ふつうの暮らし、あたりまえの絵 小林孝亘の制作ノート

著者 :
  • 求龍堂
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763016331

作品紹介・あらすじ

人気現代アート作家として活躍する、小林孝亘・初めての書き下ろしエッセイ。大学を卒業し、画家として生きたい一途な思いとは裏腹な現実の厳しさの中で、周囲の不理解や制作と生活の両立の難しさに直面し、自分を「潜水艦」に見立て心を守りながら描いていた時代を経て、バンコクでのゆるやかな時間や人々と出会いで、自分の殻である潜水艦を必要としなくなり、人との距離が自然に作れるようになっていったことなどが、心地良い風のような語りで綴られていく。小林孝亘という画家の生き方を通じて見えるのは、衣食住を繰り返す日々の暮らしの中にある何でもないようなことを丁寧に見つめる眼を保つことが、画家として何を表現したいのかということを感じることができるようになることに?がると、実体験を元に淡々と説いてゆく。静かな語り口の中に、ぶれない優しさと強さを感じる、いつも枕元に置いておきたくなるような一書。
巻頭には日々続ける制作ノートの様子をカラー32頁で紹介。巻末には、小林孝亘にとって自分の殻を抜け出すきっかけになった、バンコク等への旅日記を紹介。

著者プロフィール

一九六〇年東京都生まれ。愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻卒業。武蔵野美術大学造形学部油絵学科教授。九六年文化庁芸術家在外研修員としてバンコクに滞在。二〇〇二年『小林孝亘作品集 ひかりのあるところへ』(日本経済新聞社)、一四年『小林孝亘─私たちを夢見る夢』(青幻舎)、一六年『普通のくらし、あたりまえの絵─小林孝亘の制作ノート』刊行。二〇〇〇年「近作展 23」国立国際美術館(大阪)、〇四年「終わらない夏」目黒区美術館、一四年「小林孝亘─私たちを夢見る夢」横須賀美術館等の個展の他、国内外での企画展に参加。作品は、東京都現代美術館、国立国際美術館、広島市現代美術館、北海道立釧路芸術館、水戸芸術館、栃木県立美術館、大原美術館、高松市美術館、愛知県立芸術大学等に収蔵されている。

「2019年 『絵画組成 絵具が語りはじめるとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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