日本語の練習問題

著者 :
  • サンマーク出版
3.48
  • (4)
  • (19)
  • (15)
  • (1)
  • (3)
本棚登録 : 247
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763132901

作品紹介・あらすじ

700万人に影響を及ぼした現代文カリスマ講師による人生を変える「美しい日本語」の授業。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「美しい日本語」について書かれた本。

    センター試験の問題のような形式で実践的に日本語を学ぶことの出来る本。敬語や主語と述語のような文法的なことはそこそこ出来たけど、詩の解釈などは普段気にかけない部分なので難しく感じた。
    中原中也の詩を中学か高校の国語の授業ぶりに読んだけれど、記憶にあるよりも美しかった。
    夏目漱石の夢十夜も鳥肌が立つ程綺麗な文章だった。
    名著に気軽に触れることが出来るのも良いと思う。

    美しい日本語を使うのは、乱れた日本語がまかり通る中では気恥ずかしくもあるが、意識して身につけたいと思う。

  • 日本語のよさに触れつつ、美しい日本語となる方法を示している。
    ・文脈力を身につける
    ・日本語の名文に触れる。
    この2つで美しい日本語となる とあるとおり、前半は日本語の構造を、後半は名文を学ぶことができる。
    「お・ご~する」のような謙譲語は自分の行為にしか使ってならないなど、尊敬語、謙譲語、丁寧語の違いから、主語・述語の重要性から助詞・助動詞まで具体例をあげて説明してある。後半の名文の問題はきれいな日本語のためだけでなく、名文の読解のポイントとして勉強になった。
    人気塾講師だけあって大変わかりやすかった。
    別の本でも勉強してみたい。

  • ガガガッと刺激が身体に入ってきた。
    刺激的な本だと思った。
    過去の名文を沢山掲載し、解説されているという点が特に良かった。
    普段普通に生きていたら、絶対に触れない表現だらけ。

    ただし、敬語に対するスタンスは私の考え方と少しズレが有った。
    、、、、、、、、、、、、、

    敬語や接続語や目的語の正しい使い方だけでなく、過去の名文を解かせ、解説するスタンスで、日本語の奥深さを教えてくれる。

    日本語のポテンシャル、つまり伝えることのできる情報量の多さや、具体度や曖昧さが無限大であることを教えてくれる。

    日本語の乱れは国力の低下を招く
    と筆者は言う。

    決して言い過ぎではないと思う。

    私がそう思ったのは、乱れている人は考えてない人だと思うから。この部分で筆者とは考え方が少し違う。

    (伝達手段としての日本語の使い方が下手だと、ミスリードが起こり、問題多発→やばいでしょ!の流れは完全に同意。)

    本書では、のっけから敬語の使い方のレクチャーが始まる。しかし重要とは思う一方で、初っ端のスタンスは違うのでは?と感じた。

    正しい言葉遣いよりも、まずは硬くならず、その場の雰囲気を感じること、そして考えて話すこそ大事だと思うから。

    尊敬、丁寧、謙譲という種類が有ることを認識し、その場面ではどの種類を使うべきか、それを考えることこそ重要だと思う。

    雰囲気を読み間違えないことと、(敬語をというより、)言葉のニュアンスを間違えないことの方が大事だと思っている。

    ニュアンスが大事なら敬語は大事だろ!となると思いきや、少し違う。

    必ずしも相手か正しい敬語(教科書に載っているような)を身につけている(読み取る能力が有る)訳ではないし、言葉は徐々に移り変わっていくもの。

    コミュニケーションをとる人同士が気持ちよければ良いではないか。
    そこに教科書に載っている正しい敬語が必要かというと、必ずしも必要ではない。

    とはいえ、尊敬、丁寧、謙譲の言葉遣いをすぐに取り出せる道具になるまで使いこなせた方が良いのは間違えない。勉強しよう。

    、、、、、、、、、、、、、、

    と、つらつら書いたものの、筆者の言いたいこと、伝えたいことは素晴らしい。

    また、敬語だけの本ではない。
    もっと奥深い。

    引用されている文章表現や、引用文献の筆者の時代背景をからめた解説など、とても刺激的で勉強になりました。

    あとがきも。
    熱がこもったいい本だと思います。
    ありがとうございました。

  • 今の自分の興味と合わない

  • 正しい日本語の上に、日本人としての正しい論理が成り立ち、それが日本人としての心につながる。
    日本人として日本語にどう向き合うかを説きながら、日本語の愛し方を説くエッセイとして読める。

  • 危機的な状況にあるという日本語の力をつけ、品格のある美しい日本語を取り戻したいという著者の想いが感じられる。
    敬語、主語と述語、接続語、感性、五感、擬音語や比喩に関連した名文からの練習問題とその解説を読むことで、それなりには納得でき、力もついたかもしれない。
    しかし、状況による敬語表現や感性の表現では解説なしには分からないものもいくつかあり、自分の日本語の品格不足を感じた。
    14-85

  • 実況中継の一般書版のよう。全61問。
    正しい敬語や豊かな感性をみにつけるということ。感性を磨く章では、石川啄木、中原中也、梶井喜次郎をとりあげている。

    意識しないとどんどん使っている日本語が崩れてきてしまう…
    最後に、この本への想いを読んで胸が苦しくなった。わたしを含めどうかひとりでも多く日本語を豊かに使えますように…。

    C0030
    蔵書

  • 大学受験の時は実況中継にお世話になりました。
    本書は名文を読ませることがメインでサラッと読めます。もう少しテクニカルに文章を読みたい場合は実況中継がいいですね。
    両書は受験生だけでなく社会人にもオススメできます。

  • 「おわりに」で赤裸々に自分の子供のことについて話されています。そこで言語力を徹底的に鍛えてやらなかったことを後悔されています。このこと自体に間違いはないと思いますが、子供と対峙するためには、技術以前に大切なことがあります。それがないと、結局はうまくいかないような気がします。技術的なことの前に「伸びない子には訳がある~ベテラン家庭教師の家庭の処方箋~」に書かれているようなことが重要だと思います。
    本書の内容とは関係ないことでしたね。
    本は素晴らしいと思います。良書ですね。

  • 今後、出口の問題集をやっていかないと、力はつかないのかなっておもいます。読み物としては、字数も少なく、さっと読める。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

関西学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。
広島女学院大学客員教授、論理文章能力検定評議員、出版社「水王舎」代表取締役。
現代文講師として、予備校の大教室が満員となり、
受験参考書がベストセラーになるほど圧倒的な支持を得ており、著書累計数は1300万部を超える。
また「論理力」を養成する画期的なプログラム「論理エンジン」を開発、
多くの学校に採用されている。
著書に『出口汪の「最強!」の記憶術』『出口のシステム現代文』
『子どもの頭がグンと良くなる!国語の力』『芥川・太宰に学ぶ 心をつかむ文章講座』(以上、水王舎)、
『出口汪の新日本語トレーニング』(小学館)、『出口汪の「日本の名作」が面白いほどわかる』(講談社)
『ビジネスマンのための国語力トレーニング』(日経文庫)、『源氏物語が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)、
『頭がよくなる!大人の論理力ドリル』(フォレスト出版)、『やりなおし高校国語・教科書で論理力・読解力を鍛える』(筑摩書房)など。
小説に『水月』(講談社)がある。

「2019年 『何が教育をダメにしたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

出口汪の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×