けというよりこれは大人向けだなー。2012/340

  • リアルな心の描写と、ファンタジーな展開が素敵に絡み合っている。
    この人の作品はいつも、不思議でリアルである。

  • この作家さんの作品はこれで三作目ですが、
    この本が一番グッときました。

    たまーに考えたりしませんか?
    自分は自分の意思で生きていると思っているけれど、実は誰かに操られていたり、または誰かの頭の中だけでのみ存在している世界で生きているとか。

    何かこう、ぞわっとしますね。

    された方はたまったもんじゃないでしょうが、
    エックマンがした事、欲望は私にも理解が出来るので憎みきれないなぁ。

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著者プロフィール

英国スコットランド北部のウィックに生まれ、現在はサマセット州に住んでいる。テレビやラジオ、映画、舞台のシナリオライターとして活躍したあと、数多くのヤングアダルト小説を執筆、ガーディアン賞にノミネートされた『スノードーム』(求龍堂)などを生みだした。映画やテレビシリーズになった作品もあり、日本では『チョコレート・アンダーグラウンド』(求龍堂)を原作としたコミックやアニメ映画が制作された。他に、『青空のむこう』、『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』『This is the Life』(いずれも求龍堂)、『スキ・スキ・スキ!』(あかね書房)、『世界でたったひとりの子』『あの雲を追いかけて』『骨董通りの幽霊省』(いずれも竹書房)などがある。

「2017年 『ガラスの封筒と海と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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