一色一生

著者 :
  • 求竜堂
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本棚登録 : 20
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763082121

感想・レビュー・書評

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  • 草木染めと言うのだろうか?藍染や草や木の命をもらって布に再び命を与える。色を生み出す工程は、人生を切り開くにも等しい。苦しみさえも喜びに変えて、試行錯誤の重なり。
    色の鮮やかさと同じくらいに文章に貫かれた言葉の色も艶やか。

  • 今や著名な染織作家の随筆、初版は1982年の第21刷を古書として手に入れて読んだところ。文庫版も出ているようだと後で知ったけれど、この文章を味わうなら古書で正解だったと思う。自然界の色を糸に染めることにこだわりながら、そうでない世界も肯定し共存する柔軟な思考。読み終えたあとに、大岡信の序文をもう一度読み返すと、謎解きのように意味が解る。また純粋に、文章がうつくしい。

  • まずは、本の構成が面白い。
    仕事について語った後に周辺の人物を語ることで、
    この人の広がりを知ることが出来る。
    巻末間近の顔写真で、文中の人が現実の人になる。
    人の一生を知ることが出来、「本」のありがたみを再認識する。

    自然や命に対する考え方。
    樹の、花の、植物の命を、染物として定着させる。
    その為には一番良い時期を見抜き、確実な技術で対応しなければならないとのこと。
    一度実際に見てみたいと思った。

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プロフィール

志村 ふくみ(しむら ふくみ)
1924年生まれの染織家、紬織の重要無形文化財保持者(人間国宝)、随筆家。滋賀県近江八幡市出身で、1942年文化学院卒業。若い頃から読書が趣味だったが、富本から仕事を裕にすべく文学を読むことを推奨され、『万葉集』『源氏物語』や世界の文学作品を学ぶ。
そして詩人・評論家の大岡信に「何か書いてみないか」と声をかけられたのをきっかけに、自分の仕事を文章化するエッセイに取り組んだ。
1983年『一色一生』で大佛次郎賞、1993年に『語りかける花』で日本エッセイスト・クラブ賞、2006年に第14回井上靖文化賞をそれぞれ受賞。教本として『伝書しむらのいろ』がある。

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