文章は「書く前」に8割決まる

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763131805

感想・レビュー・書評

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  • 超書 はじめに に集約されている著者からのメッセージはこうです。

    そして、文章そのものには言及していません。考え方を変えるだけで文章の技術が向上するのです。
    文章を書けるようになったのは、文章を書く行動そのものにあるのではなく、書き始める前にあったのではないか。
    読む相手を、徹底的に想像できているか。何を伝えたいのか を整理し、準備してから書き始められているか。
    書き始める前に何をするか、その取り組みを進めれば、文章は一気に変わります。そして、応用も利くようになります。

    文章力を身につけるための7カ条
     ①分かりやすい文章こそ、いい文章
     ②文章の技術は意識しなくていい
     ③難しい用語、言葉は使わない、使ってはいけない
     ④もっとも大事なことは読み手について、どれだけ想像ができるか
     ⑤何を書くかは、相場観で見つけられる
     ⑥文章を書こうとしない、話をするつもりで書けばいい
     ⑦文章は、身体で覚える。読むことで覚える

    気になったことは以下です。

    ・書くことは目的ではない。読んでいる人にどうすればもっと伝えたいことが伝わるかということです。
    ・うまい文章、いい文章とは、相手に伝えたいことが伝わりやすい文章ということになる。
    ・文章は怖いものである。人を簡単に傷つける、憤慨させる、勘違いさせる。送ったら取り消せない。
    ・誤字脱字こそ、注意。信用失墜につながる
    ・文章をうまく見せなくていい、やっていけないことのひとつは、背伸びをすること
    ・自分が理解できていないことは、相手にも理解させられない
    ・何度も読み返して送る。大事なメールや、手紙なら、1,2日ねかしてから見直してみる。

    ・しっかり読む練習をする
    ・いい文章への感度を高める 人の文章は学びのツール、どこがいいのかを分析する癖をつける、いいとおもったところを真似てみる。
    ・人を批判しない、むしろ褒める。読むときも、書くときも注意が必要。
    ・答えを真似る必要はない。自分流の文章を作っていけばいい。

    ・書く目的を認識する、書く目的をはっきりとさせる。
    ・誰に読ませたいのか。
    ・文章は簡単によんでもらえない。 だから、読んでもらえる工夫をする
    ・読んでもいいと思える文章にする 行替え、行間、漢字の多さなど 読みやすくなる工夫を考えていますか
    ・読み手によって文章を変える、誰が読むのかを、徹底的に想像してみる
    ・報告は相手を安心させるためのもの 冒頭に結論 そして、5W2H
    ・優秀なセールスパーソンは、しゃべるより聞くのがうまい ⇒ 聞くことで相手について知れば知るほど、本当に求められているものを理解し、的確な提案ができるから
    ・依頼に必要なのは、熱意
    ・お詫びは、感情を込め過ぎず、淡々と。まずは真摯に謝ること。誤字脱字は厳禁。

    ・ピント外れの文章は、相場観が欠如しているから
    ・文章を書くとき、周りを見渡すこと。まさに、5W1Hです。
    ・相場観とは、読み手が知りたいと思っていること を想像するための力のこと
    ・一番やってはいけないのは、自分がどうみられているか、その相場観を無視した行動であり、文章です。

    ・しっかり考えてから書く いきなり書かない
    ・何を伝えたいのかの素材を集め書き出してみる ⇒ つたえたいことリスト をつくる ⇒ 最終的な結論はなにか を真っ先に意識する
    ・リストをカテゴリー化できるかを考えてみる ⇒ 口頭でならどういうふうに説明すればもっとも伝わりやすいか を考える
    ・文章を書こうとしない しゃべるつもりで書けばいい
    ・用意した、事実、具体的な話、エピソード、数字こそが素材となる
    ・自分がすごいとおもった事実をかけばすごいと思ってもらえる
    ・日常でどんどんメモする、このメモが書く重要な材料となる
    ・目的、読み手、相場観 の3つを頭に入れて、伝えたいことリストを書く

    ・形容する言葉を使わない ⇒ 具体的な内容を挙げればいい
    ・文章はできるだけ短くする ⇒ 文の長さ、主語は何か
    ・順接の接続詞なるべく使わない 「そして」は、順接の流れの中で、空気を少し変えたいときに使う
    ・逆説の接続詞も、意識してつかう。「しかし」「ところが」「でも」は、論理の展開に変化をつける。また、一文が長くなってしまったときにも使える
    ・読みやすくなる工夫 「」、『』、下線、色、網掛けも積極的につかっていい。
    ・同じ言葉が、重ならないようにする、近い意味の別の単語や、句に置き換える。

    ・社会的に大きな成功を遂げた方々に限って、驚くほど腰が低く、丁寧で、サービス精神に富んだ方が多かった

    CONTENTS

    はじめに
    大事なことは「書き始める前」にある
    ビジネスパーソンに文書力が求められる時代
    「応用が利く」文書力を身につけるための七カ条
    chapter1 まずは、伝える「難しさ」をしっかり認識する
    chapter2 自分の「お手本」を見つける
    chapter3 書く「目的」、読む「相手」をはっきりさせる
    chapter4 的を外さない「相場観」を磨く
    chapter5 伝えたいことを「整理」し、「構成」を考える
    chapter6 文章の「技術」は意識しない
    おわりに

    ISBN:9784763131805
    出版社:サンマーク出版
    判型:4-6
    ページ数:240ページ
    定価:1400円(本体)
    発売日:2012年02月01日第3刷

  • コピーライター上阪徹さんの本。
    文章の書き方についての本をいくつか出されていて、読んでみたいなーと思っていました。

    さすが、文章について書いてあるだけあって「読みやすい!」と感じた一冊でした。
    著者の言うところの“リズム″なのかもしれません。

    考えて見ると当たり前のことなんですが、書き手に回るとつい忘れてしまいがちな大切なことをたくさん学ぶことができる良書です。

    何のために書くか?目的やターゲットをハッキリさせるというのは、当たり前ですが大事なことです。
    しかし、気をつけていないとすぐに書くことそのものが目的になってしまうというのは本当によくわかります。
    文章というのは「読む人の時間を奪う」というのは事実で、考えなければいけないのは、いかにしてその時間を減らすか、時間を割いてでも読みたいと思わせることができるか、それを念頭においておくことでがより早く良質な文章を書く秘訣となるらしいです。「読むということは読み手にとって大変なことである上に読む義務があるわけではない」という事実の把握もたしかに必要ですね。

    行間ツールの多用がよくない
    というのは初めて聞きました。
    でも、自分が今まで読み手としての立場で経験したことを思い出すと確かにそうだなと思いました。
    買い手がいるから売り手がいる
    読み手がいるから書き手がいる
    当たり前ですが、自分が発信する側になるとついつい逆の立場を忘れてしまいがちなんですよね。

    あと、批判的な文章やネガティブなニュースを人は求めている
    という事実がものすごく嫌だなと思いました。
    テレビによる弊害、もっと言うなら一種の洗脳なのかもしれません。

  • 書くことではなく伝えることが
    文章で伝えることは難しい
    絵文字記号などの行間ツールを使わない
    →共通の認識が必要。文章だけで表現できなくなる
    うまく書こうとしたり、借り物の言葉を使わない。読者は鋭い。すぐばれる
    慣用句も使わない。例、懸念をはらむ。
    何度も読み返す

    誰にたいしても100点の文章はない
    自分のなかで100点を定める

    有料で週刊誌を買う AERA
    紙の発行物はコストがかかっているのでしっかりした文章になっている。週刊誌は大衆向けの文章。
    無料で読むと読み手もお手軽感覚で、有料なら積極的に読める
    うまいと思う文章はにまずは気付くこと。
    手本にして真似できるようになる
    ストックしておく

    批判的な文は書きやすく受け入れやすい。
    実際に批判的な文を書く機械は少なく、
    意識して批判的にならないように書く

    書く目的と読む相手を
    ベネフィットを一目でわかるように
    ターゲットを絞って設定する

    依頼は熱意、あなたでなければという理由。
    お詫びは真摯に謝り、淡々と状況報告
    そして善後策

    文章を読む相手がどのぐらい相場感をもっているか、相手の5W1H
    自分の立ち位置を理解。自分の視点で背伸びをしない
    他人からの相場感を無視しない

    読み手、社会経済情勢、読み手企業、読み手組織、書く場 メディアをチェック

    伝えたいことリストを作って構成を。
    紙に書く?
    最終的な結論は真っ先に

    しゃべるつもりで、しゃべったとしても違和感なく
    →難しい文章にはならない

    事実や具体的な話、エピソード、数字を素材に
    面白かった、凄かったの感想は伝わらない

    日常でどんどんメモを取る
    →エピソードを残す

    一文でも自分にしかかけない表現を入れる


    形容詞はなるべく使わない
    「いい」「楽しい」「面白い」など。
    具体的な内容をあげる

    数字・引用を積極的に

    一文の長さに注意。短く、主語述語がわかりやすく

    順接「また」「さらに」の連発は避ける
    空気を少し変えたい時に意識して使う。
    「ひとつは~。もう一つは~」」という展開で逃げる

    助詞はリズム。読む量があれば自然にできる

    「、」や強調は正解はないので読みやすいように使えばOK

    同じ単語の繰り返しには注意
    違う言い回しで置き換える

  • 文章の技術より前に意識すべきこと、準備すべきことが丁寧に書かれている。「うまく書ける」と自負している人ほど陥りやすい点などもある。自分に足りないなと思った要素は「熱意を持つ」「具体的な記述をする」「手垢がついた表現を避ける」「形容詞を避ける」など。…と、取り上げてみたら技術的なところが参考になっているな。

  • コピーライター上阪徹さんの本。 何のために書くか?目的やターゲットをハッキリさせるというのは、当たり前ですが大事なことです。 しかし、気をつけていないとすぐに書くことそのものが目的になってしまうというのは本当によくわかります。 「読むということは読み手にとって大変なことである上に読む義務があるわけではない」という事実の把握もたしかに必要ですね。 買い手がいるから売り手がいる 読み手がいるから書き手がいる 当たり前ですが、自分が発信する側になるとついつい逆の立場を忘れてしまいがちなんですよね。

  • 文章で伝えることの難しさを認識すること、などの基本的な考え方に共感できる部分が多かった。細かなテクニックよりも、読みやすい文章とはどんな文章なのか?にこだわり続けることが、文章力向上の基本かな。同僚に読ませたい。

  • ・「目的」「読み手」「相場観」の3つを頭に入れて、「伝えたいことリスト」を書く。
    ・書き出しを決めて、最終的に伝えたい「結論:をはっきりさせる。
     -紙に書いて眺めれば、論理展開は意外に俯瞰できる。
     -もし困ったら、誰かにしゃべって聞かせるにはどうするか、と考える。
    ・自分にしか書けない一文を入れる
     -「あのときのあのシーンが印象的でした」:他人には書けない、自分だけが体験したことを書く(その部分がとても印象に残る)

  • 文章は書く前に8割決まる
    190718読了。
    今年68冊目今月7冊目。

    #読了
    #上阪徹
    #文章は書く前に8割決まる

    以前読んだ #20歳の自分に受けさせたい文章講義 とエッセンスは似ている。
    むしろ出版年から見ればこちらが元だろう。

    書くという行為を、実行可能な粒の細かさまで落とし込んでいる。

    地図もなしに歩きまわっていること、多いよな。

    「地図」を活用せよ!

  • 出張時の移動時間、往復6時間ほどで読み終えた。
    文章を書くことが苦手で、なにか改善するきっかけにならないかと思って読み始めた。
    特に勉強になったのが、3章の「目的」と「相手」についてだ。日ごろ、言葉を捻りだすのに必死で、あまり意識してこなかったことだった。
    あと、6章はどれも読んでいて、なるほどと思う事柄が多かった。
    最後のコラムの「誰かのために仕事をせよ」。たびたび目にする言葉だが、この本を読んで改めて思い出させてもらった。

  • ビジネス文章など、文章を書く上で気をつけたいことをまとめた本。当たり前なことを毎回きちんとやるのがプロ。

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著者プロフィール

1966年、兵庫県生まれ。早稲田大学商学部卒。リクルート・グループなどを経て、94年よりフリー。幅広く執筆やインタビューを手がける。著書に『マイクロソフト 再始動する最強企業』『10倍速く書ける 超スピード文章術』(共にダイヤモンド社)、『JALの心づかい』(河出書房新社)、『職業、ブックライター。』(講談社)等多数。ブックライターとしても、『プロ論。』シリーズなど100冊以上を執筆、累計売上は200万部を超える。2011年より宣伝会議「編集・ライター養成講座」講師。2013年、ブックライター塾開講。

「2019年 『これなら書ける! 大人の文章講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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