情報を読む技術

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763131089

感想・レビュー・書評

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  • 情報の知りかた、読み方、使い方。
    一方向の情報だけを信じてはいけない。
    ドキュメンタリーも作成側の主観による。
    その背景や経緯、ターンポイントを注視すること。
    嘘をついてはいけない理由が国によって違い、イギリスの理由には驚き。
    72冊目読了。

  • 簡単なメモ。
    基本的にはこれは情勢とはなにか、情報とはなにかというのをおしえてくれるが、その自他地理的な処理のやり方を教えるものではやい。とワウすれば良いといったときにどうしたかという事例もってして、こうならないようにするためには情報が大変であるという視点や土台を与えてくれる本

  • 2011年1月の作品。民主党政権で鳩山内閣から管内閣へと移行し、国内政治はもとより国際関係が混迷を深めていた時期。国際政治学者として英国を中心に歴史を振り返りながら、日本の政治家の情報に対する感度、扱い方、それに基づく戦略の立て方を鋭く批判している。
    一般人に向けては、マスコミや政府の出す情報に対しての姿勢、すなわち、情報を出す側の意図を読むことや、同じ事象を扱った情報でも複数のリソースにあたることの重要性など、具体的な情報の扱い方を示している。
    少し事例は古くなったが、情報に対するリテラシーを振り返ってみるにはよい作品と思う。

  • ネット上の情報は真偽を慎重に読むことが必要である。
    公的機関発表のものでも気を付けなければならない。
    ある情報に接したらまずは悲観的にとらえてみる。
    そして色々な可能性を考える。考えれば考えるほど情報を読む精度は上がる。
    分かりやすい情報と並んでみんなが言っている情報にら警戒しなければならない。
    外交では情報が大変重要な役割を果たしていることを再認識した。
    その他の面でも情報はとても重要であるのでこれからもよく考えていく。
    短い章立てで読み易い。

  • この本のおかげで考え方が大分変わった。情報に振り回されないで生きたい人におすすめの本

  • 世の中に氾濫する情報を、どう読み、どう活用するか。本質に迫るための実践的情報活用術を国際政治学者・中西輝政氏が明かす。

    1章 情報を知る
    2章 情報を読む
    3章 情報を使う
    4章 情報を活かす

  • ・自分の考えをはっきりさせると、主張の違うメディアの主張を活かせる

    ・目の前の危険を回避するための情報から目をそらさない

    ・外国人ならば相手の独自の文化を理解するところから始める

    ・個人情報は大事

    ・自分の得意分野から情報の真偽を見分ける練習をしてみる

    ・情報は使えてこそなんぼ。「プラグマティズム(実用主義)」(ex坂本龍馬)

    ・事務処理で情報を処理しない

    ・情報は国を救う(exドイツ、フランスのアメリカイラク戦争反対へのねじれ)

    ・古典に学ぶ(exシーザー)

    ・自分事として考える

    ・各国の政治リーダーの世代交代が完了してしまえば「神風特攻隊」=日本は強い、という意識は消える

  •  村山政権といえば「村山談話」-日本の謝罪外交の先鞭をつけた世紀の失策を犯した政権ですが、この背景には「自・社・さ」連立政権(自民党・社会党・新党さきがけ)を組む際の、社会党との高官条件がありました。
     村山政権で、社会党から官房長官になった野坂浩賢という人物がいます。彼が政界引退後に語ったところによると、社会党は「自衛隊と日米安保を受け入れる代わりに、首相自ら明確に侵略戦争を謝罪することに反対しないのでならば、自民党との連立に加わってもいい」と交換条件を出したのです。
     それにやすやすと乗ったのが自民党でした。「議席数が足りない」という背水の陣ではありましたが、あまりにも安易な判断でした。そのせいで、六十年以上も、すでに国際法上完全に片付いている問題について二十一世紀に入っても、日本はひたすら謝り続け、足元を見られ続ける羽目になったのです。
     (97ページ7行目から引用)

    こちらも参考に
     ↓
     ●日本の破壊の全ては 自民党の売国行為が発端で有る事を認識せよ !
     http://soumoukukki.at.webry.info/200908/article_4.html

  • 開始2013.2.9
    終了2013.2.16

  • 世の中に溢れる情報源から本当の意味を汲み取るためには、という観点で著者が普段から心がけていることをまとめた本。
    最近はマスコミの言うことはそのまま信用しないようにしているので、納得できる点が多かった。
    新聞が書くこと、ニュースで伝えることが社によって異なったり、重み付けが違ったり、見解が偏ることは常識だと思うのだが、そんな例をいくつも上げて対抗策を論じている。・新聞は複数に目を通すこと
    ・土地勘のある分野から定点観測すること
    ・愚かな楽観主義的視点より、活力ある悲観主義的視点
    ・故意に強調されない情報に注意を向けること
    ・分かりやすい主張に気をつけること
    などなど。

    ただ違和感を感じたのが、
    ・経済情報は尺度として扱い、国家観やそれに伴う政治に基づく結果として捉えること
    という章だった。
    「経済」という専門分野はなくてもいい、とまで言い切っている部分には納得出来ない。もちろん経済最優先で何でも扱うという考え方には与しないけれど、生活の基本的な部分を支えるためには経済的な視点から考えることは重要なのじゃないか。
    国家観、教育、外交、安全保障を一段上に捉えた考え方をしていて、そこさえ押さえれば自ずと経済の先行きが見えてくると言い切っているが、素直に納得しきれないものがある。

    面白かったのは
    ・「信用」は、決定的な嘘をつくためにある
    という章。
    第二次大戦中、戦時中にもかかわらず英国のBBC放送は正確な情報を流すということで敵味方から信頼されて情報源として扱われていた。
    しかし、ノルマンディー上陸作戦の時だけ、上陸位置として別の場所を方法したのだというのだ。
    情報の使い方としては一級品だろう。

    この本で述べていることは、これからの情報のとり方に大きな示唆を与えている。
    新聞を読んだり、ニュースを見ることが減ってきた中で、ネットからの情報が占める割合が大きくなっている。
    その中で何が本当の情報なのかを自分で判断するためには、どうするべきなのか。
    特に最近はTwitterで情報をすくい上げて、そこからBlogやNet上のニュースをたどることが多くなってきているので、以下の様な視点が重要なのだろうと思った。
    ・賛成・反対論の両者からの情報をとるべき
    ・キュレーターとも言える信頼できる情報源を自身で探すべき
    ・ネットだけではなく、新聞情報にも常時触れておくこと
    など、意識して自身の核を作りたいと思う。

    色々と強烈な物言いが多く、中々面白い著者だと思った。
    京大の国際政治学には亡くなられた高坂正堯氏といい、強烈な個性の学者が揃って居るということか。
    もう少し著作を読んでみたい。

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著者プロフィール

1947年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授、京都大学教授を歴任。石橋湛山賞(1990年)、毎日出版文化賞・山本七平賞(1997年)、正論大賞(2002年)、文藝春秋読者賞(1999年、2005年)受賞。専門は国際政治学、国際関係史、文明史。主な著書に『帝国としての中国――覇権の論理と現実』(東洋経済新報社)、『アメリカ外交の魂』(文藝春秋)、『大英帝国衰亡史』(PHP文庫)、『なぜ国家は衰亡するのか』(PHP新書)、『国民の文明史』(扶桑社)。


<第2巻執筆者>
小山俊樹(帝京大学教授)
森田吉彦(大阪観光大学教授)
川島真(東京大学教授)
石 平(評論家)
平野聡(東京大学教授)
木村幹(神戸大学教授)
坂元一哉(大阪大学名誉教授)
佐々木正明(大和大学教授)

「2023年 『シリーズ日本人のための文明学2 外交と歴史から見る中国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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