- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763017055
作品紹介・あらすじ
イギリスの港町が舞台。
船乗りの父を海で失った少年が、瓶に手紙を入れて海に流し、返事を待つ。
そして少年はついに水面に浮かぶ瓶を発見する。
それは‘デイヴィ・ジョーンズの監獄’の元船乗りテッド・ボーンズという男からの返事だった。
この謎の男とのやりとりからストーリーは一気に盛り上がりをみせていく。
海の怖さを知りつつ海に憧れる少年が、不思議な体験を経て一歩大人に成長する、
感動のヒューマン・ファンタジー小説。『青空のむこう』『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』『チョコレート・アンダーグラウンド』など累計部数100万部突破のベストセラー作家アレックス・シアラーの最新作。船乗りの父を海で失った少年が、不思議な体験を経て一歩大人に成長する、奇跡のヒューマン・ファンタジー。刊行前に実施した読者モニターアンケートで99%の方がおもしろかった!と回答。読者モニターのお墨付きをいただき、自信を持ってお届けします。あきらめない勇気をもらえる、読後感の爽やかな物語です。
感想・レビュー・書評
-
亡き父を想い、家族を想い、空き瓶に手紙を入れ海へ送り続けた少年の想いは、確かに誰かに届いていたのだと思います。波にさらわれ海底に沈んでも、それが生と死の境界線でも、私には確かに見えました。呼ぶ声、浮かぶ文字、諦めない純真無垢な心。どれだけ綴っても失った年月と想いは伝え足りません。でも最も大切な言葉ほど無力で、そんな時はただ抱擁し、瞳で涙で温度で確かめ合う。貴方が好きだと叫んでいる。貴方に会いたいと待っている。今日も明日もいつまでも、神か海か父へなのか、祈りを込めて。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
心がピュアな気持ちになります。
海沿いの街。少年は瓶の中に手紙を入れて海に流します。
来る日も来る日も返事を待つ少年。
そして届いた手紙は海の底に沈む死者からの手紙だった。
これだけじゃ怖いけど、最後にはウルッときてしまうハッピーな結末が。
シアラーはやっぱりいいな。 -
海辺に住む少年のトム。
船乗りの父は海で亡くなった。
ある日、ラジオから聴こえた歌に刺激されてトムは瓶に入れた手紙を海に投げる。ずっとそれの返事を待ち続け、探し、ついに返事が入った瓶を見つけて物語が動き出す。
瓶に手紙を入れて投げて、それに返事が来るというのは誰しも憧れるロマン。父の命を奪った海の怖さを知りつつも、海に憧れている気持ちがリアルに描かれファンタジーなんだけど、こんな奇跡が本当に起こるのではないかと思わせてくれる。 -
アレックス・シアラーと言う作家が好きやから、図書館でつい。
児童文学なんやけど、老若男女問わず楽しく読めるんやないかな。主人公の少年の喜怒哀楽が生き生きと伝わってくる。あと、海と少し近しくなれた気がしてくる。
アレックス・シアラーらしい、少し後暗いファンタジーが現実と混ざっていく世界観好きやねん。 -
テーマ展示「手紙」用に先輩司書に勧められた本。
シアラー×金原瑞人は2作目でちょっと期待しすぎた。
現実とファンタジーとが混ざり合ってて途中はほぼ流し読みしてしまった。
最初と最後だけで私は満足です。
-
トムは父を呑み込んだ海に、手紙を入れた瓶を投げ込む。誰かが拾って、返事が返ってきたらって思うとワクワクする!
待ちくたびれた頃、戻ってきた瓶の中には、驚くような返信の手紙が。
返信の主の言葉が、温かく力強い。 -
ーーーー失われたものがかならずもどってくるとは限らないのに、強情っぱりで、ききわけのない人間はいつまでも希望にすがりつく。あきらめる時期をとっくにすぎても、あきらめない。そして、たいていの場合、失望してがっかりする。けれど、ときには……ときには……。(本編より)ーーーー
久しぶりに読書を満喫した感じ。
前半は物語がなかなか進まない感じでしたが、中盤、主人公トムがボトルに入れて海へ投げた手紙にテッド・ボーンズなる人物から返事がくる辺りからわくわくしながら読み進めました。
もう帰って来ない父を想う少年に偶然が重なり奇跡が起こっていく。叶わないとわかってはいても希望に縋り付く……ファンタジーなのに人間味があって微笑ましいです。 -
大好きなシアラーがまたまた素敵な作品を書いてくれました。瓶に手紙をいれて、海に流して返事が来たら……子供の頃に考えたことがある人も多いと思う。いろんな奇跡が重なって、最後に大きな奇跡が起きる。YA小説だけど、小学校高学年からも読める。
-
久しぶりにシアラーさんの本。
船乗りの父親を海で亡くした少年が、瓶に詰めた手紙を海に流し、返事が来る……。
あらゆる可能性を秘めたこの出だしから始まるひとつの物語。奇跡と言えば奇跡だけど、シアラーさんらしい奇跡。 ひと味足りない気がしてしまうのは、私の期待のせいかな。