Fromひろしま

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著者 : 石内都
制作 : 周防柳  サンドラ・フィリップス 
  • 求龍堂 (2014年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763014283

Fromひろしまの感想・レビュー・書評

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  • 【新着図書ピックアップ!】写真って、普通は「見せたいモノ」そのものを撮るもんだと思うんだけど、このヒトは違う!
    初期三部作の一つ「連夜の街」では娼婦たち自身、ではなく、その娼館を、「1・9・4・7」では写真家と同い年の女性たちの肖像、ではなく、その手その足だけを写して見せた。そして、この「From ひろしま」では被爆者たち、ではなく、その遺品たちを写して見せる。彼女の写真は「ドーナツ」のようで、目の前に置かれると、その真ん中に、ありもしない「穴」が出現する。
    「時間」と「記憶」という、写真にとって本質的なものを、ダイレクトに感じさせてくれる写真集!!
    「Endless night 2001 : 連夜の街 : 石内都写真集」(748/Is81e)もお勧め!
    [New Book!]I think that people take pictures of what they want to show.
    But, she doesn't!
    In photo book "Endless Night", she shows us pictures of the whorehouse,
    not prostitutes themselves. In "1・9・4・7", she shows us the hands and
    feet of women of photographer's same age, not their portraits. In this
    photo book "From Hiroshima", she shows us mementos of the bomb
    victims, not the bomb survivors.
    Her photo is like a donut. At the center of it, even if there's nothing, "a
    hall" appears.
    I guess you can feel essences of photographs, "time" and "memory", from
    her photos directly!
    Her another book "Endless night 2001: Ren'ya no machi"(748/Is81e) is
    also a must see!

  • 犠牲者を犠牲者としてだけ記憶に留めるなら、その人の人生、人間としての尊厳を踏みにじり続けるのと同じことじゃないか。

    ここにある衣服や眼鏡、入れ歯の欠片、アクセサリーや時計を身につけていた人々を、鞄を肩から提げていた子を、人形を愛した子を、綺麗な眼鏡のつるが自慢だった人を、原爆の犠牲者ではなく、生まれ持った尊厳と共に生きたひとりの人として想像したかった。でもそれは難しい。1945年8月6日月曜日の午前8時15分に、この人達の人生は原爆で覆い隠されてしまった。

    無惨に破れ、焼けこげたワンピースは語りかける。
    あなたは私から何を受け取るの?あなたは私に何を差し出すの?私たちを理解するために、あなたはどれだけ心の痛みに耐え、時間を費やし、目を開き耳を傾け続けられる?

    私はあなたに尋ねたい。あなたに私を理解できる?閃光と共にそれ以前とそれ以後に断絶した私たちの人生を。一瞬で炭のようになって死んでいった私たちを。一瞬で死んでいった人たちよりずっとたくさんの、じわじわと死んでいった私たちを。何が起きたか理解できずに死んでいった私たちを。「ピカ」と呼ばれ、周縁に追いやられた私たちを。71年前の傷跡に苦しみ続ける私たちを。
    それとも、私たちをほんの一瞬消費して、また忘れ去ってしまうの?

    私はあなたに尋ねたい。私の目の前に立つあなたは、私を見つめるあなたは、どんな生き方をしたい?どんな世界で生きたい?どんな世界を作りたい?あなたの横にいる人と、手をつなぐ?それとも、滅ぼしあう?あなたは何だって選べるの。生きている間だけは、何だって選べるの。
    665文字

    もし、ある日突然世界が終わって、愛する人が死んだかは誰も教えてくれないけど、多分死んだんだろうなと考えるしかなくて、残ったよすがが、ぼろぼろに引き裂かれ焼けこげた服だけだったら?
    差別を恐れて手元に残ったわずかな遺品を処分した人もいただろう。ずっと隠し通してきた人もいただろう。
    どちらにしろ、生き延びた人が生き延びていくための選択だ。同じように切ない。

  • 愛らしい飾りボタンがひとつ付いた、夏の白いニット。この服の持ち主の少女は、今でも行方不明である…。写真家・石内都が、広島平和記念資料館に収蔵されている被爆遺品を撮影した写真集。

    刺繍だったり,生地のプリントだったり,
    被爆遺品という言葉のイメージと違って,
    可愛らしかったり,鮮やかだったり・・・。

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